キャズム Ver.2 増補改訂版 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論 [Kindle]
- 翔泳社 (2014年10月3日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (348ページ)
感想・レビュー・書評
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キャズムを越えるための戦術が詳らかに解説されています。
SaaSスタートアップの経営者だけでなく、プロダクト、マーケティング、セールスなど関係者全てに読んでもらいたい!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
めちゃくちゃ長いが丁寧に説明されていると感じた。
良い製品/サービス、最新鋭だったら売れるというものではなく、それぞれの購買層に沿った攻め方/アプローチではないといけないと感じた。
また、恐ろしいのはこの理論自体は特別目新しいものではなく、MBAを取得していれば知っていること。
それを実践に活かすことが難しいということ。 -
- 昔からある考え方だし、ふんわり理解はしていたが、改めて読むと勉強になるし、やるべきことを再認識させてくれた。
- キャズムを超える為に参考にするノルマンディー作戦。独占できるニッチな市場をターゲットに一点突破する。最も大事なのは口コミであり、初期に販売量を求めるべきではない。
- 競争・競合は必要。重要なのはセグメントを明確にし、顧客が選びやすいようにポジショニングを明確にすること。
顧客を大きく以下5つのカテゴリーに分類
イノベ-ター:新製品を試すことそのものが目的
アーリーアダプター:先行事例を問わず、直感や先見性で、課題解決ができるかを正当に評価する
---Chasm---
アーリーマジョリティ:直感や先見性だけでなく、周囲の意見を見て購入を決める
レイトマジョリティ-:実績のある大企業であることやサポートの充実を求める
ラガード:技術が溶け込み気づかないレベルになるまで買わない
アカウントの中にも複数ペルソナ属性がいる
エンドユーザー=製品を実際に使う人
テクニカルバイヤー=製品の革新性を評価する人
エコノミックバイヤー=製品の経済性を評価する人 -
やはり2対8は社会的生き物の法則なのかな。と確信。
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・一般消費財についても、米国は、製造ではダメだが、Marketingは上手。それをしっかりハイテクにも応用しよう。
・流行によってい生じる物好きだけの初期の市場からメイン市場に行く際に、キャズムがある
・キャズムを超えるには社内が一丸となるべき。Marketing担当者だけの責任ではない。
第一章
・持続的イノベと不連続イノベの違いは、不連続は、消費者が行動様式を変えなきゃいけなかったり、既存の製品やインフラとの互換性のなさが上げられる。
・いつものキャズムの図は標準偏差で分析できる、ちなみに元々は種芋の研究から生まれた。
<イノベ-ター>
・とりあえず新機能を試したい、機能していることを示す。
<アーリーアダプター>
・技術志向ではなく、自分の困ってることを解決できるかと正当に評価する。自らの直感と先見性に頼る。
<アーリーマジョリティ>
・構成員の1/3を占める。直感や先見性だけでなく、周囲を見て、購入している人の意見や購入してる層が満足してるかを見て購入を決める。ここに来るのが難しい。
<レイトマジョリティ->
・他社の満足度だけでなく、実績のある大企業であることやサポートの充実を求める慎重派。
<ラガード>
・ハイテク商品は組み込まれて気づかないレベルになってないと買わない。
・Ipad等これらのモデルで説明できるものがある反面近年失敗事例もできている、それは各グループの間に生じたクラック(小さな谷間)によるものだ。
・イノベーターからアーリアAdaptorに移すrために、これまでできなかった具体的な事象ができるようになることを詳しくない人にも理解させる必要がある
・チャンスの窓が空いている間に攻めろ~ってなる
・アーリーからレイトに移すときにもクラック有。使い方がややこしいから技術が苦手な人まで行かない。
・でも一番大きいのは、アーリーアダプターとアーリーマジョリティのキャズムです!ここの溝が一番難しい。
・Early Adoptorは変革の手段として導入したがるが、Early Majorityは現行オペレーションの生産性改善手段として購入しようとしている。Early Majorityはちゃんと動く製品しか買わない。Early MajorityはEAの前者事例をみても適切な先行事例として捉えにいのに、先行事例がないと買わない。彼らが気にかけるのは他のアーリーマジョリティ。(楽天が買うのはわかるけどJRさんは?)
・アーリーマジョリティ市場を拡大するときは、先行事例と手厚いサポートを必要とする顧客を、有効な先行事例と強力なサポート無しで攻略しようとしている
第二章:ハイテクマーケティングの悟り
・Marketingの定義は?
⇒マーケットを作り出し、成長させ、維持し、敵から守るための行動を取ること
・Marketの定義は
⇒実存する製品に対して、ニーズを抱えており、勾配決定時に互いに連絡を取り合う、既存の、将来的に見込まれる顧客
・ここでは互いに連絡を取るというのが大事。セグメンテーションする意味はココにある。ターゲットがテコの原理にて、広く口コミの連鎖反応を起こしてくれないとダメ。
<初期市場>
・プレイヤー
マニア、ビジョナリー
・初期市場の形成はどうおこるか?
1. 顧客が必要としているシステムを実現可能にするテクノロジーの開発
2. それを評価して、現在市場にあるものよりよいと代弁してくれるマニア
3. それを用いて、現在の業務を飛躍的に進歩させようと考える予算獲得ができるビジョナリー
<メインストリーム市場>
・Early Majority(実利主義)
←コイツラはひたすら実利主義。
・要点としては、ビジョナリーと次の実利主義社との隔たりが大きいことに注意。
ビジョナリーは面白いことがやりたい人たちで失敗もいとわないけど、実利主義者は確実に成功することをやりたい人達で同じ人達の先行事例を望む。ビジョナリーの先行事例なんか聞いても興味を持たないから、ココが一つの大きなキャズムがあるところである。
第三章:Xデー
・キャズムを超える作戦で参考になるのはノルマンディー作戦。具体的には、支配できそうなニッチ市場をターゲットとして、そこからライバルを追い払い、そこを起点として戦線を拡大していく。
十分に絞り込んだ敵に対してこちらの最強兵力を投入するのが大事。←これが難しい。
・キャズムを超えられないのは、超え方を知らなかったのではなく、越えようという意志が弱いことが殆ど。売上が期待できないようなニッチ分野に手間を掛けたくないと経営者がわかっていても思ってしまう。
・ハイテク製品で最も大事なのは口コミ!、だから初期に販売量を求めると死ぬ。ほっておいても集まる
・同じセグメントでしっかり口コミを広げることが大事、そうすることで小さな池でも大きな魚になることができる。
・一つのマーケットに絞り込むことで、ホールプロダクトによる梃子の原理、口コミ効果、マーケットにおけるリーダーシップ効果の全てを感受できる。
・キャズムを超えるときに大事なのは、顧客数でターゲットを決めるのではなく、顧客の痛みの大きさで決めるのだ。
・ドキュメンタム社の例だと、製薬会社のトップの判断でIT部門の決定をひっくり返させた。
・キャズムを超えるには、まず一番Pinを倒すこと、次に二番目以降のニッチ市場を選ぶときは、最初のソリューションの水平展開を狙うこと。
<第4章>具体的なキャズムの超え方実践編 -
この半分でまとまるような気がする。長い。長すぎるため、却って途中で訳が分からなくなりそうだった。
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洋書ベースのビジネス書の特徴に漏れず、長い…エッセンシャル版的なものが欲しいところです orz
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実利主義者は名のしれたベンダーから製品を購入する一方、実利主義者はから購入されるようなベンダーでない限り、名のしれたベンダーとは言えない。
キャズムの前後で出願動向に変化はあるのでしょうか。手前ならコア技術を重点的に出している、越えようとしているなら数はあまり変わらず技術は全方位的に、ただ特定の顧客向けに出している、超えられなければ数が減っている、超えられたら数が増えている。
あっているか検証してみたいです。いいサンプルないかなと。少し調べるとブックオフとかそうみたいですね。特許は出してなさそうですが。 -
リーン・スタートアップやリーン・スタートアップの原点であるアントプレナーの教科書がこの本をベースにしている部分があるのということで読みました。リーン・スタートアップを学ぶ上で読んでおいて損はそんはないと思いました。
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マーケティング系の書籍としては古典?みたいなイメージがあるジェフリー・ムーアのキャズム。Kindleで安くなってたのを見つけてしまい、ノリでポチってしまいました。Kindle恐るべし。。キャッチーな表紙とは裏腹にそれなりのボリュームがあるので電子書籍だと読み切るのがしんどいかもしれません、ただ電子書籍の方がメモや線引きが楽なんですよね。悩ましい。
本書についてだが、読んでいる間にずっと感じていたのは「これ、リーンスタートアップの原典だな」という感覚。細かい部分で違うところはあるが(そもそも本書では消費者向けWEBサービスではなく、主な具体例としてBtoBハイテク製品を取り扱っている)その本質的な部分と必要とされる能力や知識、方法は似通っていると感じる。
リーンスタートアップを読んで成功するイノベーションは何が違うのか?を読んでランニングリーンに読み進むのも悪くはないがちょっと寄り道して(寄り道としては結構なボリュームではあるが)本書を読んで見るのも良いと思う。