「生存者」と呼ばれる子どもたち 児童虐待を生き抜いて 角川書店単行本 [Kindle]

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  • KADOKAWA
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  • 情短、すなわち児童心理治療施設(旧情緒障害児短期治療施設)にて児童のケアに関わる精神科医の書いた本。
    綴られてる児童たちの状況はいずれも凄惨であり、そんな環境に置かれた彼ら彼女らの情短での生活も、無事に治療終了となる場合もあれば、残念ならが手に負えず少年院へ送致され終わることもある。

    いかに幼少期の体験が社会復帰を困難とするか、数々のエピソードがそれを物語っている。

    また、著者が述べた信念。彼らは今後社会に出ていく以上、素性への揶揄など優しい言葉が期待できない状況は多々ある。その中で踏ん張らなければならない現実がある以上、「そのままで言い」「ありのままで良い」とは到底言えず、最後にかける言葉は畢竟「頑張れ」となるといった部分、非常に共感した。

    支援者はクライエントに一生を寄り添うことはできない。最後には自身の足で立たせる頑張れを送らねばならない。

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著者プロフィール

1968年生まれ。精神科医。長崎大学医学部卒業。現在、医療法人カメリア大村共立病院副院長と大村椿の森学園主任医師を兼務。主に児童思春期の子どもたちの治療に携わる。著書に『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』『「生存者」と呼ばれる子どもたち』などがある。

「2018年 『子どもの人権をまもるために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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