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感想・レビュー・書評
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人類史の中で農耕における食料生産は大きなターニングポイントにとして語られることが多い。だがこの本は、それよりも人類史において定住こそが重要であり、農耕はその副産物であるとしている。全てはヒトが一箇所に留まり続けたところから始まるのだ、と。
こういった人類史の本だと肥沃な三日月地帯を中心に語られることが多いが、この本では日本の縄文時代の遺跡を中心に語られる。これは定住生活が行われているにも関わらず、農耕はしていないためだ。面白いのは、本人たちに農耕の意識が無くとも、ヒトが定住するに従って周囲の植生が変わり、あたかも農耕しているかのような環境となるという話だ。これならば農耕しているか否かというよりも、定住かどうかの方が重要だという主張も納得できる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
國分宏一郎の『暇と退屈の倫理学』で紹介されていたもの。
農耕をはじめたので定住をしたのではなく、定住を余儀なくされたので農耕を始めたという転倒が骨子。定住は結果ではなく原因という立場に立つと、人類の進化の様々な事態がクリアに見えてくる。
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