打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫) [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
3.89
  • (20)
  • (23)
  • (18)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 383
感想 : 30
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (531ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 優れた書評というものは、たとえ書評された本そのものが(時事問題を扱ったものなど)古さを感じさせるものであったとしても、何ら古びることはない。それを実感できる。米原万里の手にかかると、どの本も輝いて見える。これはすごい。
    ワタシの偏見かもしれないけれど、中でも諜報員とか国家機密に関する本の場合、著者の筆がいっそう冴えているような気がするのは、やはり著書が東欧エキスパートだったから?

    個人的には、ワタシのベスト3にまちがいなく入る『無敵のハンディキャップ』を絶賛してくれたのが、この上なく嬉しい。

  • タイトルやレビューに惹かれて購入。
    面白い。(2021.9.9)
    ※2020.4.7購入@kindle版
     読書中

  • 作者自身が癌にかかり、その闘病日記を綴る第一部。日本人の死の原因の一位が癌であるという事実から、その治療法にまつわる本が大量にあり、真偽を身を以て体験する。相当のお金をかけて様々な治療をするがかいなく亡くなる。
    つまりは癌にも個性があり本人に合う合わない治療法があるということなのか。これを読むと著名な医師の本を頼り通院するよりも、癌を克服した患者本人に直に聞いたほうがよりよい治療法が得られる気がする。

    第二部は闘病前後に書いた書評の数々。重く高尚な本が多いため手に取るのはためらわれるが、自分は「女盗賊プーラン」に興味を持った。

  • ロシア語通訳者米原万里さんの書評集。
    湾岸戦争、ソ連、スターリン、イスラム、ソクラテス。。。

    中身が濃くて少しずつ読んだ。読みたくなる本がたくさん。
    著者は1日に7冊読むそう!
    亡くなられてしまったのが本当に悲しい。

  • 2020年の現在でも変わらず通用する筆者の視線。ここからたくさんの本へと広がっている。

  • P.2020/4/7

  • 他の読者レヴューにもあるが、取り上げられている本を全てカバーしなくなる……

  • この本を読み終わると読みたい本がいっぱいになるので困ります。書評のおかげか本のチョイスがいいのか、興味を惹かれる本がいろいろとありました。ますます読書の時間を増やさないといけなくなりそうです。それにしても1日に平均で7冊も読む秘訣は何なのかが気になりました。それくらいのペースで読まないと、こんなに多分野に渡る本を読むことは出来なかったのではと思います。高校時代をチェコで過ごしたことも理由の一つだと思いますが、もともと日本にいたころから本は多く読んでいたみたいですね。
    ところどころに自分の病気と闘うための読書が含まれているのが何とも形容し難い感情にさせられます。しかし、多くの本を読みながら抱腹絶倒している様は、著者が如何に本が好きで、心から楽しんでいるのかを考えさせられる内容でした。

  • 米原万里の書評をまとめた本。とても面白い。リズムよく紹介される本たちは、多岐のジャンルに渡る。本の素晴らしいさと、作者の読書欲にびっくりする。何冊かここから注文した。こんな人が早くに亡くなってしまってるのほんとうに残念。

  • 紹介されている本は、主にロシアの、政治的な本が多い。少しロシアに興味を持った。翻訳物の本が多いけど、私は横文字の名前が覚えられないので、読むのが難しいなぁ。後半は、日本の作品も多い。色んなジャンルの本が幅広く紹介されているが、難しい本ばかりで読むのに気合いがいりそう。岸田秀さんの本が出てきたのが嬉しい。最後のプロフィールで、著者が亡くなっているのを知った。合掌。

全30件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1950年東京生まれ。作家。在プラハ・ソビエト学校で学ぶ。東京外国語大学卒、東京大学大学院露語露文学専攻修士課程修了。ロシア語会議通訳、ロシア語通訳協会会長として活躍。『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(角川文庫)ほか著書多数。2006年5月、逝去。

「2016年 『米原万里ベストエッセイII』 で使われていた紹介文から引用しています。」

米原万里の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×