母の友 2015年5月号

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  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910075110558

感想・レビュー・書評

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  • 泣く子の理由…飛行機で泣く幼い子。飛行機でずっと泣き叫ばれたら誰しも辛い気持ちになる。さて、「広い野原に放たれた子どもは大人を困らせるようなことをするだろうか(松田道雄さんの育児指南書)」にハッとする。私たち人間は自然から切り離されて無理して生きていることがあり、子どもは生き物として不自然な環境に置かれたから泣いている…なにかピンときた。

    好き嫌いの真実…苦味は有毒サイン、酸味は腐敗のサイン。好き嫌いには理由がある。吐き出しても、味になれる経験。叱る→辛い記憶に、条件付け→心理的ハードル、栄養面を強調→薬を連想。満足したなぁ。ここちいいなぁ。を体験するとまた食べたくなる。嗜好は常に変化。色んなものを食べるチャンスを作る(外食も中食も悪くない)。誰かと一緒に食べる「共食」を。

    だしとり入門…写真付きでわかりやすい。汁物やごはんなどレシピも。

    おいしい絵本…平山和子さん、小西英子さんのお話が興味深かった。平山さん→くだものを食べる喜び。自然の恵みをそのまま食べる。小西さん→体と心が元気な状態でかく。素敵なBGMとともに。
    絵本と食事が似ているところは、大人との信頼関係が大切だということ。そばで信頼できる誰かが見守ってくれて、新しい絵本や食べ物にチャレンジできる。

    たぶんなんとかなるでしょう…寝る前のお布団の中での一コマ。大変そうだけど、劇したりお話したりたのしそう。子どもってなにがツボにはまるかわからないのが面白い。

    体のはなし…大人が軽く言った言葉が子どもに重くのしかかることがある。うちのこなんて、と謙遜することを気をつけたいなと思う。

  • 天谷保子さんの連載「体のはなし」が今回は印象に残った。
    「大人が軽い気持ちで言った言葉が子どもには重たく響くことがあります。みなさんも我が子のことを知人にほめられたとき、謙遜のつもりで「いえいえ、うちの子はできが悪くて」なんて言っていませんか」
    ちょっとした言葉が体の不具合の発端になったという天谷さん自身の子ども時代のエピソードも壮絶だけれど、たしかに、冗談や皮肉が通じない年頃(〜小学校低学年ぐらいまで)なら、とうぜん本音と建前などわかる由もないし、そういうことで子どもの自己評価が決まってしまったら不幸だ…

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著者プロフィール

歌人、作家。第7回歌壇賞、第31回坪田譲治文学賞(『いとの森の家』)を受賞。歌集に『春原さんのリコーダー』『青卵』、小説に『とりつくしま』『ひとっこひとり』、エッセイ集に『一緒に生きる』『レモン石鹼泡立てる』、歌書に『短歌の時間』『現代短歌版百人一首』、絵本に『わたしのマントはぼうしつき』(絵・町田尚子)などがある。「東京新聞」などの選歌欄担当。近刊にくどうれいんとの共著『水歌通信』がある。鳥好き。

「2023年 『朝、空が見えます』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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