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- / ISBN・EAN: 4959241754837
感想・レビュー・書評
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内容はよく知る竹取物語そのまま。だけどかぐや姫やそのまわりの人々の心情をこまやかに描いていくと、こんなに切ない物語になるんだなあ。あたりまえに知ってたはずのラストにこんなに絶望したの、自分でもびっくりです。
ひとつひとつ諦めて、どんどん表情がなくなっていくかぐや姫を見ているのがつらい。それでも絶対に諦めたくないことが誰かの妻になることだった彼女の胸の中に、ずっと捨丸兄ちゃんがいたんじゃないかなと思いながら見ていた。最後の最後に捨丸兄ちゃんに会えて思いを通じ合わせて自由に空を飛んでいるしあわせそうな描写のとき、唐突にすごい絶望感に襲われた。だってしあわせな未来なんてないよ。かぐや姫は月に帰ってすべてを忘れてしまうし、捨丸兄ちゃんにはもう家族がいるんだよ。そこからラストまではもうつらくて見ていられない…見る人によって、つらい場所は変わるんだろうけど。
映像はもちろん、音楽もすてきでした。精神的に健康なときにまた見たい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
かぐや姫ってこんな話だったなんて
こんな風につくることができるなんて
こんなに人との関係を大切に感じるような人生を歩んできてはいないけど
一生を凝縮したら、こんなふうにきらっとするのかな
人生は夢だったような
人は記憶で生きている -
優しい絵柄で安心してみることが出来る。
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けっこう期待したが、よかった。
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悩みや苦しみのない月の世界よりも、その感情が美しいこの世界を生きるということ。
生きるという経験をするためにここにきたの、という言葉が、とても、強い。 -
かぐや姫の話を思い出しました。
水彩タッチの画面が美しく、登場人物たちの表情の豊かさが印象的でした。
草木・生き物と戯れるかぐや姫のイキイキとした笑顔が美しい。
自然=女性
↕︎
作り物=男性
という対比が徹底されていて、男性性の愚かしさがこれでもかというくらい滑稽に描かれています。
こういったことに客観的な善悪の判断を下すのは容易いけど、物語からは自分を幸せにしてくれる大切なものはなんですか?って語りかけられてるような気がしました。
いつも静かにそこにいて、いつでもかぐや姫のことを優しい眼差しで見守っている嫗の存在が救いでした。 -
娘が観たいと言ったので映画館で観ました。
とても切なくて、切なくて。
観終わったあとの余韻の深さはハンパない。
予想外に娘がドハマりで「アナ雪なんかよりも全然良かった!もう一回みたい。」と言っていました。
とても良い作品に出会えたことに感謝します。 -
かぐや姫、保留にし過ぎてどうにもならなくなって、結局死ぬしかないみたいな話で。牛車から降りて捨丸兄ちゃんと逃げたら良かったんだよ。かわいそうで泣いたけど。
良かったシーン。赤ちゃん時代の寝返り、宴会の夜の怒り、里山の風景全般。ハイキングに行きたくなった。 -
想像してたものよりずっと、ずっとよかった。
とくに冒頭。風立ちぬのときもそうだったけどジブリは冒頭がいちばんいいね。
というかかぐや姫よりずっと面白いって思ったけど、個人的には。映像が美しい、手書きの、素朴の美しさ。
高畑監督の作品は全然好きじゃないんだけど、作風というか下書きみたいな絵柄が。でもわたし自身が大人になったからかな、すごく美しいと感じた。鳥肌もん。繊細。
でも。。。帝のあごがやはりとんがりすぎててそこにばかり目がいった