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- / ISBN・EAN: 4562474163675
感想・レビュー・書評
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美術館でみる映像作品のような、詩を読んでいるような、サーカスみたいな映画。
チリの歴史を不勉強のため、ストーリーが理解できない部分がある自分が悔やまれたけど、
表現方法のパワーに圧倒された。
最初は絶望的な状況にも思えるけど、少年を通して怖いけど目が離せない透明な世界が見えた。
カラフルに飾られているから、そこに暴力があっても見ていられる。
絶望のすみっこから希望が見えてくるのが良い。
最後の自分自身の一部との別れは悲しさもあった。
でもこの映画、見終わってもよく理解できない部分はやっぱり多い。正解は書いてなくてヒントが示されるのみ、みたいな。
それが難解なのかわかりやすいのか、よくわからなかった。
鑑賞後に歴史の事や監督自身のことを、いろいろ調べたくなった。
劇中でホドロフスキーが子どもの頃のホドロフスキーにかける言葉
〝苦しみに感謝しなさい
そのおかげでいつか私になる〟。
ホドロフスキー自身が子どもホドロフスキーを支える。
息子を父と呼ぶ母。
ホドロフスキーの本当の息子が父役を演じる。
後で知ったのは、俳優も家族だったんですね。本当に家族の物語でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
途中まではガルシア・マルケス×バタイユみたいな感じで最高だったんだけど、中盤から急に失速。ホドロフスキー作品は大抵こう。最後は寝てしまった。
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ファンタジックでカラフルな感じはとても可愛いけれど、暴力的な描写も多かった。自伝的映画だからしょうがないのかもしれないが、たくさんのエピソードを詰め込んでいて、まとまりがないような気がした。
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すさまじいものを観てしまった。
現実との境目がなくなってしまったサーカスのようだ。
何よりも色彩感覚がすばらしすぎる。世界に原色が配されると、作品世界がふわりと現実から浮上する。
そんな色彩世界のなか、ものすごく個人的であろう世界観や記憶を、ものすごく荒唐無稽に描いている。にもかかわらず、ひょっとしていつかこんなことがあったのかもしれないと思わされる瞬間がある。このなまなましさ。
ときどき、アレハンドロ・ホドロフスキー自身が姿を見せもする。彼が背後から抱きしめる少年は彼自身か。その父親はスターリン主義者のマッチョで少年を虐待し、母親はふつうに話さない、歌でしか会話をしない。
ガルシア=マルケスの小説みたいに中毒になりそう。
これからできるだけ多くの人にすすめたい。
だれが陶酔し、だれが目を逸らすだろうか。 -
処理に時間かかる系でした!な・・・なんだこれあ・・・あと長い・・・ってなった
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監督、グイグイくるね。
お母さんよかった。 -
だいぶ昔にエルトポを観た気がするんだけど読了に入ってないから観てないのかな?
ずっと気になってた作品。マジでカオス。腕と足がダイナマイトでなくなった人たちの集団が店の前に襲撃してきたシーンなんてほんとシュールすぎてどうしようかと思った。久しぶりにみたなーこういう作品。わたしは好き。ぶっ飛び方が凄まじくて好き。
息子役の子すごく可愛かった。金髪のカツラの方が似合ってた。 -
訳分からんけど、ストーリーはちゃんとある(笑)
なんだか理性をすっとばしてる映画やから、惹きつけられてもうた(^_^;) -
ホドロフスキー節炸裂 ホドロフスキーの子供時代の話なのかな?少年から大人になるまでの過程をお伽話的な演出を交えて描いている。
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LA DANZA DE LA REALIDAD
2013年 チリ+フランス 130分
監督:アレハンドロ・ホドロフスキー
原作:アレハンドロ・ホドロフスキー『リアリティのダンス』
出演:ブロンティス・ホドロフスキー/パメラ・フローレス/イェレミアス・ハースコヴィッツ/クリストバル・ホドロフスキー/アダン・ホドロフスキー
http://www.uplink.co.jp/dance/
ホドロフスキーの自伝を自ら映画化した久々の新作。完成しなかったDUNEもそうだったけど、相変わらず四肢切断や去勢のグロテスクなモチーフは健在。とはいえ自伝ということで背景にチリの歴史なんかもあるので、今までの映画に比べたらわりと普通に見れる・・・ような気がしたけど客観的には異質かなやっぱ(笑)主人公はアレハンドロ少年かと思いきや、後半ほとんどお父さんの彷徨遍歴になっちゃってるし。
少年時代のアレハンドロ役の子が超美少年でした!お母さんは息子を自分の父親の生まれ変わりと信じていて、金髪巻き毛のかつらをかぶせて女の子みたい育てるのだけれど、お父さんのほうは精神的マッチョで暴君的、サディスティックなまでに暴力や痛みで男らしさとは何かを息子に叩きこもうとする。どっちも極端で、どうなることかと思いきや、終盤どんどん家族の再生の物語になっていったのは意外でした。
お母さんは、そ、それはメロンですか!?というくらいの巨乳で、元オペラ歌手ゆえ普通にセリフを喋ることは一度もなく、ずっとミュージカルのようにオペラ調の歌で表現。後半になるにつれて息子への愛情炸裂、夫への愛情も炸裂、おっぱいに負けないくらいの大きな愛で男たちを包み込んでくれます。終盤、ヒールで仁王立ちでお父さんをお姫様抱っこする場面はカッコ良かった!歌声もとても美しい。露出度も後半になるにつれて上がってゆくのだけれど、あのおっぱいはむしろ隠したままにしといてくれたほうが夢が詰まってたかも(笑)
お父さんは序盤はいばりくさってて嫌なオヤジなんだけど、後半妻子をほっぽりだして大統領暗殺のために馬の世話係として潜入、失敗してからショックで記憶を失いスラムで暮らしたり、親切な家具職人に救われるも、うっかりナチスにたてついて拉致拷問、かつて神を信じなかった彼の姿は皮肉にもだんだんキリストに似てくる。最終的に彼が抱えていたもの、ユダヤ人であることのコンプレックス、もろもろの弱さが明らかになってゆく、その姿は父と同時にアレハンドロ自身にも重なります。
お父さんを演じているのは『エル・トポ』の頃は子役だった監督の長男ブロンティス・ホドロフスキー。その他、謎めいた行者役のクリストバル・ホドロフスキーは『サンタ・サングレ』で主人公のフェニックスを演じたアクセル・ホドロフスキー!そしてさらにアナキスト役のアダン・ホドロフスキーは同じくフェニックスの幼少時をかつて演じていて、今回は音楽も担当と、ファミリー総出でこの家族の映画に彩りを添えています。
コバルトブルーと鮮やかな赤のコントラストなど色彩も非常に美しく、真っ白い海に紫色の舟が消えてゆくラストシーンもとても美しかった。
(2014/12/23)