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感想・レビュー・書評
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会社内での社内政治というものについて、目を背けることはできない。社内政治の基本を押さえどのように対応するかを書いた本。
奇をてらったコツが解決を書いてある訳ではなく、どうしてもできてしまう社内政治という仕組みの(ベース)や対応策(ポリシー)が書いてあり、分かりやすい。
組織の中で役割が与えられているので、その権限をきちんと意識して自分にできる事、期待されていることを把握しながら、上下の人間に影響力を発揮するというのがやはり基本。
自分としては、ここらへんの意識が低めで(好きでもないし、苦手なので)、積極的に動けないので、悪循環という感じなんだなと納得できる内容。
社内政治は「影響力」のゲームで、「味方を増やして、敵をつくらない」のは社内政治の鉄則。そのためには、誠実に仕事をして、周囲からの信頼感を得る必要がある。
これって、良く考えるとかなりの人格者、実力者、バランス感覚がはないと、なかなか理想的にはできないだろう。
なるほどと思ったのは、
・相手の話を敬意をもって(個別具体的な質問しながら)聞くことで、相手に重要感を持ってもらうこと。
・善人になるべきではない。
・かけた情は水に流す。(返報性を過度に期待しない)
・できるだけ「議論」を避ける。議論における勝ち負けから脱却し、相手が本人の意思であなたの意見に賛同するように仕向ける。相手を言い負かすのはなく、相手の要求をうまく使い(たとえば優越感を感じさせるなど)して、相手の感情的な抵抗をそぐ。
・「自分は経営側の人間である」というタテマエを絶対に崩さない。このタテマエを崩すと周りの信頼を崩すことになる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
社内政治はどんな会社にもある、ということを認識できた。
自分をとりまく影響力のバランスについてはこれまで以上に目を光らせていきたい。
また、派閥についても意識的に見て社内のパワーバランスを観察しながらうまく立ち回りを考えるようにしたい -
社内政治の教科書
著:高城 幸司
どんな会社にも社内政治はある。そして、「政治力」がなければ、管理職や、課長の仕事は成り立たない。
本書は、仕事の本来目的を達成しようと努力している真摯なビジネスマンのために書かれている。社内政治としっかりと向き合って「善き目的」のために政治力を発揮することによって、よりよい社内政治が生み出されることを願っている。
構成は以下の7章から成る。
①社内政治は影響力のゲームである
②おしゃべりに政治の巧い者はいない
③リアリストしか生き残れない
④部下を掌握する
⑤上司を攻略する
⑥課長のための派閥学
⑦政治に勝つより大切なこと
初読の時は、パンドラの箱を開けるような気持ちで本書と向き合ったものの、再読となると肩の力も抜けて、純粋に必要なスキルとして読むことが出来た。
これほど赤裸々に体系的に社内政治にフォーカスをあてて記された本はそうそうない。わかりやすさと共に著者の良心を感じるそのスキルの紹介から安心して受け入れることができた。
自分のためではなく、仲間のため、自分が属する企業のために本書は必要である。こそこそ読むのではなく、本書のいう「善き目的」を達成するために堂々と読み活用していきたい。