ニルヤの島 [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 3
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#SF

感想・レビュー・書評

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  • 『「死後の世界がない」ことが証明された時代。』の話で、SFだぞ…と身構えたが、中身は短編のように断続的な話なので、どんどん読み進められた。結論からいうと、これは、ハーモニーの向こう側である。

    ハーモニーの向こう側だと思ったのは断片を読むことで、それぞれの人間の物語をたどっているが、この物語の世界は自分の世界ではないと思ったから。
    人の人生は全て記録されて、ストーリーとしていつでも鮮明に振りかえることができる、というのも映画ハーモニー、ラストの電子墓標を連想させる。すごくハイテクな部分もあるのに、基本的には南の小さな島が舞台というところも。

    章がそれぞれ別の視点で、それが集まって物語の全貌が見えてくる、という書き方はブギーポップを思い出すのも、個人的にはとても良かった。
    結局天国も地獄もやはり生きた人間のためのものなのだ。

  • 前半……意味がわかんなくて辛かった……。平行する『語り』がわかってくると一気だったけど。
    生きているということに貪欲になる。死の意味を追う。乾いた文体でいながらじっとりとしたお話でした。

  •  結局のところ。ラプラスの魔はSFファンにとって憧れですよねって話なのかしら。

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著者プロフィール

SF作家。ペンネームは戦国武将の柴田勝家にちなんだもの。1987年、東京都生まれ。成城大学大学院(文学研究科日本常民文化専攻)在学中にハヤカワSFコンテスト・大賞を受賞し、『ニルヤの島』で2014年にデビュー。このほか著作に、『ワールド・インシュランス』(星海社FICTIONS)、星雲賞日本短編部門を受賞した表題作を収録する『アメリカン・ブッダ』(ハヤカワ文庫JA)などがある。

「2022年 『メイド喫茶探偵黒苺フガシの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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