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感想・レビュー・書評
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第91回箱根駅伝で、青山学院を初優勝に導いた原監督の自伝的一冊。
大学駅伝指導者の本は、渡辺前早大監督の本も以前読んだことがあるが、大学時代超の付くエリートランナーながら実業団で故障に苦しんだ渡辺監督と、選手としては箱根駅伝出場経験はなく(高校駅伝での実績はありますが)、青山学院の監督に就任する前には電力会社の営業マンとして結果を出していた原監督では、当然のことながら、その著書に書かれているチーム・選手の指導方針についての内容も異なる内容が多くなっている。
本著の場合は、元営業マンということもあり、目標設定など、チームとしてのモチベーションをどう上げていくかという部分が強調されている印象でした。また、一旦陸上から完全に離れたことや監督就任3年目の失敗が、スカウトや指導にかなり生かされているのではないかという印象も持ちました。一見遠回りや足踏みのように見えることが、肥やしとなり、個性となり、強みとなる、ということなのだろう。
青山学院陸上部は、サイン会などファンとの交流にも力を入れているという話を聞いたことがありますが、注目されることでモチベーションが上がる選手も多いでしょうし、大学や陸上というスポーツをPRするという意味もあり積極的に行っているのかなと思います。
第92回箱根駅伝では、まず間違いなく優勝争いは青山学院大学と東洋大学の一騎打ちになるでしょう。リア充オーラも漂う明るさを前面に出した青山学院と、ストイックな雰囲気と一秒を削りだすための情熱を感じる東洋という、一見正反対に見える両大学の闘いが今から楽しみで仕方ないです。(願わくば我が母校が3位に入ってくれたら。)原監督と酒井監督という、2010年代の大学駅伝を代表する監督同士の闘いという点でも楽しみです。詳細をみるコメント0件をすべて表示