ランチのアッコちゃん (双葉文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 元気が出ます。
    ちょっと綺麗ごと過ぎるような気もしますが、でも元気になれます。

    経営者も、毎月の資金繰りは大変なのだろうと思います。
    そこで余裕がなくなって、歪が出てきているのかもしれません。
    働きすぎちゃいけないよ、と思ってもなかなかね。

    海外旅行して思うことはないでしょうか。
    150%の力で働かなくても、早く帰るとか、バケーション取るとか、ゆとりをもって生きるなら、きっと豊かに人生を終えることができるだろう、と。

    働きすぎでも、日本人の美徳、としてすばらしいこと、とされてきました。
    でもそれは期限があったからですよ。60まで頑張ろう、って。
    定年が延長され、フルパワーで働く期間がどんどん伸びていきます。
    あの満員電車で65、70、75、まで??? うそでしょ?
    ゴールの直前で線が書き換えられるのです。
    それって、反則ですよね。
    頭に棒付けて、その先にパンぶら下げて、パン食い競争してるみたい。
    そのパンね、絶対たべられないの。いつまでも。
    気付こうね。

    若い世代が、何とか打開しよう、と働きかける姿、そこに、「ああ、応援したいな」そう思わせてくれるお話です。

    ゆとりもちたいな~

  • 柚木麻子さんの『ランチのアッコちゃん』
    おもしろい!話の流れがとってもスピーディー♪
    4話からなる短編週。
    1話はお仕事が出来る先輩と失恋したばかりの後輩が
    ランチを1週間交換するお話。
    月曜日から金曜日までのランチを通して1日ごとに失恋した後輩が元気になる秘密がしこまれている。普段の生活でも大切だなと思う事が分かりやすく楽しく♪
    2話では、1話から少し成長した主人公が更なるステップを進む。
    3話では、過去の自分が最高に無敵だったと信じているOLの女の子が主役。
    4話では、本人はそう思っていないけれど、過去も今も最高に無敵な女の子がでてくる!4話の女の子もその元意地悪上司も、とっても良いキャラクター。
    さっと読めて元気になる、栄養ドリンクみたいな本♡

  • 2014年の本屋大賞候補になった時から気にしてはいた。だけど、今までそれほど読みたいと思ってなかった。
    予想してたよりもずっとライトな感じ。
    アッコちゃんの正体がちょっと出来すぎなヒーローっぽいので星を減らした。
    一緒に収録されている『ゆとりのビアガーデン』のへこたれない主人公が良かった。

  • 4つの短編が収録。仕事の悩みや人間関係の悩みなど分かるわーなんて思いながら読みました。アッコ女史との関わりで主人公は視野が広がっていく。気軽に読めるのでおすすめです!

  • 食事って、美味しくたのしく食べると元気になる。ランチ交換というのはだいぶ非現実的な設定と思ったけど面白かった。最後のビアガーデンの話が好き。ゆとり世代ってかつては訳の分からない存在とされていたけど、そんなゆとりも今や中堅の時代になり、ぼちぼちゆとりが管理職を占める時がやってくる…となると若者からはどういう風に見られるようになるんだろうなぁ…と思ったりもした。

  • ランチのアッコちゃん
    夜食のアッコちゃん
    夜の大捜査先生
    ゆとりのビアガーデン 4編収録

    王様のブランチで紹介されていたので手に取りました。

    柚月さんの作品は「BUTTER バター」、
    「ナイルパーチの女子会」を読んでいたので、
    それとは違った作風だと紹介されていたので
    期待しながら読んでいました。

    「ランチのアッコちゃん」と「夜食のアッコちゃん」は
    彼氏に降られて落ち込んでいた派遣社員の女性が女性上司と一週間
    ランチを交換を言い渡されるという現実的にはあまり無いケースの物語。
    けれどこの女性の上司が派遣社員の彼女のことを直接的に何か伝えたり、
    行動をしたりするわけでなく、風変りなお昼のコースを巡っていくことで、
    そこで出会う人達や食べ物から教えてくれることなどから
    彼女の背中を押してくれている所が良かったです。
    そして最終的にはこの上司とも仲良くなって次の仕事や
    人生へのステップアップにも繋がっていて読んでいて心地良かったです。
    こんな女性の上司、女史と出会ってみたかったです。
    とある人が言っていた
    「一人の食事の時ほど、よく噛んで、
    温かいものを一緒にとらないと長生きできないそうですよ。」
    という優しい言葉が印象的でした。

    「夜の大捜査先生」は仕事もいまいち、あと三年以内には結婚をしたいという
    三十歳になる女性が高校生の担任の教師に偶然夜の街で出会う。
    教師と出会ったことで当時言えなかったことが
    今になって素直に言えたり、今のこともまた素直に打ち解けられたり
    して教師という存在は学生の時には特に感じなかったことが
    大人になると特別な存在や貴重な存在になるのかとしみじみ感じました。
    当時クラスの中心でいけていた存在であった生徒であっても
    心の中では沢山の複雑な思いをしながら生きているのを
    投影している作品で少し切ないさを感じました。

    「ゆとりのビアガーデン」はゆとり世代の女性が
    就職をしたけれど仕事が出来なくて退社。
    会社員には向いていないと思い自分で会社を起こすことを思いついて、
    ビルの上の屋上にビアガーデンを起業することに。
    ゆとり世代と一緒に仕事をしたり直接交わったことがないので、
    ゆとり世代はどんな人達かというのが一般的に世間で言われている
    ぼんやりとした印象でしかないですが、ある意味この主人公を
    見ていると肩の力を抜きながら自分の目標に向かっていく姿や
    力は凄いなと思います。
    生まれた環境、育った環境が人それぞれ、世代それぞれに
    あって良いものだと思うし、それを尊重しながら良い目標に
    迎っていくことができるのならばそれ万事OKという思いにもなりました。
    形は変われども頑張っている人達にはエールを送りたくなる作品でした。

    テンポ良く読めて読了後も爽快で楽しめた作品でした。
    元気を出したい時に読む本にお勧めな一冊です。

  • 短編集。
    児童書出版社で働く派遣社員の三智子と営業部長アッコさんが一週間ランチを交換する。
    アグレッシブなアッコさんの生活の一部を追体験することで三智子の視野が拡がる…

    個性的かつ魅力的なキャラに生きる力を分けてもらえる、そんな前向きな明るさが感じられる作品。

  • 最初の2話が個人的に良かった。

    上司のアッコさんに惹かれるのがすごい分かる。
    悩みも色々ある中で少しずつ気持ちと葛藤しながら解決していく短編集。読み終わってスッキリする。誰かと食事がしたくなる。

  • 最近キッチンカーが増えてるし、ランチが楽しみになる一冊。人間関係の悩みはどこにでもあるがアッコさんのような上司がいると、直接ではなくても自身と葛藤しながら成長しそう。ほっこり系なので私には物足りないですがよかったです。

  • 食べ物がらみのお話が4篇。登場人物はみんないい人でどこかにいそうだけど、こんなに綺麗に収まらないよ現実は。そう思いながら楽しく読みました。

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著者プロフィール

1981年生まれ。大学を卒業したあと、お菓子をつくる会社で働きながら、小説を書きはじめる。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞してデビュー。以後、女性同士の友情や関係性をテーマにした作品を書きつづける。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞と、高校生が選ぶ高校生直木賞を受賞。ほかの小説に、「ランチのアッコちゃん」シリーズ(双葉文庫)、『本屋さんのダイアナ』『BUTTER』(どちらも新潮文庫)、『らんたん』(小学館)など。エッセイに『とりあえずお湯わかせ』(NHK出版)など。本書がはじめての児童小説。

「2023年 『マリはすてきじゃない魔女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柚木麻子の作品

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