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- / ISBN・EAN: 4910077070256
感想・レビュー・書評
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又吉直樹・著 『火花』、
T.Vで見る『お笑い芸人』の見方が変わった。
読後 「笑い」より「涙」でした。
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書名を『花火』ではなく『火花』にしたのは どうしてだろう。
太宰治・著 『花火』と書名が重なるから?
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2015.8.25 次は 「日本エッセイスト・クラブ賞」
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又吉さんの『火花』、おかしさの中に怒りややるせなさが込められていて、味わいのある中編でした。
徳永が相方と喧嘩するシーンがお気に入り。マジで怒るときに起きた笑っちゃいけないハプニングって、なんでこんなに面白いんだろう。
吉村萬壱の短編、安定の気持ち悪さでした。 -
「火花」又吉直樹
何かを本気で言おうと思ったら、それは面白い必要がある。何を言おうと自由な世界では、誰もが平等に言おうと思ったことを言える世界では、この必要がとくに際立つ。
これは何も「お笑い芸人」に限った話ではないと思う。「つまらないことは、たとえ必要で言う時にも本気で言っていけない」みたいなことを昔のえらい人は言った。つまらないことを言う時にはつまらなそうに言うのが作法だというのだ。昔のえらい人はエリートだからこういうお行儀のいいことを考えては言い残していった。僕も大概お行儀はいい方なので、そういう言葉を読んではふむふむと首肯いてきた。自分が自分にとって面白いことをいっこうに言わないことをそういう言葉で慰めていたのかもしれない。いや、本気じゃないということを免罪符のようにして手放すまいとしていた。そういうのが面白いと思っていたのだ。あかんやつだ。
それでも、本気で言えるような面白いことはやっぱり少ない。その場しのぎの適当な戯言にまぎらして、1個でも2個でも自分が面白いと思えるようなことを言っていこうと思った。本当言うと、前々からそう思ってはいたのだけど、少し間隔があくと忘れてしまうのだ。思い出しては忘れて、忘れては思い出しての繰り返し。忘れさせる側の要素がなんとなく増えてきているのを感じるなかで、この小説は希少な思い出させる側にある。
難点はひとつ。それが焦燥を伴うということ。まあ、そんなのは放電する火花があついといって文句を言うようなものだけど(笑) -
火花だけ読んだ
読みづらかった -
又吉直樹「火花」
筒井康隆×佐々木敦「あなたは今、筒井康隆の文章を読んでいる。」
を読んだ。
火花は著者本人を思い浮かべずにはいられなかった。人生を燃やして信じる事をやり続ける人と、それに着かず離れず見ている主人公が、 -
花火 掲載
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どうしても器用に生きられない。不器用に生きていく。
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又吉直樹「火花」が掲載されている『文學界』。
奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。芸人の2人が運命のように出会ってから劇は始まった-。笑いとは何か、人間が生きるとは何なのか。
2015年上期芥川賞作。芥川賞はたまに話題作りの受賞と思われることがあって、本作もそうだろうと色眼鏡をかけて読んだけど、ピース又吉が純文学をかなり読み込んでいること、まじめに描こうとしていることはしっかりと伝わってきたし、最後まで読むことができた。でもこれでピースの漫才(見たことないけど)を笑えなくなるのでは?と余計な心配をした。
(C)-
2016/02/12
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