NO (ノー) [DVD]

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監督 : パブロ・ラライン 
出演 : ガエル・ガルシア・ベルナル  アルフレド・カストロ  アントニア・セヘルス 
  • オデッサ・エンタテインメント (2015年4月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4571431211311

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NO (ノー) [DVD]の感想・レビュー・書評

  • 映画館

    私のソウルムービー、モーターサイクルダイアリーズ主演のガエル・ガルシア・ベルナルが出ていると知って急いで見に行ったんだけど、すごく良かった。1988年チリ、ピノチェト独裁政権反対派がキャンペーンCMを作る話。TVCMという一つのメディアが国民全体の意識を変えることになるんだけど、そのCM映像が面白い。当時のチリの時代背景、特に先進国アメリカと対比した時の近代化の遅れや生活水準、独裁政権側の否定的な思想など色々なことが見えてくる。"明るく""未来的"という一貫したテーマで新時代を切り拓いていくやり方は、それこそ"未来的"だなと感服した

  • ピノチェト大統領の続役に対して信任か不信任かを
    問う国民投票が行われようとしていた。
    そんな時凄腕広告マンのレネ・サアベドラの所に不
    信任陣営の中心人物であるウルティアがCM制作の依
    頼にやって来る。
    最初は選挙自体が独裁への批判をもたらすための出
    来レースと気乗りしないレネだった。
    1988年のチリで行われたピノチェト政権続役の是非
    を問う国民投票を巡る驚きの実話です。
    力による弾圧を続ける恐怖政治に対しユーモアで対
    抗した若きエリート広告マンの大胆にして命懸けの
    戦いの行方を描いたガエル・ガルシア・ベルナルが
    主演の作品です。
    自由の喜びを描いた明るいCMで社会に意義を唱える
    彼の前向きな挑戦に元気を貰えました。
    CMの力で政治を動かした広告マンの勇姿は観ていて
    スッキリしました。

  • ずっと見たかったこの映画。
    レンタルで旧作になっていたので思わず借りました。
    とりあえずガエルがカッコいい。

    広告マンが独裁政権反対派の15分番組を作るストーリーやけど、
    軍事クーデターとかじゃなくても独裁ってありえるなーと思ったし、独裁政権下でやることはほぼ同じだと感じた。
    結局みんな自分の椅子にしがみついてそこから落とされる恐怖に身を滅ぼされてるんだよね。
    自分がやったことだからそのうち自分に返ってくるんじゃないかと思ってる。
    その恐怖が粛清だったり排除だったりの形で現れるんでしょう。

    ちょっと今の日本にも似たところがあってゾッとした。
    やだなー。ほんと。

  • 変革、革命を単に賛美する映画ではない。

    NO派の勝利に沸く群衆のなかを歩く主人公の暗い表情…。
    かた苦しい政治主張ではなく、テレビCMによる「イメージ操作」で、大きな政治変革を実現してしまった。
    独裁政権下、命がけの戦いのなかで多くの人たちが命を落としてきた。でも、こんなに簡単に人々の行動は変わる。政権が変わる。自分がやったことの大きさ、「イメージ」の力の大きさに、彼は戸惑っていたのではないか。
    同じ才能を持つ人材がYES派にいれば、逆の結果が生じていただろう。そして多くの社会では、まさにそのように(「イメージ操作」を通じ、良くない方向へと)政治が動いている面もある。

    政治とはいったい何なのか。
    「イメージ」で動かされる世論。
    政治にとって、政治的な主張や政策はどれほど重要なのか。

  •  舞台は1988年のチリ。チリは、かつてアジェンデという宰相が民主的な選挙のもとに社会主義政権を確立していたが、それに危機感を覚えたピノチェト将軍は、米CIAの関与のもと、軍事クーデターを起こし、実権をとるように。それから15年の長い軍事独裁が始まる。
     ピノチェトは、単なる軍事独裁ではなく、新自由主義を推し進めようとする経済学者(アメリカ、シカゴ大学に大きな派閥を作っていたため、「シカゴボーイズ」と呼ばれる)の主張を積極的に採用し、南米に新自由主義の大きな流れを導入する。
     それは、しかし(すったもんだありつつ)結局は格差拡大を推し進めただけで、多くの市民にとってメリットは薄く、むしろそれに異を唱える人への大規模弾圧(言論弾圧、拷問、不可解な失踪など)を呼んだことで、反発を招くようになる。ここまでは映画の話じゃなくて、前史。長くなってしまった。

     ピノチェトは、独裁政権を敷くことで国際的な批判を受け、野党も含めて「多様な言論を保障しますよ」みたいなことを言い、手始めに「今の政権を支持するかどうか」(YESかNOか)を問う国民投票を行うことになる。その前段として、与野党それぞれ毎日15分ずつ国営放送でCMを流すことが認められた。

     そこで、「野党(NO派)として、どのようなCMを流すのか」がこの映画のテーマ。主人公レネは、広告代理店でCM作成をしている男で、古くからの知り合いである共産党員の頼みでNO派のCM制作の仕事を引き受ける。
     しかし、NO派が当初作っていたCMは、「こんなにひどい弾圧があるんです。変えましょう」みたいな感じで、レネからすると暗すぎ。で、「もっと楽しさをアピールして…」ということを主張するも、徹底的な弾圧を加えられてきた野党左派グループの人々からは、バシバシ批判される。「お遊びじゃないんだ」と。

     ともあれ、レネの方向性は受け入れられ、放送されるようになる。「ポップで、前向きで…」みたいな、資本主義っぽい感じのやつ。当初、投票は政権の「うちも民主的なプロセスやってますんで…」とアピールするための出来レースだったはずが、結果として政権をひっくり返す力を持つことになる、という話。

     それで、見る前は「広告で社会を変える?」「なんかシールズのにおいがする…」とか思ってたんだけど、「15分間のCMしか自由な言論が認められていない」という状況であれば、そういう焦点化もしょうがないよな、とも思った。
     あるいは、「独裁を認めない」という形のわかりやすい敵対性(フレーミング)においては、話はわかりやすくて、わかりやすい話に関しては広告のような単純化も効果的なのかも、とも思った。
     
     ピノチェトが導入したのは、資本主義であり、資本主義的な価値観とポップなイメージであったけれども、そのポップなイメージをむしろ体制に反対する側が援用し、抵抗した、というのが面白いところだと言える。

     と同時に、それは両義的でもあり、問題点もある。監督のインタビューにおいては、その負の側面について批判的に言及されている。すなわち、「資本主義的手法で民主主義を取り返した」という「成功体験」は、その土俵の上で政治を語ることが常態化してしまうということで、それは独裁こそ倒しはすれど、政治を根底から変えることを難しくしてしまう(新自由主義や独裁に賛成する側も批判する側も、新自由主義的な広告手法を前提としてしまい、その外に出ることができない)。
    http://www.magichour.co.jp/no/interview/

     このことは映画では語られない。しかし主人公が最後までほとんど笑うことがないという事実に、いくばくかの乾いた視点が内包されているようにも思えたのだが、これは深読みだろうか。

     たとえば、... 続きを読む

  • 1988年、チリのピノチェト軍事政権の信任投票にて、反対派キャンペーンのPR動画を制作した人たちを描いている。主人公は実在する2人をモデルにした若い広告マン、レネ。彼は、政権下で痛めつけられた人々のドキュメンタリーや、イデオロギーの主張ではなく、活気が湧くような明るい「未来志向」の映像を作ろうとする。

    当時の実際の映像を多用したため、それらに合わせてソニーの古いカメラを使い、ダウンサイズされた映像になっている。

    面白いのは、新婚さんいらっしゃいのイエス・ノー枕みたいなシチュエーションを取り入れたCMを賛成派もパクっていたこと。

  • 1988年、チリのピノチェト独裁政権信任投票に際して行なわれた、反体制派のTVCM作成秘話

  • 経済発展をアピールしながら無茶を押し通すチリの独裁者をみて、ヒトラーなど、他の政治家と同じだと思いました。

  • 広告の手段で独裁政治の無血交代を生んだ実話。
    随分と前から楽しみにしていました。

    ドキュメンタリックな作品なので
    当時の映像も織り込みながらの本編だろうから
    違和感の無いように画質、画角など記録フィルムとあわせてある感じでした。

    何となく物足りなく感じたがそれはこの映画のせいではなく
    てんこ盛りの濃い味付けの映画ばかり見いた私のせいでしょう。
    でも・・・。
    せっかく奇跡的な勝利をおさめたエピソードなのだから
    もうちょっと盛り上がる構成にしてもいいのではと
    思った。

    笑わない主人公。
    淡々と積み上げる構成。

    一緒に感情移入して盛り上がりたかった・・・というのが正直なところかな。

    でもいい映画でした。

  • 特に大きく揺れ動くような山場はなく淡々としている。だけど、世の中や人々の深層をざらりと撫であげて、次第に大きなうねりを作り出したものは、当たり前に夢見られる未来だったり、ちょっとした笑いや喜びだったりするところが面白かったです。笑顔をみたり、喜びを感じることで自由であるという実感を得るということなんですかね。
    勝利が確定した瞬間から、通りに溢れる民衆に逆行して息子と歩く主人公の心中に、さざ波立つように緩やかに湧き上がっていく歓喜が表情にとてもよく出ていて感動した。割と静かな映画だけど、すごく力強さも感じられた作品でした。

  • 『モーターサイクル・ダイアリーズ』『アモーレス・ペロス』と今作の『GO』。偶然にもガエル・ガルシア・ベルナルを見る機会が最近続く。

    1988年、チリで軍事独裁政権を行うピノチェトは国際的な世論の圧力を受け、政権の信任投票を行うと発表。投票日までの約1ヶ月、ピノチェト派と反ピノチェト派の両陣営は深夜に毎夜15分のキャンペーンCMをテレビで放送することを許された。
    今作の主人公、ガエル・ガルシア・ベルナル演ずるレネはフリーの商業広告マンで、彼が反ピノチェト派のCMを作ることを依頼されるところから始まる。

    なんと言っても恐怖独裁政権が行う出来レースを政治的手法でなく、広告マンのプロ意識でもって商業的な手法でひっくり返そうとするアイデアはおもしろかった。

    ガエル・ガルシア・ベルナルは『アモーレス・ペレス』で激しい野心。『モーターサイクル・ダイアリーズ』で静かなる信念。そして今作では自分のプロとしての手腕を貫く強い意志を表現。
    ちょっと追っかけてみたくなる気になる役者として記録。

    3.4点

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