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感想・レビュー・書評
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少々舌鋒は鋭いが、自らの進めてきた研究に対する圧倒的な自信が隅々にゆきとどいている。
それは、古より伝わる我々の先人が残した偉大なる作品群と、真摯に向き合ってきた態度がなせる業だろう。土左日記冒頭に間する通釈が、これほどまでに覆るとはおもいもしなかった。
日本語の表記体系の発達については、本書ではメインとして扱われておらず若干消化不良だったので、小松先生の別の著作を読んでみたいと思う。
評価を3としたのは、版元の笠間書店にその原因がある。電子書籍の編集が雑すぎるのだ。紙媒体をPDFにして貼りつけただけかのような編集には辟易とさせられた。ハイライトはおろか、文字の拡大もできないのだ。文献学者として、まず書かれているものと正面から向き合う事を重要視する著者の姿勢を踏みにじるものだともいえる。読者の側に立った編集を切に願う。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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