- Amazon.co.jp ・電子書籍 (399ページ)
感想・レビュー・書評
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Googleの会長による著書。
翻訳もわかりやすく非常に読みやすい。
有名なGoogleの取り組みを、
導入された背景だったり意図だったりを丁寧にたどりながら解説されている。
そもそもGoogleの取り組みというS級の事例を取り扱っているので、それだけで読む価値があるのだが、さらに翻訳の質もこれだけ高いのは、質の高さ×理解しさすさで★5以外ありえない。
名著でも翻訳がクソすぎて読む気をなくす、ということがよくあるため、そういう意味でも本書は非常によかった。
少し前のGoogleの取り組みだが、今の日本では導入したら、超最先端。日本の企業でこれらの取り組みが普通になるのは30年後だろう。
さらには単純に仕組みだけを真似てもうまくいかないと思った。前提としてスマートクリエイティブと本書で言われているように、超優秀層がいることが前提になっている。
その人たちが自由に考えたり、アウトプットを出せたりする環境を整えるという話だが、日本で中途半端な人材しかいない企業において導入すれば逆に混乱する。
そういう企業は、識学とかを導入して管理していくのが良いと思った。つまり、前提が違うのであればソリューションも大きく変わってくる。 -
Googleの組織運営について書かれた本。スマート・クリエイティブと呼ぶ優秀な人材をどう採用し、活かすのか。彼らの活きる組織はどうあるべきと考えているのか。
そのままマネすることは難しいが、会議のルールや面談の質問リストなど、すぐに活用できるものもあり、組織運営のヒントになる。マネージャー向け内容が多いが、将来マネージャーになりたい人やベンチャー企業に興味のある人も読んでおくべき1冊。 -
なぜ成功するサービスを生み出せるのか。
卓越した知識・スキルと行動力を持つ「人」と、それを円滑に働かせる「環境」にある。
優秀なエンジニアに自由を与えること、これが最高のプロダクト・サービスを生み出す源だと語られている。
出世コースから外れても終身雇用が約束された、定時を待っているだけのような社員を多数抱えている。リスクをとらないもの、社内政治に成功したものが評価され、手続きにがんじがらめで1つの決定に何ヶ月もかかる。上司の指示に意見すると評価が下がる。上司とのリレーションのために仕事ではなく飲み会に行くことを必要とされる。
そのようなことはGoogleでは起こりえないようだ。
リレーションは仕事でつくられるべきではないだろうか。
会社や上司が間違った方向に向かっているときに、Noという声をあげられるだろうか。
そして声をあげたことで不利益を受けることなく、公正に評価してもらえるだろうか。
ミスをしても、それをカバーできるほどのリカバリーチャンスを与えてくれるだろうか。
残念ながら、今の日本の大企業をこのGoogleのように変えたいと思う経営者も中で働く社員もいないだろう。
経営者は老人ばかり、社員は大企業という生温かい巣の中で危機感ではなく安心感を感じている者が大半なのではないか。
最近では早々に巣から飛び立つ、若い社員も多いと聞く。
巣が腐って落ちるか、新しい親に蹴落とされないうちに羽を磨いておいた方が良い。 -
グーグルがどうやって官僚化を防いでいるのか?どうやって優秀な人間を集めているのかがわかる。
控えめに言っても、超優秀な人間ばかりの会社のやり方が、普通の会社で使えるかというとちょっと疑問。 -
・クリエイティブスマート
・コントロールしようとしない
・邪魔しない -
Googleがいかに経営しているかを詳細に記載してある書籍。インターネット社会における企業経営のありかたを考えさせられる。
従来のMBA的発想ではイノベーションが起こらずスケールしていかないことに強い主張を感じる。
プロダクトの使用者への価値にとことんこだわり、新しく良い驚きのある製品を出し続けることを止めない。そのためにも、そして良い製品のマネタイズをやりきるためにも、スマートクリエイティブつまり素晴らしく優秀な人材が必要。
主張する内容はどれか一つだけでは機能せず、トータルパッケージとして機能させることがとても重要だと思った。