ドライビング Miss デイジー [DVD]

監督 : ブルース・ペレスフォード 
出演 : ジェシカ・タンディ  モーガン・フリーマン  ダン・エイクロイド 
  • KADOKAWA / 角川書店
3.91
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111247346

感想・レビュー・書評

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  •  昨日のニュースにも出ていたよなあ,80歳代の老人が車でどこやらに突っ込んだとか…。
     この映画の始まりも,まさに,それ。お婆ちゃんが,自家用車を車庫から出そうと思って運転したところ,隣の庭に車を落としてしまう。このお婆ちゃん,もとは学校の先生なのだが,どうも気が荒くて,いけずなところがある。お手伝いの黒人女性もちょっと手に焼いている風。
     息子(別の家に住んでいる)はおばあちゃんの車の運転手として黒人男性を雇うのだが,これまた,お婆ちゃんのわがままで…という展開。
     人間の老いに対して向きあった作品で,主演のお婆ちゃんを演技した女性(ジェシカ・タンディ)は,アカデミー賞の主演女優賞をとったようだ。確かに,いけずな,それでいて優しく,でもやっぱり頑固で,宗教家で,贅沢は嫌いで,他人を信じられないけれども,感謝の気持ちを持っていたり…という微妙な(というかほとんどの人間はそれくらいの性格は持っていそうなのだが)態度を表現していたな。
     いずれもいつかは老いていく。周りの理解があるのと,ないのとでは,大違いの人生。
     運転手の黒人男性(モーガン・フリーマン)の「使用人でもありながら,主人に物を申す姿」もまた,人間の平等(友情)を感じて印象的だった。

    《映画.com》の解説を一部転載
     48年、夏。長年勤めた教職を退いた未亡人のデイジー(ジェシカ・タンディ)は、ある日運転中に危うく事故を起こしかけ、母の身を案じた息子のブーリー(ダン・エイクロイド)は、彼女の専用の運転手としてホーク(モーガン・フリーマン)という初老の黒人を雇う。しかし典型的なユダヤ人で、元教師のデイジーには、運転手なんて金持ちぶっているようで気性が許さなかった。どうしても乗車拒否を続けるデイジーは、黙々と職務に励む飄々としたホークの姿に根負けし、悪態をつきながらも車に乗ることになる。こうして始まったデイジーとホークの奇妙で不思議な関係は、1台の車の中で、やがて何物にも代えがたい友情の絆を生み出してゆく。

  • 1940年代アメリカ。自宅で自動車事故を起こした母親を心配して、息子が黒人の運転手を連れてくる。元教師で頑固なユダヤ教徒の老婆デイジーと、文盲ながら機智に富んだ黒人運転手のホークとの生涯にわたる交流を、差別や老いの問題も交えながら描いた作品。

    冒頭の登場時点ですでにおばあさんだったので、そこから短期決戦なのかと思いきや、20年以上に及ぶ物語。出てくる自動車のモデルチェンジや出演者の老いメイクで時間の流れをあらわしている。黒人差別やユダヤ教徒とキリスト教徒の相克、そして老い・痴呆の問題を扱いながらもさわり程度で、そのつらさを実感している人間には浅いとも思えるけれど、ちょっと物足りないくらいが物語全体としては受け入れやすいとも思う。

    いけずなデイジーと、従順なだけではないホークのちょっとした駆け引きと変化に、観ている側は自然と二人の心の底を想像していく。そのさりげない演出はよかったと思う。

  • ローカル企業の社長が、母に惜しみない愛を注ぎ込む。
    辛辣な物言いで、使用人が長続きしない。新車を運転したがギアを間違えてあわや廃車にしてしまう。息子が心配して黒人ドライバーを雇う。何をしても文句を言われ閉口するが、主人の事を思いやる気持ちが通じて、心を段々開いていく。ある日衰えから施設に入居する事に。施設では息子では無くドライバーと話したがるところが可愛いと思う。

  • モーガン・フリーマンが主演、彼の割りと若い時
    の演技が見られてた。

  • TVにて
    裕福な白人の年寄りミスデイジーと黒人の年寄りの運転手とのだんだん心が通い合ってくる様子がしみじみ心に沁みる.
    そして誰もが年をとって出来なくなることが増え認知症になっていく.そういうことが静かに描かれている.

  • 2021/5/2 マキおすすめ

    1989年公開 アカデミー賞
    監督 : ブルース・ベレスフォード
    老いて事故を起こした老婆と、彼女についたドライバーとの間に芽生えた友情

    ある意味アカデミー賞っぽいかな。
    黒人差別問題が取り上げられていたり、お金持ちであるという背景にユダヤ人であるってことがフィーチャーされていたりするあたり、アメリカ人の偏見(?)が作品の根本になってるとことか。

    淡々と、そこそこリアルでいい話。
    おばあさんも、ドライバーも、息子も決してそこまで出来た人間ではないけど、
    いいところもあるし、残念なところもある。
    だけど、ある程度尊重しあって生きていれば、いい関係を結んでいける。
    完全なお涙頂戴でもっていかないところが好き。

    やっぱ、モーガン・フリーマンすごいなー。いいなー。

  • 「老女デイジーと、初老のベテラン黒人運転手ホークとの
    友情を描いたヒューマン・ドラマ」ということで
    「老い」について考えさせられる映画でした。

    長い人生において
    時代も人間関係も移り変わってゆく中で、
    少数でも友情や愛情で繋れる人がいると
    最期も全く違ったものになることを感じました。

    主演のモーガンフリーマンは
    ショーシャンクの空に、セブン
    などにも出ているということで
    今後観てみたいと思います。

  • (ネタバレあり)


    何十年かぶりの再見。とてもよかった。

    大仰にならない抑制の効いた演出。いかにも古き良きアメリカのハートウォーミングなストーリーなのだが、それを派手な音楽や映像で「泣かしにかかる」のではなく、脚本と演技でじんわりと見せる。小品といった趣の映画だが、主演女優賞をはじめ他部門でもノミネートされまくり。

    デイジーとホークの心の交流(予告編で25年間とあった) 時代の移り変わり
    ・乗っている車の変遷。買い替えたあとの古い車はホークがディーラーから買い取って乗っている。「母から買えば安くつくのに」「いいえ、奥様にお金を払うようなことはできません。
    ・エイクロイドの年の取り方
    ・黒人差別
     「すぐに物を盗むのよ」サケ缶事件
     「黒人はトイレに入れません」
     マーチン・ルーサー・キング牧師の演説。パーティーに誘っていただけるのであればもっと早くに言ってください、と腹を立てるホーク。世の中はまだまだ黒人差別が残っているが、ふたりの間柄はそのようなやりとりができるくらいになっている、ということかな?
    ・最後で、売りに出た屋敷の前に立つホークの横をジョギング男性が走っていく。ホークの眼鏡のレンズが厚くなっている。



    続きはこちら
    https://rocketman3.wordpress.com/2019/02/19/drivingmissdaisy/

  • 1989年公開
    監督 : ブルース・ベレスフォード
    ==
    老いて事故を起こした老婆と、彼女についたドライバーとの間に芽生えた友情の歴史のお話。

    友情は案外、無理やり生み出すものなのかもしれないという強引さについて。納得したり、利害が一致することよりも、無理やりにでも同じ空間に存在し続けることが、案外相手を許すことにつながるのかもなあと。まあいいかえると「諦め」みたいな。プライドからはじめはひたすらに他人を遠ざけてきた老婆が、強引でマイペースな黒人ドライバーの人間力に根負けしていく描写がオモシロイ。

    主演女優のジェシカ・タンディはこの映画でアカデミー。いまだに最高齢受賞記録の持ち主とのこと。偏屈ばあさんが最高にうまいです。

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