この社会で戦う君に「知の世界地図」をあげよう 池上彰教授の東工大講義 (文春文庫) [Kindle]

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  • 現代史の分かりやすいレビューと、最後はある種の哲学。考え、混沌としつつ、進み続けることが大事

  • 本当に優れた経営者とは、社員たちが、「うちの会社が発展したのは、我々社員が頑張ったからです」と、自分たちに自信を持てる会社を実現した人々です。

  • 安定の池上彰。
    全15回の講義を書籍にまとめたもの。
    以下は各講義のサブタイトル。
    実は原爆を開発していた日本
    世界地図から見える領土の本音
    憲法を改正すべきか
    紙切れをお金に変える力とは
    悪い会社、優れた経営者の見分け方
    経済学は人を幸せに出来るか
    リーマンショックとはなんだったのか
    君は年金に入るべきか
    視聴者が変える21世紀のテレビ
    オウム真理教に理系大学生がはまったわけ
    アラブの春は本当に来たのか
    大統領選でわかる合衆国の成り立ち
    なぜ反日運動が起きるのか
    金王朝独裁三代目はどこへ行く

    特に、後半に位置する、中国と北朝鮮に対する解説は、個人的には非常にためになった。

    中国では、建国から毛沢東が死ぬまでの間に、共産党に逆らったことで120万人もの人が殺され、その政策によって、飢餓が引き起こされて4300万人~4600万人が餓死していたなんて。今でも、共産党による人民の惨殺の暗い過去を隠ぺいするため、教育では自国の過失について一切触れない情報操作と怒りの矛先を外部に向かわせる情報操作。。。 思想の乱れがいかに人民に天災のごとく降りかかるかを考える良い章だったなとおもうし、今もそれを継続している事にある意味驚きも感じる。異常と思えるほどの情報規制はこういう過去の暗い歴史をあかされ、自身への責任追及を逃れるためと思われても仕方あるまい。(常に反対ばかりの日本の共産党も、もし政権なんてとってしまったら、思想的な圧力や、無策による不況とか、何をするかわからんという点では、危機意識を持った方がいいのかもしれない。)

    北朝鮮の章では、独裁国家の異常性について、王制を自ら廃止したブータンを引き合いに対比的に表現していた。まさに、今日は、日本を超えてミサイルを太平洋に落とし、国内ではJアラートに対して悲喜こもごもなコメントが出ている。

    この二国は、ロシア(ソ連)、レーニン主義に踊らされたといっても良いのかもしれないし、この二国の周りでうごめいた日本をはじめ、イギリス、ドイツ、アメリカなどの帝国主義的な思想の被害者といってもいいのかもしれない。。。

    他国の人に、心を閉ざすのではなく、それぞれの国が、どれだけ心を開いて接することができるようになるのか?「知」は、「開く」ための道具なんだろうなと、皆が知を高めることで、乗り越えていかなければいけないのだろうなと思った。

著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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