雪よ林檎の香のごとく (ディアプラス文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 一穂先生はとにかく心理描写や展開を描くのが上手いと思いました。あとはタイトル回収が秀逸です。デビュー作品にしてこれ。
    一穂先生の作品だと今でも一番好きな作品です。

    王道の高校教師✕高校生。
    最初は些細な、でも印象的な出会いから始まります。捻くれた主人公(受け)が、飄々とした教師(攻め)と関わっていく内に段々と惹かれていく。
    その中で先生がひた隠しにしていた過去を知ってしまった主人公は──。

    本当にあの件は読んでてしんどくて……これまであったフラグがどんどん回収されていくのですが、もう一度最初から読み返したくなります。
    「うわあああああ先生この時どんな気持ちであの台詞を!?」「勢いが過ぎるけど幼馴染のためにも真剣に怒れる志緒ちゃん(主人公)酢的!」「行動力かすごいよ!!」と途中からもうずっと感情ジェットコースターしでした。
    そして最後……!あの場面……!不覚にも泣いてしまいました。もうほんと……幸せになってくれ……。

    皆様気になるだろうR18シーンですが、割とさらりとしているのでBL初心者の方でも読みやすいと思われます。

    幼馴染の女の子との関係性も大好きです。一悶着あったものの、やはり幼馴染という特別な存在はずっと特別なんだと。
    当て馬になってしまった栫がメインになる番外編や、短編集3冊も出版されているので、本書を気に入っていただければこちらもぜひ読んでいただきたいです。
    短編集にも素敵な話がたくさんあります。こちらも好きで何度も読み返してしまいます。

  • 高校生のなんとなくやりきれない感じが出ていてよかったです。
    一穂さんの作品は「今日の日はさようなら」が最初に読んだものでして。
    blもたくさんあるのでどこから読もうか迷っていましたが、イエスかノーかを読んでもっと読んで見たくなりました。

  • 教師×生徒モノは、キツくて読めないことが多かった。が、この作品はとにかくキャラクターが魅力的で読みやすくて良い!とくに桂先生が魅力的で、もうジョセフ…すぎてニヤニヤしてた
    あと、もう少し栫が暴れていたらめちゃくちゃ好みだったと思う。少し平和すぎた感じはあった。

  • 私にとっての一穂ミチさん作品の原点、「雪よ林檎の香のごとく」。言葉のひとつひとつがとても美しくてとても綺麗。本当に大好きな作品。近頃は文芸作品も多く出版されているけれど、やっぱり私は桂と志緒ちゃんたちのような甘酸っぱくてもどかしい関係をにやにやしながら読むのが好きだ。
    久々に読み返してとても読後の心地が良い。
    今、一穂ミチさんの作品を読み返し、また新たな作品もどんどん読んでその美しさに触れていきたいという欲求に駆られている。

  • 一穂ミチのデビュー作にして先生×生徒という王道BL。ドラマCDが遊佐浩二×堀江一眞なの、とてもいいと思います。受けの子の真面目さマシマシという声優チョイス。

    まず「あー、これがデビュー作」という感じで、荒削り感はある。しばらくたってから、じわじわ面白いんじゃないか? ラストで幼馴染の女の子と抱き合って泣いてしまうところ、とてもよかった。
    当て馬の栫くん好きです。

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著者プロフィール

2007年作家デビュー。以後主にBL作品を執筆。「イエスかノーか半分か」シリーズは20年にアニメ映画化もされている。21年、一般文芸初の単行本『スモールワールズ』が直木賞候補、山田風太郎賞候補に。同書収録の短編「ピクニック」は日本推理作家協会賞短編部門候補になる。著書に『パラソルでパラシュート』『砂嵐に星屑』『光のとこにいてね』など。

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