壇蜜日記 0(ゼロ)【文春e-Books】 [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 「壇蜜日記0」壇蜜

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    グラビア付電子書籍オリジナル! 裸単騎で現代日本を生き抜く33歳女子の生活と意見をつづった『壇蜜日記』(文春文庫)。この『日記』執筆のきっかけとなった月刊文藝春秋「この人の月間日記」を再録し、さらに『壇蜜日記』をテーマに撮影された週刊文春グラビア「原色美女図鑑」+セクシーアザーカットを完全収録したのが本書だ。週刊文春「阿川佐和子のこの人に会いたい」記事や、直木賞作家桜木紫乃さんとの対談「魅せる女の流儀」も必見。壇蜜の魅力が余すところなく詰まった壇蜜読本! やっぱり壇蜜はすごかった
    Amazonサイトから引用
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    壇蜜日記、気になってたのよね。
    壇蜜日記0、壇蜜日記1、壇蜜日記2があるらしく、はじめてなら0かな、と思い買ってみた。でも、どうやら0は2番目らしい。。

    なんかこう、テレビのイメージ通り、雰囲気ある文章。
    文章ってこんなに人柄とか雰囲気みたいなものがにじみでるんだなぁ。
    いいなぁ、こういうアンニュイな雰囲気醸し出すことができるの。。


    壇蜜さんのことは詳しく知ってるわけではないけども、なんつーかグラビアの領域を越えてますよね?!
    グラビアよりは格段にエロスよね?!
    AV的なカテゴリーなの?!なんだ、この人は!
    っていう、枠からはみ出してる感じが素敵。

    最初の頃は「え、なに?このエロい人」と思ったけど、サンジャポみたいなワチャワチャしてるところでもしっとりしてるのがなんか素敵で結構好きに。

    この本は壇蜜さんの日記とか、対談とかが掲載されてるんだけど、対談や日記のなかで書かれてる経歴が面白い。

    昭和女子大

    就活で就職できず

    製菓学校でお菓子作り学ぶ

    お店を出すはずが出資者の方が亡くなり頓挫

    遺体の修復士になるための学校入学

    葬儀屋から内定もらったけど、修復士の仕事はいつできるかわからないと言われ辞退

    グラビア

    なかなかいないよね、この経歴。
    遺体修復士という仕事、はじめて知りましたよ、私は。


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     わかってもらえなくて当然だし、わかってあげられなくて当然だと思えば、大抵のことに腹は立たない気がして。

    結局、話せばわかるという理屈がまかりとおっていたら、五・一五事件で犬養(毅)さんは死んでないと思うんです。
    (桜木紫乃との対談から抜粋)
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    日記でもテレビでも愚痴ったりネガティブなこととか言わないけど、決め事とかあるの?と聞かれた時の壇蜜さんの回答。
    そもそもあんまり腹がたたないとのことです。
    ここでいう犬養さんは犬養毅。「話せばわかる」って言ってたのに、結局わかりあえず暗殺されたから、「世の中、話してもわかりあえないんだ」と悟ったそうです。
    壇蜜さんほど悟ってないので、時にカッカするときもありますが、言わんとするところは分かる。
    話してもわかりあえないけど、だからこそ最低限話し合わないといかんのだろうな。
    日本的「察する」は素敵な文化だけど、最近は「察する」が同調圧力的な、強制力を持ったものになりつつあってその点はすごく窮屈。「察する」スキル、そもそもないし。
    人のことを必要以上に察したくないし、察してもらいたくもない。いい大人なら困ったら自分で「助けて」と言わないといけないんだと思う。



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    嫌われたくないという正直な気持ちと、嫌われないと成立しないという気持ちをすり合わせるのはとっても大変です。だからこそ、二つがすり合ったときに「やっぱり好きだ」といってくれる人が、心から尊く思えるんです。この詩のように思ってもらえる想像の人が私の顔であるだけで、幸せだなと思います。
    (桜木紫乃との対談から抜粋)
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    人からの評価がダイレクトにくるのは、理屈でいくら「万人には好かれない」とわかっていても苦しい。
    セミナー最終日のアンケートできびしいことを書かれると、自分のいたらなさをどれだけ真摯に受け止めたとしてもやはり悲しくなるし、お客さんがメッチャめんどくさいやつだったとしても嫌われたことにはショックを受ける。
    人の感情は理屈やロジックだけでできてるわけではないので、気持ちをすりあわせるのは本当に難しいと思う。
    万人には好かれないからこそ、好いてくれてる人を大切にする。大事だなぁ。忘れないようにしないとね。

  • 引き込まれる文章だった。短く簡素なのに。
    それを読んでしまったあとでは、感想を書くのが嫌になる。誰かに比較され、評価されるわけでもないのにね。
    いつのまにか、表現することについて、自分と向き合っている。読む前はこんなこと思うとは想像もしていなかった。

  • お上手です。

  • 著者の本を読むのは初めて。戦略高い彼女のこと、どうせ妙齢女性の人生チラリズム路線で男の気を引いているだけでしょ、と思いながら読んでいたが、あにはからんや、文章に独特の質感があって驚いた。柔らかい小雨のような文章。内容も時折冷徹な分析が混じり、この洞察力にも驚く。対談も収録されていて、ここで見られる彼女の反射神経の鋭さは、TVでもお馴染みの風景。しかしこの人、既にかなり沢山の著書があるのね。

    印象に残った台詞;「でも、SNSやツイッターがあって、私は本当によかったと思っているんです。薄まっていく人たちはとことん薄まっていけばいいんですよ。(中略)私は悪しきものとしてあって正解だと思います」こういう腹黒さが垣間見えるところも魅力になっている。

  • グラビア付電子書籍オリジナル。
    「壇蜜日記」執筆のきっかけとなった月刊文藝春秋「この人の月間日記」、「壇蜜日記」をテーマに撮影された週刊文春グラビア「原色美女図鑑」+セクシーアザーカット、週刊文春「阿川佐和子のこの人に会いたい」、桜木紫乃との対談「魅せる女の流儀」など。

    「壇蜜日記」執筆のきっかけとなった「この人の月間日記」が、自然でさりげなく、とても面白かった。

    (電子書籍 kindle)

  • 日舞坂東流の師範の資格を持たれていることは有名ですが、長唄による稽古にこだわったそうです。文章にリズムがあり、巧みで、個性があるのは、その素養にも由来しているのかと思いました。

  • 以前読んだ壇蜜日記があまりにも面白かったので、本書も見つけてすぐ購入。

    悪くない。悪くないのよ、決して。ただ、彼女の文章に惹かれて購入しているわけで、別にグラビアとかどうでもいい。てか不要。その分文章を増やして欲しい。

    『壇蜜日記』に書かれていない2013年6月の日記は非常に面白く読んだ。

    「なぜ人は正当な理由があるのにペンチとドライバーを持って何かを壊していると犯罪の香りがしてしまうのか」

    全く同意だ。昼間から飲む酒はなぜか背徳の香りがするのと非常に近しい。

    やはり彼女の言葉を選ぶセンス、日常を切り取るセンス、自分を放り出すセンスは素晴らしい。

    阿川佐和子、桜木紫乃との対談も非常に興味深い。特に桜木紫乃との文章に対する姿勢、考えなど、とても面白い。

    『「原稿を添削してください」って言われたとき、どんどん短くなっていくんですよね。「これ要らない、これ要らない、これ要らない」って』
    『残念ながら、迷った時点で要らないんです』

    この辺もスゴイなぁ、と思う。余分なものを削ぎ落とすことが出来ないからこそ、色んな物を持ったまま人は身動きが取れなくなっていく。僕も正にそう。だから定期的に不要なもの、迷うものをどんどん削り落としていかないとあかんねんなぁ。文章だけでなく。

    最後は壇蜜日記の2013年10月分を再掲して水増し。こういうのは要らないんだって。だったら対談をもう1つ増やすとかして欲しい。この辺の水増し根性は好きになれんなぁ。

    それでも、壇蜜日記が面白かった人は楽しめる作品だと思う。現在のスタイルのまま、壇蜜がどこまで行けるのか、そこも楽しみである。

    そして、このレビューの無駄に長いことwww壇蜜日記との違いたるやwww

  • 『壇蜜日記 0(ゼロ)』に綴られた1か月の日記もそうですが、阿川佐和子さんや桜木紫乃さんとの対談記事を通じて、壇蜜さんの優しさ・生活者感覚・覚悟を知り、ますます惹かれました。



    「壇蜜は、齊藤支静加がサービス精神を持ったもの」「わかってもらえなくて当然だし、わかってあげられなくて当然だと思えば、大抵のことに腹は立たない気がする」「なんというか、判例になったらいいなと思っています」


    『壇蜜日記』に触発されて、毎日、日記を綴り始めて今日で118日目。

    日記を綴ることで一日では表現しきれないことを伝えることができたり、多々の寄り道がある日常を通じて自分の拠り所を実感できたり、一日として同じ日はないことに感謝の気持ちを抱いたり、多くの発見がありました。

  • 文庫書下ろしの『壇蜜日記』執筆のきっかけになった、文藝春秋に掲載された一ヶ月日記を収録。どちらかというと、作品化を意識しないで書いたこちらの方が面白い。他には阿川佐和子、桜木紫乃との対談が二本。今後も脱ぐ才女として、息長い活動を望むものである。

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著者プロフィール

壇蜜

1980年12月生まれ。昭和女子大学卒業後、多くの職業を経験。調理師、日本舞踊師範など多数の免許・資格を持つ。2010年に29歳の新人グラビアアイドルとして注目を集める。映画やテレビなど活躍の場を広げ、「結婚してみることにした。壇蜜ダイアリー2」(文藝春秋)、「壇蜜歳時記」(大和書房)、「どうしよう」(マガジンハウス)など著書多数。

「2020年 『三十路女は分が悪い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

壇蜜の作品

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