ロートケプシェン、こっちにおいで (創元推理文庫) [Kindle]

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  • 東京創元社
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  • 2023/7/21 Amazonにて661円でDL購入。

  • 2015/7

  • 高校1年の須川くんと彼の一目惚れ相手でマジックを嗜む美人同級生の酉乃初が
    校内で起きる謎を解明する日常ミステリシリーズ第2弾。

    前作で酉乃に告白したものの、連絡先を聞けないまま冬休みに突入してしまい
    悶々とする須川くん。そんな中、カラオケに誘ってくれた同級生の織田さんが
    トイレから戻ってくるなり泣きながら帰ってしまう。
    一体なぜ?そのほかにもバレンタインデーにチョコだけが教卓に集められた
    不思議な事件や、黒板に「赤ずきんは、狼に食べられた」と書き残して不登校と
    なった同級生を巡る複雑な人間関係を扱った話など5つから成る短編集。

    今回はミステリ色は薄めかな。それでも須川くんのこの年代特有の願望やら
    妄想やらが炸裂しており、そのおかげで酉乃の印象は弱まらず。
    須川くんってヘタレキャラのはずだけど、意外と行動力も意思の強さもあるし
    結構イケメン要素があるよなー。酉乃もそのあたりをちゃんと見てる。
    明言されてはいないけれど、両想いだよなーこのふたり。
    恋愛面での展開も今度期待したい。

    今作は「イジメ」が一冊を通したテーマになっていて少し重めではあるけど、
    短編ひとつひとつの読みやすさがそれをカバーしている。
    個人的にハッピーエンドが好きなので、救いのある結末も嬉しかった。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。繊細な筆致で、登場人物たちの心情を描き、ミステリ、青春小説、ライトノベルなど、ジャンルをまたいだ活躍を見せている。『小説の神様』(講談社タイガ)は、読書家たちの心を震わせる青春小説として絶大な支持を受け、実写映画化された。本作で第20回本格ミステリ大賞受賞、「このミステリーがすごい!」2020年版国内編第1位、「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング第1位、「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリー、2019年「SRの会ミステリーベスト10」第1位、の5冠を獲得。さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補となった。本作の続編となる『invert 城塚翡翠倒叙集』(講談社)も発売中。

「2022年 『medium 霊媒探偵城塚翡翠(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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