プリニウス 1巻 (バンチコミックス) [Kindle]

  • 新潮社
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感想・レビュー・書評

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  • Kindle Unlimitedで読了

    Unlimitedになっている、6巻まで一気に読んだ。いや、すごいすごい。塩野七生さんの『ローマ人の物語』を世に送った新潮社が、出版するはずだ。ヤマザキさんも、とりさんも、大変な実力派だが、これまで描いてこられたものは、違う作風。しかしお二人の手にかかると、大迫力の古代ローマの街が出現し、人物がいきいきと動き出す。博覧強記の権化のようなプリニウスは、非常に近代的な知識を持つ男である。何事にも原因と結果があって、物事はなんとなくは起こらないと信じているのだ。人間がこの世の森羅万象すべてを知り尽くすことは出来ない。それなのに、個人でそれをやってみようとする。その姿は時に雄々しく、時におかしく、すごみがある。

    高官であるのに、部下に叱られてしまう人間臭さ。その部下も、誠実で、自動速記の天才のような青年と、ハゲを気にする女好きで力持ちの軍人とくる。彼らは都市生活の恩恵である風呂を愛し、うまいものも女も愛おしい。ごく普通に知り合いになれそうな人々である。違うのは、プリニウスの蒐集した万巻の書と知識。ありとあらゆるものたちに、彼らも呆れつつ、魅了されていることだ。

    彼らは、なんだかんだといいながら、皇帝ネロの招聘を躱しに躱しながら、6巻のあたりではアフリカまでも目指そうとするのだ。飛行機も豪華客船もない時代にである。さすがに読んでいて

    「そんなところまで行こうと思う?普通???」

    と声が出てしまった。

    他の登場人物も多士済々。神経症的な、儚き(!)皇帝ネロ。前妻を蹴落として皇后になろうとした淫奔な悪女ポッパエア。唖の美少女娼婦。めっぽう頭はいいが利にさとく意外とがめつい哲学者セネカ。いかがであろう。気になる面々である。謎のフェニキア人の少年船乗りまで出てくるのだ。フェニキアだよ。浪漫だと思わない?たまらん面白さである。惣領冬実さんの『チェーザレ』もよかったが、この作品は!最近面白い漫画ねぇなあ、と思ってるあなた。読むべきである。

  • 古代ローマの偉大な博物学者、プリニウスを題材にした漫画第1巻です。
    「博物誌」を著した偉人ですが、記録によると相当な変人としても名高いプリニウス。
    味のある絵によって、彼とその時代の息吹を感じられました。
    2巻にも期待します。

  • ■書名

    書名:プリニウス 1巻
    著者:ヤマザキマリ (著), とり・みき (著)

    ■感想

    1-3巻まで試しで一気読み。
    これ、面白いな~やっぱり。
    面白いだろうというのは分かっていたけど、やっぱり面白い。
    プリニウスの死まで描くのかな?
    ヴェスヴィオ山の噴火まで描くとしても最後はさらっとしそう。
    物語も人物も途中が濃厚だからね。

    続き、どうしようかな・・・
    迷うところ。面白いけど、絶対的な面白さまでは個人的にないから
    続きを迷うのだろうな。
    ということで、機会が合ったら続きは読みます。

  • ヤマザキマリ&とり・みき共著 『プリニウスⅠ』2014年7月発行 新潮社
    古代ローマを舞台にした漫画『テルマエ・ロマエ』を読んでいたので、これもきっと面白いだろうという先入観で手に取って読んでみた。
    しかし、テルマエとは違ってぜんぜん笑える箇所がない。ほとんど真面目な内容だった。
    これも、連載本なので、もう少し粘って読み進めたい。

  • 読んでいてかったるくなったので2巻以降は読まなくて良いと思った。

  • 歴史/古代ローマ
    17.03.01 04-05巻up

    1-05巻 続

  • -

  • プリニウスについても少しは知っておいた方がいいよなあ、と思ってたらヤマザキマリが漫画家しているじゃないか、ということで買ってみた。
    とりあえず2巻も読んで考える。

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著者プロフィール

訳:ヤマザキマリ
1967年東京生まれ。北海道育ち。漫画家・文筆家・画家。17歳でイタリアに渡り、フィレンツェ国立アカデミア美術学院で美術史・油絵を学ぶ。1997年、漫画家としてデビュー。比較文学研究者のイタリア人との結婚を機に、シリア、ポルトガル、アメリカなどで暮らし、現在はイタリアと日本を往復する。2010年、古代ローマを舞台にした漫画「テルマエ・ロマエ」で手塚治虫文化賞短編賞、マンガ大賞受賞。2017年、イタリア共和国星勲章コメンダトーレ章綬章。著書に「ステーブ・ジョブズ」「プリニウス」「オリンピア・キュクロス」、「望遠ニッポン見聞録」「国境のない生き方」「ヴィオラ母さん」「ムスコ物語」「歩きながら考える」など多数。

「2023年 『だれのせい?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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