未果子ちゃんが最強で最高に可愛い。自分の価値を理解している。
✩この世界で"女の子"ほど憧れられてみんなが欲しがる存在ってある?私はそれでいたいの。限界まで。
✩私はね、勝ち続けなくちゃいけないの。勝ち続けるために、若くて可愛い少女でいなくちゃいけないの。
✩何が完璧な少女のうちに死のうだ。私は永遠に完璧な少女なんだよ。
好きなセリフ。可愛いは正義だし、若いは価値で武器だ。それを理解してそうあるために15歳でい続ける未果子ちゃんは特別で、でも若くいたいという普通の感情。未果子ちゃんは世の中の女の子の全ての感情が詰まってると感じた。
その反面、女の子でいることに期限を感じているカイト。
✩昨日より、今日より、女の子が似合わなくなってるのは、わかってる。
女装しているカイトだけが思うことじゃない。歳をとると、似合わない女の子がある。メイクも洋服もできる期限がある。その期限が近づいている自覚と女の子でいたいジレンマ。
結末は、少し納得いかない部分もあった。結局風俗で落ち着くけど未果子ちゃんはそれでいいのか?何も厚生されてないというか、男が嫌いで見下しているくせに結局男の欲に縋るのか…という少し残念な気持ち。だけど二十歳のときに振袖ではなく喪服を着て中指を立てるシーンは最高だなと感じた。未成年の少女の自分の追悼。
あと、完璧な少女である未果子ちゃんが老いるところまで知りたい。老いていく少女からかけ離れていく自分を未果子ちゃんは、どう感じるのか。