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- / ISBN・EAN: 4988101184804
感想・レビュー・書評
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「ももいろクローバーZ」の面々が主要キャストを演じるアイドル映画……ではあるのだが、オーソドックスな青春映画として十分鑑賞に堪える。
私はももクロについて何も知らない(主演の子以外は誰がももクロなのかわからなかった)ので、「ファンにしかわからないくすぐり」は全部スルーしてしまったのだと思うが、それでも楽しめた。
高校の弱小演劇部が、かつて「学生演劇の女王」と呼ばれた新任教師との出会いによって、その潜在能力を開花させ、全国大会を目指す物語。原作は劇作家・平田オリザの同名小説だ。
その教師・吉岡美佐子を演じるのが、黒木華。彼女自身も高校・大学と演劇部で活躍していたそうだし、これ以上ないハマり役である。
共学校が舞台だし、凡庸な作り手が映画化したなら、間違いなく恋愛要素を上乗せしてきたと思う。しかし、本作は恋愛要素がまったくなく、ストイックなまでに女子高生たちの友情に的を絞っている。そこがよい。
そのかわり、女子高生同士の擬似恋愛要素(百合要素)も盛り込んで、そこで観客をドキドキさせるのだが……。
『がんばっていきまっしょい』や『スウィングガールズ』に匹敵する……否、2作を超えたかもしれない「部活映画」の秀作。 -
平田オリザ原作ということで観た。
最初の10分くらいは演技の下手さに(というか、映画なのにセリフがみな演劇的で)げっそりしたが、黒木華などの盤石な演技に支えられながら、その下手さが生気を帯びてくるというか、そんな、不思議な体験をした。
最後まで、下手は下手なのだけれど、だから、全国大会の幕が上がるというところで本作が終わっているところ、まさに的確な演出だったと思う。 -
ももクロはさておき、
周辺の役者達と、
本当に映画を作ろうとしている人間達と、
演劇を愛する平田オリザの想いとが、
青春と高校演劇という手法を借りて、
それぞれの情熱を形にしたというところか。 -
アイドル映画ってなんでしょうか。
アイドル映画は難しいと言われているらしいけれども、それは女性アイドルに限った場合じゃないのかなぁと少し。某事務所な んやらは、興行成績を見る限り、それなりに盛り上がっているような気がする。
アイドル映画に何を求めるかというと、見たいアイドルが輝いていること。
そして付き添いで一緒に行くファンじゃない人も楽しめること。
なんじゃないかなぁ。
幕が上がる、原作小説を読んだことがあるのだけれども、あの中にある、わざとらしいのだけれども「基本的に日常」というの は、アイドル映画に向いていないなーと思う。アイドルというのは「作られた非日常」じゃなかろうか(褒め言葉的な意味で)。
映画自体はつまらなくはないけれども、ややモノローグが多すぎて、演技を殺すなと思った。せっかく演技をしているのに「こ う思ってる」とモノローグが入ると、演技を見なくても理解出来るのだ。どうなのそれ。ももクロを魅せる脚本作ろうぜという感 じ。
しかしながら、エンディングに向けて、徐々にモノローグが減っていき夏菜子ちゃんの演技で魅せるようになっていき、最後の 表情でときめけるからいい映画なのかなと。
ただ、エンディングのPV風の方が明らかに輝いている。
だからもったいないなぁと。少し思う。 -
D2019014
配架場所:47 -
先生の行動が謎で、、、
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別途
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監督、脚本、原作は順に、本広克行 喜安浩平 平田オリザ。2015年作。百田夏菜子 玉井詩織 佐々木彩夏 有安杏果 高城れに ムロツヨシ 吉岡里帆 黒木華 芳根京子 伊藤沙莉 清水ミチコ ほか出演。
<コメント>
•女の子たちが一生懸命演技しているのは好印象。また、淡々とした進行もよい。
•突然いなくなる吉岡先生には少し違和感。少女たちに全国大会を誓わせておきながら自然体すぎないか?
•それにしても一番きつかったのは、心理描写をナレーションでかぶせて聞かされたこと。心理面を、俳優の表情や動作などから鑑賞者が解釈するのが映画を観る面白さの一つなのに。監督の本広氏はアニメが好きだとのこと。たしかに本の漫画なら表情が固定されるから心理をト書きで書いてあることが多いけど、映画でこれはないだろう。初めの10分でこんな状況では、ストーリーがよほど面白くない限り評価できない。
監督は映画というものをわかっているのか?
<あらすじ(ネタバレ)>
高校の演劇部の部長を任されたさおり(百田)がやる以上は入賞を目指すことで部員と一致、稽古に励む中で美術案等の新任教師吉岡先生(黒木)が現れ、最初は突っかかるさおりだったが、すぐに吉岡のパフォーマンスに共鳴する。実は吉岡は演劇で名を馳せた過去があった。それを知り演劇部のメンバーは吉岡に指導を仰ぐ。
吉岡は「私は行きたいです。君たちと、全国に。行こうよ、全国」と演劇に傾注することを求めた。
東京合宿などを経てコンテスト。さおりが吉岡に推されて脚本家になった大会で、県大会に残るための3校目に選ばれる。その矢先、吉岡からの手紙を顧問の溝口先生(ムロ)が読み上げる。
東京に遠征した時に脚本家に口説かれ、教員を辞めて演劇に戻るとのことだった。部員は衝撃を受けつつ、気丈に受けとめ本大会に向かう。さおりが脚本家となって舞台の幕が上がるところでエンディング。 -
一つのものを多くの人と共に作り上げる喜び。
一つのものに打ち込むひたむきさ。
そんなことを考えた。
「幕が上がる」その際のカウントダウンは、
宇宙へロケットが打ち上がる際のカウントダウン
とイメージが重なる。
どちらも飽くなき挑戦へのカウントダウンだ。