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- Amazon.co.jp ・映画
- / ISBN・EAN: 4571431211625
感想・レビュー・書評
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[鑑賞方法:WOWOWシネマにて]
■感想
『セブン・イヤーズ・イン・チベット』のハインリッヒ・ハラーの著書「白い蜘蛛」の初版本を持っているほどの父の影響で、山岳映画は大好きである。勿論、実話ならではに限るが。
今回はハラーではなく、イタリアのクライマー、ワルテル・ボナッティに対する非合理。
初登頂当時はどんな風に世界が騒いだか想像もつかないが、後にこの真実が証明され、ある意味、アキッレの記録は登山家としても恥ずかしいものとなったと思う。
どの山でもあの当時の初登頂を狙う者にとっては、誰もが欲しい名誉と記録なのかもしれないが、誰が登ろうと山は山であり、一人では登れなかったのだから、欲に駆られるべきではなかった。アタック隊員のアキッレ・コンパニョーニが毅然とした態度であったなら、今になって不名誉な記録にはならなかったと思うし、映画で観る限り、ボナッティも体力が有り余っているとはいえ、無謀な行動を取る男にはみえないと思う。
とは言っても、どう考えもアキッレのとった行動は窮地に追い詰めらた状況で判断が鈍ったとしても、人間的に酷いもの。
この事実がラチェデッリの著書によって証明されるまで登頂から50年かかったと思うと、ボナッティの心境は計り知れない。詳細をみるコメント0件をすべて表示