プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 スペシャル・プライス [DVD]

監督 : デレク・シアンフランス 
出演 : ライアン・ゴズリング  ブラッドリー・クーパー  エヴァ・メンデス  デイン・デハーン 
  • Happinet(SB)(D)
3.09
  • (2)
  • (2)
  • (16)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 49
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953063440

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • THE PLACE BEYOND THE PINES
    2012年 アメリカ 140分
    監督:デレク・シアンフランス
    出演:ライアン・ゴズリング/ブラッドリー・クーパー/エヴァ・メンデス/マハーシャラ・アリ/ローズ・バーン/デイン・デハーン

    移動遊園地の曲芸バイク乗りのスターであるルーク(ライアン・ゴズリング)は、1年ぶりに訪れた場所で、当時の恋人ロミーナ(エヴァ・メンデス)と再会する。実は彼女は密かにルークとの間にできた赤ん坊ジェイソンを産んでいたが、今はそれを承知のコフィ(マハーシャラ・アリ)と結婚していた。しかしルークは思いがけない息子の存在に心動かされ、旅芸人をやめてその町に居つき、ロミーナと赤ん坊を見守ることを選ぶ。偶然知り合った自動車修理工場のロビン(ベン・メンデルソーン)のトレーラーハウスに住み彼の仕事を手伝うことになるが、ロビンがルークを誘ったのは実は銀行強盗の手伝いをさせるためだった…。

    かなりの長編。物語は大きく三部に分かれており、まず前述、ルークの物語。彼はロミーナと赤ん坊と暮らしたいがゆえに大金稼ぎの手段として銀行強盗を繰り返す。ロビンはある程度で手を引く提案をするが、ルークはそれができず、ついに失敗。バイクで逃走するも警察に追われ民家に逃げ込み立て籠もる。彼を追ってきたのは新米警察官のエイヴリー(ブラッドリー・クーパー)ルークが立て籠もる部屋に突撃した彼とルークは撃ち合いになり、ルークは窓から落下して死亡。ここから、第二部的にエイヴリーの物語が始まる。

    エイヴリーは正義感の強い真面目な警官であり、凶悪な銀行強盗を逮捕したヒーローともてはやされるが、妻ジェニファー(ローズ・バーン)との間に息子が生まれたばかりの彼は、ルークにも赤ん坊がいたことを知り心を痛める。さらに汚職まみれの警官仲間たちが、死んだルークが大金を恋人ロミーナに貢いでいるはずと目をつけて調査と称して彼女の家に押し入り、ルークが赤ん坊のために渡していた大金を盗み取る。違法なお金であるためロミーナは被害を届けることもできず、警官たちはそれを山分け。エイヴリーは渋々分け前を受け取るが、やがて内部告発を決心、判事の父親と、やりて検事の手を借り警察の悪事を暴露、自身は警察を辞め、地方検事に転身する。

    15年後、ここから第三部となる息子たちの物語。エイヴリーは離婚して息子エイヴリー・ジュニア略してAJ(エモリー・コーエン)は母と暮らしていたが、成功して裕福な父親の元に来たがっている。AJはろくでなしの非行少年に育っており、転校してきた学校で知り合ったジェイソン(デイン・デハーン)とつるみはじめるが、ある晩二人はドラッグの不法所持で補導されてしまう。息子を迎えに来たエイヴリーは、ジェイソンのフルネームを聞いて、彼がルークの息子であることに気づく。

    一方ジェイソンは、自分の本当の父親について知りたがっているが母は教えてくれない。育ての父コフィとの関係は良好で、ジェイソンはコフィにせめて父の名前だけでも教えてくれと頼む。ネット検索したジェイソンは、父が犯罪者であったことを知るが、父の足跡をたどりロビンのトレーラーハウスを訪れ父の遺品であるサングラスをもらう。悪友AJはしつこくジェイソンにつきまとい、ある日彼の家のパーティーに呼ばれたジェイソンはそこでAJの父こそが自分の父を死なせた警官だったことを知り…。

    親子二代にわたる重厚な因縁の物語ではあるが、邦題の宿命、というのは余計な付けたしのように思う。もしジェイソンがエイヴリーを恨み、エイヴリーなりAJなりを復讐のために殺したりするならまだしも、彼はそうはならない。

    エイヴリーというのは大変複雑な人物で、銀行強盗ルークと対峙する場面で、確かに新米警官として焦りから適切でない発砲をしたのかもしれないが、赤ん坊のいるルークの死を悼み、ロミーナに仲間が盗んだお金を返そうとしたり、その後警察官でありながら仲間を告発するなど正義感も強く、駆け引きには長けているがけして根っからの冷血漢ではない。ずっとルークを悼み続けていたことは、ラストでジェイソンと対峙したときにわかる。だからこそジェイソンは彼を許し、前に進むことができたのだろう。

    ルークは、一見自由気ままに生きてきたように見えるが、実は根無し草の生活よりも安住の地と家族を求めており、ロミーナに子供が生まれたと知った途端に全てを捨てようとする。ライアン・ゴズリングは家族を求めるあまり凶行に走る男の孤独と狂気をよく表現していた。ただロミーナの行動にはちょっとモヤる。コフィという理解ある新しい恋人がいるなら、なぜわざわざルークに会いにいき、子供の存在を知らせたのか。彼女がそんなことをしなければこの悲劇は起こらなかったのに、と思ってしまうけど、まあそれは禁句ですね。じゃないと映画は始まらないし。

    AJは最初から最後までクズで、彼がなんの罰も受けずに生きていくことにもちょっとモヤりました。基本的にはデイン・デハーン目当てで見たので、余計にジェイソンを悪事に巻き込むAJに腹が立ってしまったのかもしれない。この映画のデハーン君は、まだ20代半ばだけど、すでに生え際がアレだったので、これはもはや年齢に関係なく単にものすごく額が広いタイプなのかもしれない(余談)

  • 何の予備知識なく、ただライアン・ゴズリングとブラッドリー・クーパーの共演というだけで観ようと思った映画。前半でライアン・ゴズリングが死んじゃって啞然。物語もちょっと期待していたものと違ったなあ。血の因果や運命の流転なんていうのが主題なんだろうけど、何か納得できないストーリー。両主演の魅力が半減するような使い方だし、直接対峙したのは一瞬だけ。何とも勿体ない。観終わってから調べて結構評価高いようだが、私にはあまり面白くはなかった。「グリーンブック」のマハーシャラ・アリも出てたのね。この役者さんも好きだなあ。

  • 長かったなーー!

    難しかった。
    いや、難しくないのかも…
    それさえも分からんから、やっぱ難しい(笑)

    でも、よく出来たストーリーやし、役者はみな良かったな(^-^)/

  • 道を踏み外した男たちの集まりのような内容だったけど、巡り合わせって凄いなって思った。ストーリーはありきたりな気もするけど、俳優さんたちの力強さで最後まで魅せられたという感じ。一人の人間が持つ影響力の大きさに驚く。ライアン・ゴズリング演じるルークの存在感が最後まで圧倒的でした。画面に出てなくても気配が滲み出てるというか。

  • 冒頭から展開が早いながら、主人公の心情と彼を取り巻く人間関係がちゃんと伝わってきていた。そんな前半に比べて後半は次の世代の個性や感情を掘り下げることなく展開だけが次々に切り替わっていくため置いてきぼりをくった感じで感情移入出来ないままに終わってしまった。最後主人公の選択がなぜそうなのかを納得できていない気持ちの悪さが残っています。長時間で二世代をまたぐ大作だけにしっかりしたエンディングであって欲しかった。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×