恋の罪 [DVD]

監督 : 園子温 
出演 : 水野美紀  冨樫真  神楽坂恵  児嶋一哉  二階堂智  小林竜樹 
  • Happinet(SB)(D)
3.07
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953055230

感想・レビュー・書評

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    生々しい。肉肉しい。
    城、城だから。

  • パワフル。
    咀嚼できないけどなんとかそのまま飲み込みたい、と思わせる園監督の世界。
    今回も堪能させていただきました。

    ミツコの実家での四人の狂ってる会話シーンがお気に入り。
    一緒に狂ったように笑いたい。

    神楽さんは前半の貞淑な妻の演技からの後半の「1000円でもいいよ!」の生き生きした演技が別人のよう。

  • 初めての園子温監督作品。
    酷評されてもおかしくない映画だと思ったが、ウィキペディアによると、
    いくつかの受賞歴があったり、興行収入の上でヒット作品となっている。
    主演は水野美紀でヘアヌードが話題になったとあるが、主演は明らかに神楽坂恵であり、地味な顔立ちなのに異常なまでの豊満なボディーが記憶に焼き付いてしまう。

  • 2011年 日本 144分
    監督:園子温
    出演:水野美紀/冨樫真/神楽坂恵/津田寛治

    渋谷区円山町のラブホテル街にある廃墟アパートで、バラバラに切断されマネキンと組み合わされた凄惨な女性の遺体が発見される。壁には血で書かれた「城」の文字。刑事の和子(水野美紀)は、不倫相手との逢瀬中に呼び出され現場にかけつける。優しい夫と娘がいて、バリバリ働きながらも、彼女は夫の後輩との異常な関係がやめられない。映画はこの和子の日常&捜査と、事件が起こるにいたるまでの関係者たちの足取りを交互に描いていく。

    人気作家・菊池由紀夫(津田寛治)の妻・いずみ(神楽坂恵)は、友人たちからは玉の輿を羨ましがられていたが、夫は潔癖すぎてモラハラ気味、いずみは鬱屈を抱えている。気晴らしにパートに出るが、そこで偶然知り合ったスカウトの女の誘いに軽い気持ちで乗ったことから、AV撮影されてしまう。しかし彼女は、自分の容姿を褒められたりチヤホヤされたりしたことで自己肯定感を高め、次第に繁華街で男漁りをするように。円山町で街娼をする美津子(冨樫真)と出会ったいずみは、彼女の不思議な魅力に惹かれ弟子入りするが…。

    のっけから水野美紀がヘア見せ全裸で驚いた。しかしあそこまで見せる必要はストーリー上全然なかったので、いい加減脱いだら本格女優みたいな刷り込み利用は勘弁してほしい。そんなことしなくても水野美紀は素晴らしい女優さんだ。あとその不倫相手が、アンジャッシュの児島さんというのが、ほぼギャグ。児島さん、ドラマの脇役などで良い芝居をされているが、水野美紀を奴隷よばわりしているドS不倫相手としてはキャラが合わなすぎて、途端にコントだった。あとこの二人に限らず、男女のそういうシーンで男のいうセリフがやっすいAVじみててアホみたいだった。

    というのはさておき、前半は結構面白かった。作家の妻いずみの、モラハラ夫の抑圧による自己肯定感の低さが、性的な満足や肯定感によってどんどん払拭され、自信に満ち溢れた態度になっていく。ケバケバしいメイクの街娼・美津子は実は昼間は大学の助教授。父親も大学教授の家柄で、生活に困っているわけではないので売春は完全に趣味であり彼女のアイデンティティ。廃墟アパートで安いお金で自分を売っている美津子はしかし、愛のないセックスには金額の多寡に関係なく必ずお金を介在させなければならないという哲学を持っており、いずみはそれに感化される。

    この映画は90年代に起こった、エリートOLが夜ごと売春していて惨殺された「東電OL殺人事件」を題材にしているので、その時点で被害者は、美津子だとわかってしまう。美津子の実家にいずみと女衒のカオルが訪れる場面があるが、美津子の母は完全に毒親で、上品な言葉遣いでものすごくエグイことを言う。この場面はなかなか傑作だった。同時に、美津子は父親と近親相姦的関係にあったことも匂わされる。

    美津子が講義で朗読する田村隆一の有名な詩「帰途」言葉なんかおぼえるんじゃなかった~で始まる一連のフレーズを彼女らは何度も繰り返す。城のまわりをぐるぐるまわっているだけで決して中には入れないというカフカの『城』の引用など、使われているモチーフは良かった。音楽もクラシックを多用するなど、文学的な空気を醸し出している。

    ただ後半の展開がいただけない。あれほどいずみに売春哲学を説いていた美津子が、結局、女衒のカオルを通して「魔女っ娘くらぶ」なるデリヘルにいずみを紹介する。え、中間搾取は良いの?とモヤモヤしてるうちに、最初の客がなんと、いずみの夫という偶然で途端にチープに。そして夫はもともと美津子を何度も買っていたことも判明、美津子はいずみの夫が誰かを知っていて、いずみをもてあそんでいただけだった。いずみの殺意が爆発、さらに美津子の毒母までやってきて、ついに美津子を…。

    動機もチープながら、この動機なら、冒頭のあの猟奇的な遺体は一体なんでああなったんだっていう矛盾も生じる。こじつけっぽく毒母の狂気を出してたけど、それだけであんな状態にはできないだろう。この真相のせいで、中盤までのスリルや人間ドラマの掘り下げが全部台無しになってしまった。監督の奥様・神楽坂恵の棒読み演技も、まあこのシロウトくささも味なのかなと許容してたけど、殺人にいたるまで追い詰められる場面ではさすがに力不足が過ぎた。

    ラストシーンだけはとても良かった。序盤で、ゴミ収集車を追いかけてそのまま失踪してしまう主婦のエピソードを後輩刑事が話すが、そのままのことが水野美紀に起こる。自分がどこにいるかわからなくなってしまうあの感じ、そこに映画のテーマが集約されていて、他のエピソードがすべて蛇足に思えたほど。別に全裸になったりしなくても、この場面だけで十分、和子の抱えた闇は伝わる。

    最後に余談ですが、水曜日のカンパネラの『ミツコ』(https://www.youtube.com/watch?v=CpLgEQig1AE)という曲が、この映画の美津子をモチーフにしているそうです。なるほど、映画そのままの歌詞でした。

  • ぜひ女性にこの映画の感想を聞いてみたい。実際の事件をモチーフにしたこの中で描かれる女性について。
    あとあのばあさんが一番突き抜けてたw

  •  仕事上の必要があって、園子温監督作品で見逃がしていたものをDVDでつづけざまに観ている。
     
     昨日は、『恋の罪』と『自殺サークル』を観た。

     『自殺サークル』は途中までは面白くてじっと見入っていたのだが、中盤にローリー寺西が出てきたところで緊張感がプツンと音立てて途切れ、あとはもうグタグダな感じ(ローリーが悪いわけじゃなくて、彼が演じるキャラクターがダメダメ)。

     前半まで「このあと、自殺サークルの恐るべき謎が解明されていくぞ」とばかり、さんざん思わせぶりしておきながら、けっきょく整合性のある謎解きは一切なされずに終わってしまう。
     てゆーか、監督・脚本の園子温は、センセーショナルな自殺シーン(たくさん出てくる)が撮りたかっただけじゃねーの?

     『恋の罪』は、『愛のむきだし』や『冷たい熱帯魚』に比べて評価が低いようだが、私は面白く観た。
     冒頭に描かれる猟奇殺人の犯人を探すミステリーとして見たらたしかにグダグダだけれど、そもそもこれはべつにミステリーじゃないと思う。

     水野美紀・冨樫真・神楽坂恵の「トリプル主演」を謳った作品だが、冨樫真と神楽坂恵の存在感がすさまじくて、せっかくヌードまで見せた水野はまるで存在感がない。ストーリー上も、水野の出る場面をすべてカットして100分以内にまとめたほうがすっきりとするし。こんな役じゃあ水野美紀がかわいそうである。

     ベースになった「東電OL殺人事件」の園子温なりの解釈としても、興味深い仕上がり。演出もていねいだし、観客の心に強烈なインパクトを残す面白いシーンがたくさんある。

     あちこちに破綻が見える作品だが、園子温作品のミューズ・神楽坂恵(園子温夫人でもある)の爆裂ボディーの魅力で、すべての瑕疵は帳消しになる感じ(笑)。

     ただ、女優としてすごいのは冨樫真のほうだと思った。凛とした知的美人という「昼の顔」と、心が壊れた街娼という「夜の顔」――2つを演じ分けて見事である。

  • 神楽坂の何処が評価できるのか。おっぱいだけっていう。

  • 言葉なんか覚えるんじゃなかった

  • よく、オネェなんかは性に対して開けっぴろげで、えげつなさなんかもあるけど、あれはオネェだから解放できて、あ〜なんだよな。

    普通の人は、抑制してる。
    でも、誰もが持っている欲望。

    そこにハマると堕ちていく。


    初子温。
    パワフルやった(^_^;)

  • 確かに見たのだが、肝心のストーリーを覚えていない。園子温監督のほかの作品は覚えているのだけれど。

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著者プロフィール

1961年愛知県生まれ。大学中退後に自主制作映画デビュー。『自転車吐息』(90年)はベルリン映画祭に正式招待される。代表作に『冷たい熱帯魚』など。テレ東系列で放映中のドラマ『みんな!エスパーだよ!』も監督。

「2013年 『ナショナリズムの誘惑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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