SHINE LIKE A BILLION SUNS(初回生産限定盤)

アーティスト : ブンブンサテライツ 

• SMR (2015年2月3日発売)

感想・レビュー・書評

[佐々木葵さんの感想 · 2016年5月21日]

全曲にわたって優しい雰囲気に包まれているアルバム。

いろいろな先入観を持たずにきいても、持ってきいても、ただ単純に広がりと深みのある）世界観に圧倒されるのではないか。

昔のアルバム曲たちのような一種暴力的な圧倒感をもった音楽ではないけれど、彼らの進む道の先がこのルートなのだと示されているように感じる。

[大野弘紀さんの感想 · 2019年4月14日]

街に差し込むような夜明け
まるで夜の終わりを告げるような
真夜中の太陽を歌うかのような始まり

深い精神の呼吸と
深い魂の鼓動をかたどったかのような

敬虔な自然風景

彼らの音楽は簡単に聞き流せない
音量を確かにして細部まで耳を立てないと
その緻密さを理解できない

まるで壮大なタペストリーと
微細な顕微鏡の世界の両立をしているかのようで

相反するものが
やはり奥深くの場所音の鳴っている風景で
一つに結ばれているのだろう

この時点ではもういつ死んでもおかしくなかったと思う
死の恐怖と生の希望

彼らはノーミュージックノーライフは逆だと言った
人生があってこその音楽だ
人生なくして音楽はない
ノーライフノーミュージックだ

死と向き合って命の有限と死の無限を見つめた言葉は
深遠な哲学書を紐解くかのようだ



―――――――


重力は恩恵
世界は変えられる（君の力で）

崩れ落ちて塵になる
光は自ずから灯る
意思と未来によって

俺は太陽を飲み込んで眩く輝く

灯りを消そう
炎の中を通り抜けて自分自身を解き放とう

雨が降ったら俺はそっといなくなる

再び太陽が昇ってくるのを待っている

空高く飛び立ち眩く輝き躓いては何度も立ち上がる

夕陽がゆっくりと溶けていく
君の傷をすべて取り払おう

人生を飛び続けよう
夜空の染みのような　光のように

―――――「SHINE LIKE A BILLION SUNS」によせて