数学の言葉で世界を見たら 父から娘に贈る数学 (幻冬舎単行本) [Kindle]

著者 :
  • 幻冬舎
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感想・レビュー・書評

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  • 完璧に理解できたとはいいがたいけれど楽しく読んだ。
    「父から娘に贈る数学」という副題がついている。
    けどこの娘というのは高校生くらいを想定しているのかな!?
    微積分、対数、行列、三角関数など、「中学生の娘」だとするとちょっと難しいかもしれない。

    特に「ベイズの定理」のくだりが興味深かった。確率を用いれば、主観はおいといて、事実をここまでしぼり込んでいけるのかと、その手腕の鮮やかさに感動。たとえば、原発重大事故が再び起きる確率、とか。

  • 久々に数学の読み物を読んでみたくなり、タイトルとページ数だけで買ったのだが非常に面白く1週間程度で読み切ってしまった。

    サブタイトルの「父から娘に贈る数学」の娘はおそらく日本で言うところの高校生以上を想定していると思う。後半の微積分や高次方程式は、さすがに中学生では理解が難しいかもしれない。

    導入部分のベイズの定理による条件付き確率と乳がん検診・原発事故確率は、正しく書かれた数学に関する書籍ではかなり読みやすい。実際の数学の現実への応用について、理解を深めやすいと思う。
    一方で後半に行くに従って難しさを増していくので、途中までは追えたが途中からは理解ができなかった、となる可能性はありそうなので、序盤が理解できるのがやっとだと後半は挫折するかも。

    個人的には最終章で群論やガロア群などの抽象代数学まで踏み込んで書かれていることが非常に面白かった。

    高校数学がある程度理解できていれば読めるとは思うので、数学に触れたいという人は読んでみると良いと思う。真面目にやりたい場合は、途中式の計算や省略されている証明をやってみる、また著者の補遺のサイトを読んで理解を深めるのも良いと思う。

著者プロフィール

カリフォルニア工科大学フレッド・カブリ冠教授/ウォルター・バーク理論物理学研究所所長
東京大学カブリIPMU主任研究員
米国アスペン物理学センター所長

「2018年 『素粒子論のランドスケープ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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