百華夜光 - PS Vita

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  • Amazon.co.jp ・ゲーム
  • / ISBN・EAN: 4995857093724

感想・レビュー・書評

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  • 【主人公】
    主人公は遊郭の外に出ることを夢見る水揚げ前の遊女。
    お転婆だし、花町の掟に従順になれず、批判的な立場ではあるけれど、
    「脱走を図ること」に厳しい罰則が科される世界で巧く立ち回るほど賢くなく、周りを利用するほど強かでもなく、自力で逃げるような力もなければ、後先を考えず自分の意志を貫くある意味無謀な勇気もないので、まさしく”夢見る”に留められています。

    また、自分の美貌や立ち場に胡坐をかいているというか、主人公自身が自分を特別扱いしているような表現があるのも気になるところ。
    例えば、皆が一生懸命稽古に励んでいるのに、自分は遅れて行ったり、上の空だったり(態度も悪びれない)しているのに、自分が将来「御職花魁(遊郭を背負う花魁)」になることを全く疑っていないところや、周りの遊女は床入りし身体を売ることが当たり前なのに、自分は「床入りせずに」遊女の頂点に立てると本気で思っているところ等。
    考え方が甘いのは勿論、自己中心的な発想というか、変な意味で自分に自信があるので、鼻に付きます。

    【攻略対象】
    ●白蓮
    ⇒自信家で、それに見合った家柄や力を持ったメインヒーロー。
    主人公の身請の為あっさり大金を積んだり、圧倒的な力で隠密部隊を全く寄せ付けなかったり…、とりあえずカッコイイお人。
    ●龍二
    ⇒純朴で心優しい商人。真面目で誠実。戦う「力」はないけれど、包容力も甲斐性もあるので、良い旦那さんになりそうNo.1。
    ●雪成
    ⇒陰陽術が得意な主人公の幼馴染。真面目で融通が効かないところがあり、過去の経験から掟を守ることに固執している面も。心境は分かるのだけれど、いかんせん毎回立ちはだかって来るし、とても頭が固いので個人的には苦手。
    ●時景
    ⇒快活で優しい主人公の幼馴染。立場より主人公の気持ちを優先して考え、行動してくれる子で、決断も早い男前。主人公に「お似合い」という意味合いなら一番しっくり来る。
    ●東雲
    ⇒あまのじゃくでひねくれ者。主人公に複雑な感情を抱いており、それも相まって優しいのか冷たいのか安らぐのか怖いのかよくわからない感じに。
    ●瑞樹
    ⇒主人公を気遣ってくれる優しい世話役。主人公を想う気持ちはおそらく誰よりも強いんじゃないかなー、と思います。

    【システム】
    ノベル形式。
    水揚げ前の遊女として過ごす主人公の”付き出し”の日が近づき、高天原から逃れられないと告げられるまでが共通。以後、意中の相手と花町を抜け出す辺りから個別に分岐。
    個別に分岐後は大体3章+@くらいで構成。尺はどちらかといえば短めです。

    一度攻略すると、任意の章から好感度を調整して開始することのできる「あしあと」が使用できるようになるため、エンディング回収はとても簡単。

    【ストーリー】
    <<主軸>>
    人と妖の世界が混じり合う常夜の花町・高天原にて遊女として暮らす主人公は、いつか外の世界に出ることを夢見ている。
    自身の水揚げが迫るある日、主人公は意中の相手と高天原を抜け出すことに。
    しかし、外の世界に逃げても、追手や妖怪の襲撃で休まる時のない主人公は、さらに自身が抱える秘密を知ることになる。
    そして、全ての根源を断つために、再び高天原の地へ戻ることに…。

    主軸のお話はどれも大差なく、
    意中の相手と一緒に花町を抜け、追手をかわし、主人公の秘密が明かされ、やむを得ずまた花町に戻る…という感じ。
    パターン化されてしまっているし、一度誰かを攻略すれば主人公の秘密等は知れてしまうので、意外性や先の読めないハラハラ感は薄めかも。
    しかしながら、綺麗にまとまってはいるので、物語としての座りは悪くない印象です。

    <<恋愛>>
    幼馴染の二人以外は、遊女と客、という短い時間でしか接しておらず、
    正直彼らが「命をかけてまで主人公を花町の外に連れ出したい」、と思えるとは考えにくい。
    そういう意味では、そもそも設定に無理があるような気はしますが、その分、妖怪二人組には「主人公が好き」以外の理由が定められているのは工夫が見れて良いと思う。
    しかしながら、その後でも彼らが主人公と添い遂げたい、と決意するまでの心情はやっぱりわかり辛い。

    主人公と攻略対象らが親しくなると、彼らが抱える問題や過去などを主人公に明かしてくれ、お互いに支え合うような構成になっているのは個人的に良かった。

    【感想】
    まとまりは悪くないし、平穏な日常もあれば盛り上がる山場もある、総合してみれば良い作品だと思います。
    主な問題は、金太郎飴に傾きがちなシナリオと、主人公の性格かな~と。
    主人公の性格に関しては、いかんせん、最初の印象があまり良くない分、後半になっても今一つモヤモヤ感が拭えず、素直に彼女を応援してあげたい気持ちも控えめ…になってしまった感は否めません。

    また、オトメイト作品としては絵の出来栄えが良いとは言えなかったのも微妙な点。
    絵柄に関しては「好み」ではありますが、それにしてもスチルでキャラの顔がちょっと違ったりするのはマイナス。
    攻略対象と比較して主人公がゴツいのも個人的には気になってしまいました。
    ある意味正常な体型なんですけど、だったら男性陣ももう少し肉付き良く描くべきなんじゃないかなー。

  • ノベルゲ。エンディング数も少ないです。
    ストーリー全体も短めで、恋愛に至る過程がほとんど描かれていないのが残念。主人公が頑張っている部分の描写も少ないので、主人公に愛着を持ちにくいです。
    攻略キャラは魅力的なので、もう少しストーリーを長くして色々書き込んで欲しかったなと思います。

  • 女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。
    全体的な糖度は控えめの作品。
    シナリオについても、淡々と重たく、ファンタジーなのか現実路線なのか…。
    声優陣が豪華なだけに勿体無い。

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