花宵道中 [DVD]

監督 : 豊島圭介 
出演 : 安達祐実  淵上泰史 
  • TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
2.89
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988101183685

感想・レビュー・書評

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  • 劇場視聴

    原作が大好きなので、公開前からとても楽しみにしていました。それ故に期待し過ぎていたのか、全体的に少し物足りなさを感じてしまいました。ストーリーも変更されている部分も結構ありました。しかしそれは映画なので原作未読の方にも優しい設定といいますか、短時間で繋がるように纏めたんだなという印象です。
    安達祐実さんの演技は、公開前から話題になっていただけあって捨て身で演じているのがすごく伝わってきて衝撃的でした。濡れ場はもちろんですが、花魁道中のシーンはとても美しかったですし、何より私は終盤で独り悲しみに打ちひしがれて泣くシーンが本当に素晴らしかったと思います。女優安達祐実の実力を思い知らされました。そして津田寛治さん、もうあの演技が出来るのは津田さんしかいないだろうと思わせる程の怪演っぷりが素晴らしい。見事に吉田屋を演じていました。
    『花宵道中』なので描写はなくて当たり前かもしれませんが、個人的には、霧里と半次郎の関係性と過去があったからこその吉田屋事件、というのがとても需要だと思っているので、あのような感じで事件が起こるならもう少し半次郎の過去が垣間見えるシーンがあってもよかったのになぁと感じました。うーん、でも主役はあくまで朝霧なのであれはあれでいいのかな。そのあたりはぜひ原作未読の方には映画だけでなく小説も読んでいただきたいと思う点ですね。
    それから私は遊女の中では八津が一番好きなのですが、設定がかなり原作と違う印象を受けて正直がっかりしました。原作の八津は、何も知らないが故に朝霧に対して発する言葉が朝霧を追い詰めていたりするのですが、映画の八津は分かっていて責めているような節があり。と、原作愛故にとにかく良くも悪くも比べてしまうのを否めないので、純粋に映画だけを視聴された方の感想も気になるところです。
    安達祐実さんの演技と女優魂をプラスして☆3.5

  • 原作と読み比べるために観ました。
    現代の感覚ではなく、当時一世風靡した「心中物」として描かれたものと捉えています。

    花宵道中 2014
    映画時代劇ロマンスエロティック
    日本 Color 102分
    初公開日: 2014/11/08 公開情報:東京テアトル 映倫:R15+

    第5回女による女のためのR-18文学賞で大賞・読者賞をW受賞した宮木あや子の同名小説を安達祐実主演で映画化した時代劇官能ロマンス。江戸の吉原を舞台に、若い男に思いがけず心奪われたひとりの女郎の一途な恋と切ない運命を官能的に綴る。共演は淵上泰史、友近、高岡早紀、津田寛治。監督は「ソフトボーイ」「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」の豊島圭介。
     江戸末期の新吉原。幼い頃に母親の虐待を受けた辛い過去を持つ朝霧は、7歳の時に母親が亡くなると遊郭にある“山田屋”に引き取られて遊女となる。やがて朝霧は心を固く閉ざして客を取り続け、いつしか山田屋一の人気女郎へと成長していく。朝霧の年季明けまであと一年と迫った天保8年(1837年)、吉原が大火に見舞われ、女郎たちは吉原の外の仮宅での営業を許されたことで小さな自由を味わう。ある日、妹分の八津に誘われ、八幡様の縁日を訪れる朝霧。そこで染物職人の青年・半次郎と出会い、生まれて初めての恋に落ちる。女郎にとって恋愛が御法度なことは百も承知の朝霧だったが…。

    監督 豊島圭介
    製作 間宮登良松
    企画 加藤和夫
    プロデューサー 佐藤現 矢後義和
    原作 宮木あや子
    『花宵道中』(新潮文庫刊『花宵道中』所収)
    脚本 鴨義信
    撮影 藤石修
    美術 松崎宙人
    編集 米田武朗
    音響監督 竹本洋二
    音楽 かみむら周平
    音楽プロデューサー 津島玄一
    照明 沢田敏夫
    録音 西田正広
    整音 和田秀明
    助監督 林稔充
    出演
    安達祐実 朝霧
    淵上泰史 半次郎
    小篠恵奈 八津
    三津谷葉子 江利耶
    多岐川華子 絢音
    立花彩野 若耶麻
    松田賢二
    中村映里子
    不破万作
    友近 女将
    高岡早紀 霧里
    津田寛治 吉田屋藤衛門

  • よくある感じの話。
    先が読める…。
    ただこれは悪口じゃない。
    多分この手の話の定石なんだろうなぁ。
    この縛りの中で演ずる人がどうみせるか…。
    安達祐実は素晴らしかった。
    どんな表情の時も寂しさや悲しさが見える。
    目がいいんだと思う。

  • 安達祐実は、芸達者ですね。
    表情が 実にいいね。
    顔の表情と身体と肉体の表情が アンバランスなのが
    いいのかもしれない。
    ロリコン趣味なのかな。
    成熟した 女に見えないのが 安達祐実のよさか。

    そして、なんといっても 津田寛治。
    朝霧を 舌でなめる 時の表情が 何とも言えぬ。怪演。
    半次郎と 朝霧に飛び交う 視線をさとって、
    その間を 打ち破ろうとする。
    座敷で そんなことしてよかったのだろうか。

    肌に 花が咲く 理由が 幼いころにあった。
    ふーむ。
    少し、幻想的すぎる。

    高岡早紀の花魁道中も いいが、
    安達祐実の花魁道中も なかなかいいね。

  • 原作を読んだことがあり、
    官能小説というジャンルでありながら
    切ない純愛物語だった。

    安達祐実さんはとてもかわいく美しく
    花魁道中のシーンは綺麗だったし
    体当たりの演技は見ていて辛くなるほど。
    しかしながら朝霧のイメージかと言えば違うと思う。

    複雑な女心が描かれず、吉田屋のシーンも
    ただただ気持ちが悪かった。

    半次郎もイメージが違ったし、
    そもそもキャラ設定の重要な部分が違うのはいただけない。

    映画化にあたって話を端折らざるを得ないのは
    仕方ないことだが
    半次郎の設定が変わったことで話が浅くなり
    犯行に及ぶまでの流れも軽く同情できないせいで、
    ふたりの恋を応援できないし
    切なさよりもふたりとも馬鹿なことをしたものだ
    という印象になってしまう。
    ただの痴情のもつれにしか見えず、非常に残念。

  • この映画単体としては「これはこれで楽しかった」です。
    数年ぶりに漫画も読み直しましたが、漫画の方は「作りすぎていない、吉原でのありふれた話」感がします。
    映画の方は「ドラマチックにしたい」という気持ちが強いのかな?、良くも悪くも少しわざとらしいというか、作りすぎている印象を受けました。
    主役の安達祐実はロリっぽく感じつつも色気もあり、チグハグな感じが斬新でした。こういう点も漫画の雰囲気とは全然違いますね。
    好みの問題だと思いますが、大げさな映画版よりも、漫画の「吉原での見た事があるような話」の中で感じる切なさの方が自然で好みです。

  • なんとも言えない。
    辛すぎる。なんだ、この世界〜。

    死んで一緒になるか。
    いっそ、逃げるか。
    昔だから、捕まらないよ!


    ‥‥ダメか。

    女郎で幸せになれた人いるのかなぁぁ
    ため息、絶望、涙。

  • Amazonプライムビデオ

    幼い頃から吉原で生きてきた女郎
    美しく華やかでそれでいて物悲しい
    初めて恋をし、愛が芽生え、しかし最終的に
    違う形でふたりとも亡くなってしまう

    夢物語のような映画だった
    よくある話ではあるものの演技力の高さが物語を
    とても引き立てている

  • 原作を知らないので、よくある設定だなと。
    安達祐実は童顔でこういう役が似合う。美しい日本的エロス。

  • 安達祐実の表情が素晴らしかった。

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著者プロフィール

映画監督。東京大学教養学部表象文化論専攻卒業。『怪談新耳袋』(2003年)で監督デビューし、アイドル、ホラー、恋愛もの、コメディとジャンルを横断した映画・ドラマに携わる。2020年公開の『三島由紀夫vs東大全共闘 ~50年目の真実~』で初のドキュメンタリーの監督を務める。代表作に、映画『ソフトボーイ』『花宵道中』『森山中教習所』、『ヒーローマニア -生活-』『妖怪シェアハウス ~恋しちゃったん怪~』など。ドラマ「怪奇大家族」、「マジすか学園」シリーズ、「CLAMPドラマ ホリック xxxHolic」、「Is” アイズ」、「イタイケに恋して」など。近作にドラマ「書けないッ!? ~吉丸圭佑の筋書きのない生活~」(2020)、「妖怪シェアハウス」シリーズ(2020~)等がある。

「2022年 『「東大怪談」 東大生が体験した本当に怖い話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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