若冲 (文春e-book) [Kindle]

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著者 : 澤田瞳子
  • 文藝春秋 (2015年4月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (257ページ)

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若冲 (文春e-book)の感想・レビュー・書評

  • 若冲の考え生き方を学んだ!フィクションだが、これだけの絵を描くには、母親、妻、その弟との関係が大切なのかな。そして支えた義理の妹の存在。実際の絵を見ながら楽しめた。

  • 読み終わってから改めて若冲の絵を見ても、そのような意図は(実はどのような意図も)私には感じられないけれど、物語としては実に面白かった。憎しみによって成長するということもあるしね。

  • 感情描写が丁寧。

  • 若冲 隠居後の半生を家族周りの人間関係から描く。京弁口調で、町人文化の賑やかさが伝わって来る。 欲を言えば、絵に向き合う若冲の心理描写シーンがもう少し欲しかった。 蕪村・応挙・文晁らも周囲で登場するのだが、これらの絡みもまた。惜しい。直木賞も。

  •  江戸時代に京都で活躍した絵師、伊藤若冲の生涯を描いたフィクション。
     青物問屋の長男であるのに絵に没頭し、そのために長男の嫁として嫁いできた妻を孤立させ、自殺に至らしめてしまう。その罪を背負いながらもただ書き続ける若冲。あるとき彼は驚くほど自分の絵を真似た贋作に出会うが、なんとその作者は死んだ妻の弟、若冲を恨む弁蔵であった。
     いやー、面白かった。
     絵画にのめり込み、80を過ぎてなおエネルギッシュな作品を生み出した若冲。この小説では、彼を苦しめた人間関係こそ迫力の画風を生みだしてきたように描かれる。実証された史実(青物問屋の長男だが商売からは早々に引退したこと、錦市場再開に助力したこと、大典や池大雅と交流があったことなど)もあるが、物語の鍵となる妻や妹、自殺した妻の弟はほぼフィクション。なのに読み進めるうち、一見奇異に映る若冲の作風や、彼の贋作が多く生まれた理由が、その物語に書かれた家族関係によるものと信じてしまいそうになる。それほど彼の妻への後悔、義弟との呪縛めいた確執が、真に迫っているのだ。本来確認されていない蕪村とのやりとり、特に蕪村の娘くのの登場シーンでは、葉室麟の「恋しぐれ」を読んでいたので、思わず「おお!」と声を上げてしまった。登場人物の人間くささ、息吹を感じるような生々しさ。若冲の絵も、本当にそこに置いて鑑賞しているように見えてくる。
     これを読むきっかけは、元を辿れば葉室麟の「恋しぐれ」を読んで蕪村や応挙に興味を持つ→サントリー美術館で「若冲と蕪村展」をやるというので見に行く→本の話webのツイッターで若冲の小説があると知る、という流れだったのだが、何だかとっても得した気分。時代小説はこういう繋がりを追っていくのが楽しいのだが、本作のうまみは格別だった。芸術っていいなあ、小説っていいなあ、としみじみ思わせる作品。仕事が立て込んでいて、つらく睡眠不足が続いていたのだが、眠気覚ましにこの本を合間に読んで頑張れた。いやー、何度も言うけれど面白かった!

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