- Amazon.co.jp ・電子書籍 (280ページ)
感想・レビュー・書評
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もっと濃厚な辞書蘊蓄を期待していたが、案外その辺はあっさり。
とはいえ辞書編纂に関わる人間たちの描写はさすがです。特に辞書作りに向いていない人間として描かれる西岡のキャラクター造形はとても気に入りました。
読みやすくスラスラと読め、最後にはほろりと涙がこぼれる良作だと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
出版社の営業部員・馬締光也(まじめみつや)は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。新しい辞書「大渡海(だいとかい)」の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。そして馬締がついに出会った運命の女性。不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作! 馬締の恋文全文(?)収録!
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自分の興味関心と仕事が同じ人って、人生充実してんだなぁと。僕もそうなりたいなぁって思いました。好きなことに一生を捧げたい。
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読みたくてKindle版が出るのを熱望していた作品。
・・・もーちょっと値が下がるのを待つかな(-ω-)、と思っていたら、50%ポイント還元セールに遭遇したのでやっとこさ購入。
映画とコミックスで内容は把握済み。
しをんさんの文章をじっくりと味わいますか(´・ω・`)b
- 追記 -
当然といえば当然やけど、やっぱり小説がいちばんよかったなあ。
まじめくんのとぼけた様子や、西岡くんがツッコミを入れる様子なんかがありありと浮かんでくる。
映画観たあともコミックス読んだあともそうしたように、また家にある辞書を手に取ってみようかな。 -
一つのことに情熱を傾ける人々への尊敬に溢れた作品であり、また一方で、人間の営みが社会を形作ること、誰かの心を動かすことそれ自体への讃歌であるように感じた。
飛び抜けたセンスと行動力を持つまじめは、組織ではうまく馴染めないこともあるだろうしできないことも多いけど、西岡のようにまじめのできないことができる人間にとっては羨ましくもあって、、、それでも西岡が、辞書作りに魂を注ぐ人々への敬意をもって、まじめにはできないけど自分にはできることを意識して仕事に励む姿や、そういう西岡の良いところを見ていてくれる人間がちゃんといるということに、人間の営みすべてへの作者の敬意を読み取って、わたしも励まされた。 -
入院生活22冊目。
これが本当のラストかな!明後日に退院の予定です。
辞書にかける情熱、仲間たちの絆(というと近年なんだかチープな日本語になってしまいましたが…)、知られざる辞書の世界にわくわくしました。
夢がある人もない人も、目の前の人生を悩みながら一所懸命に生きている。人生ってすばらしい。 -
映画は観に行ったのに、そしてしをんちゃん好きなのに随分時間が経ってしまった。小説は群像劇だったのね。
そしてかぐやさんの料理を味見する場面が印象的だったのに映画オリジナル
…ということに驚いた。
単行本の装幀が泣かせる。
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人の熱が形を成していく様は、いつもで胸を打つ。
辞書や辞典を読む小学生だったので、こういう人たちに自分の基礎を作ってもらったんだと思う。 -
今更ですが『舟を編む』読みました。
今、仕事以外に夢中になれるものは釣りですが、この本はそんな夢中になれる事の素晴らしさを再確認できました。
サスペンスでもなく恋愛でもなく、辞書の編纂という話だけで長編の物語を飽きさせずに読ませるのは流石でした。
心静かに読める本。
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ドラマ化される事を知り、「そう言えば読んでなかった!」と、この小説の事を思い出しました。
どのキャラクターにも、どこか不器用さがあって、それぞれに情熱を持っているもの、持てるものを見つけていく感じが良かったです。また、お話の中でお別れもあり、寂しさや悲しさもある物語でした。
心情や事実を深く書いているようで、実は最低限の事しか書いておらず、読み手にしっかり想像させながら楽しませてくれる書かれ方だと感じます。
辞書の完成には、こちらも嬉しくなりました。辞書の奥深さも知った一冊です。