満願 [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
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感想・レビュー・書評

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  • どれもミステリーというより、軽くホラー。
    タイトルのストーリーよりも『柘榴』や『関守』に余韻が残る。
    『柘榴』は大きな犯罪が起きるわけでもないのに、語り手として出てこない人物の幽玄な色香に毒される気持ちに…。
    『関守』は安っぽかった噂がオカルトじみてきて、気づいた時には巻き込まれてしまうという、さも起こり得る恐怖にぞっとする。
    なかなか凝った短編集

  • 登場人物の心理描写と明かされる真実を楽しむ作品?
    真実の物寂しさが心に残る作品です。

  • ミステリの短篇集。どの作品にもどんでん返しがあり、楽しめる。短篇集というところからも、気軽に手にとる事ができると思う。
    ミステリにも色々と種類があるけれども、これは本格なのかな、と思った.読者も、注意深く読んでいれば犯人や動機を当てる事ができそうだ。
    勿論、その難易度は作品によってさまざま。
    個人的に、最も面白かったのは『関守』。だんだんと事件の全貌が明らかになってくるところもスリリングだし、結果も「まさかの」展開で、ホラー味もありました。

  • 全六編の短編集。伏線が見事に収斂していく心地よさと、意外な動機に隠された不気味さ・怖さ。六編どれも面白かった。国内ミステリーランキング3冠。

  • おそらくどこかのセールで購入

    うーん、もしかしたら、この作者とは合わないのかもしれない。やっぱりこの人の短編は、残らない。 話は上手いのだとは思うけれど。取り立ててこれ!という売りがあるわけでもなく。 ええ?と驚きがあるわけでもなく。 長編に期待してみる

  • さて、xxxになって、病院にかかれなかったら、どうしようね?満足な治療法がなかった時代でも致死率は100パーセントではなかったはずだけど…?
    あったかくして、スポーツ飲料ガンガン飲んで…乗り切れるかな?
    でも看護してくれる人もなく一人で病に耐えているのなら、死んじゃうかもしれないね。自分の糞にまみれて。自分の所業の報いとして。

  • 6編の短編は、
    どれも、巧妙に練り上げられていて。
    それぞれ ずっしり心に沈んでゆく。

    特に3編目の「柘榴」。
    女を食い物にする 無能な父をめぐる 母娘の物語では、
    行間に潜んでる恐怖感に 打ちのめされた。

  • 本年度18冊目

    ミステリーとホラーが混ざり合った感じ。ただそれぞれの短編の中で、結末には無理がなく、それでいて怖さが残る。。。

    夏の夜に読むと涼しくなります。

  • このミス2015年1位の作品。ミステリーという範疇では語りきれない、日常の人の業を描く短編集。それぞれの物語が若干の後味の悪さと驚きで締めくくられるのは米澤さんの筆力たる所以かもしれない。短編なのに読み応えあり。

  • この著者の作品は,古典部シリーズ以外は初めて。そのせいもあって,ギャップに驚いた。短編集で,どれも面白いのだが,どれもなんとも苦い思いの残るような作品だった。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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