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- / ISBN・EAN: 4988105070424
感想・レビュー・書評
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素晴しい!
最初、楽団員たちが、あまりに鼻持ちならなくて、
かなりひいてしまったのだけど、でも、西田敏行さんの
登場から、がぜん、面白くなった。
それぞれが、変わっていく様子が、すっごい見応え。
そして、本番の演奏シーンは、まさにブラボー!
あの音楽は、劇場で聴きたかったな。
音楽は、確かに、「世界で1番美しいもの」(の1つ)だと思う。
それにしても、指揮者って、かなりの体力勝負のお仕事。
西田さん、大奮闘でありました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
地元シネコンで鑑賞、翌2/1に駅ビルシネコン、2/14に地元シネコンでもう一度鑑賞。
好きな役者が出ている事とクラシックが好きなので観に行きました。
原作未読でしたが全三巻と言う事だったので映画にしてもおそらくさほど無理が無いのではないかという想像でそのままで。
結果として、原作がどういう流れかは解らないのですが非常にセリフ情報の少ない映画で、最初は少し戸惑いもありました。事情の分かりにくい部分もあって。
けれど無粋な言葉を紡ぐ以上のものを演奏と演技が語る映画だと回を重ねて観るごとに感じました。
……最初の二回は別々の人と見る予定があったのとファーストデーなのでまぁいいかという感じだったのですが、三回目はどうしてももう一度映画館の音響で聞きたくて、あと一人でじっくり観たかったので行きました。結果やはり三回目が一番深く色々感じながら観る事が出来て凄く良かったです。
コンサート初日で自分たちの音楽が客の歓声によって、演奏の満足度によって報われる事を感じた復活楽団員たちに訪れた二日目のあまりにもイレギュラーな公演。
最初はこれも少し無理があるのでは…?と思ったんですが、あれはやはり、ああでなければ彼らは自分たちの音楽が一回ごと一瞬ごと、その時にしか存在できない音であり、それを全身全霊で観客に捧げ尽す事を知らないまま、自分たちは力を得たと傲慢な演奏に溺れてしまったのかもしれないですね。
この二日間があったからこそ、中央響は本当に生まれ変わる事が出来たのだろう…と感じました。
テンション全開のベートーヴェン第五番第四楽章の迫力に気付けば涙が出ていたのは子供が何かにびっくりして泣くような反応で一人鑑賞ながらやや気恥ずかしかったのですが、未完成第二楽章では涙を堪えられないのも止む無しと感じました。
状況が状況というだけでなく、第一ヴァイオリンだけがオクターブを奏でる四回、最初は戸惑いと躊躇いを滲ませていたコンマス香坂が、三回目で縋るように問いかける様に天道の指揮をじっと見つめ、それに応える天道がこれまで一度も見せなかったような優しい笑みを浮かべる。
自分の賭けに必死で食らいついてここまで来てくれた彼らの想いを全て受け止め包み込んで、自らの悲しみも曝け出したような天道の表情に胸が詰まり、それに応えて覚悟を決めた四回目のオクターブを奏でた香坂の表情に涙腺決壊でした。
演技初挑戦のmiwaさんに関しては最初は話題作りで演技経験のない人を…と少し苦い思いだったのですが、変な作り込みのない内から溢れるような天真爛漫さを持つあまねを実に魅力的に演じていて、これは彼女で本当に良かったと思いました。それだけでなく時折見せる苦悩や遠い悲しみを語る部分も無理なくとても良く演じてくれていたように思います。最初に観た時に唯一我慢できず泣いてしまった(以降毎回ですが…)のはあまねのソロから回想にかけてのシーンでした。ここは主に子役の演技が凄まじいですが、成長したあまねもとても良かったです。
また困るのが全く同じ内容の筈なのに繰り返し見るとどんどん周りの楽団員たちへも愛着が湧いてしまい、彼らの今後を観たいという思いになることでした。
続編があるような性質の作品では無いのは解りますし一度きりだからこその全力投球の作品だというのもわかるのですが、作中人物の人生に想いを馳せる作品に出会えるのは嬉しい事です。
クラシックファンとしても、よくぞここまで演奏だけのシーンを大量に盛り込んだ贅沢な作品を作ってくれた、と感服しました。
役者も実際の演奏家さんも動きが見事にシンクロしていて舌を巻きました。
役者の演奏シーンをあんなに情け容赦なく映すとは…(笑)
殊に一番映る事が多いコンマス香坂役の松坂桃李君は相当な努力ですね…見事でした。
DVDが出たら購入したいので、是非撮影の合間に彼らがやっていたであろう練習風景なども見せてもらいたいです。 -
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