- Amazon.co.jp ・雑誌 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 4910077070959
感想・レビュー・書評
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今年から再び文芸誌に目を通そうと決め、じゃあ各誌どこから読み始めようかと、文學界は本号からにしました。又吉氏の長所の話は、電車内で思わず吹き出しそうになってしまった。羽田氏の作品にもまだ全然ふれたことがないので読んでみようかな。
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読む物が手元になくなったので
買い置いてた文學界を読了。
又吉さん、羽田さんの受賞後第1作も
おもしろかったですが
木村紅美さんの「八月の息子」が
読みごたえありました。 -
やっぱり又吉氏の文章は「すきだなぁ」と感じました。
羽田氏もはちゃけていて、書籍を読んでみたい気持ちにさせてくれました。 -
「小説が好き過ぎて書けません」
新芥川賞受賞作家特集では、受賞後初作品として羽田圭介、又吉直樹の最新原稿掲載。
羽田圭介の芥川賞受賞パロディ小説も、又吉の芥川龍之介に宛てた手紙と称するエッセイもおもしろかった。
また、それぞれの作家対談も読み応えがあった。
島田雅彦がおもしろいことを言っていたので引用する。
ーーーユーモアに不可欠なのは自己批評。ーーー
ーーーピタゴラスイッチみたいにいろんなメカニズムをわざわざ通して、迂遠と遅滞を経て辿り着かせる。その工夫に成果があるし、読む側は、その迂回をさせられたことに対する驚きや意外性に感動する。ーーー
それぞれ両名に思い入れのある作家論が寄稿されていたが、杉田俊介というかたの羽田論は小説のラストを完全公開するなど内容に深く入り込みすぎる文面が事前注意なくあり、未読の作品に関しては完全なるネタバレであった。読んだことを少し後悔した。。。
戦後70年特集に、寄せれらていた文章の中から引用。
ーーー被爆者だけでなく戦争や事件、事故などの被害者という存在には、わたしたちははじめは関心を向け、同情を感じて寄り添いはしても、しばらくしたらなんとはなしに疎ましくなってくる。数年も過ぎたら彼らに無関心になり、七十年も過ぎたら「まだやっているのか」とつぶやくのだ。ーーー
あけすけない、でもある側面でまぎれもなく事実である文章だとおもった。
みんな死ねばいい、という言葉は、戦争経験者でないと語ることのできない言葉だとも。
『無声抄』 諏訪哲史
小説が書けない、ということですら、小説はかけるのだ。書けないことなんて、この世にないようにおもう。
『八月の息子』 木村紅美
奇妙でおもしろく、引き込まれた。
ただの恋愛でも再会でも終わらず、ちょっとしたサスペンス感がたまらなくスリリングだった。
巻末の文學会図書館で東直子が紹介していた『悪声』いしいしんじ、読みたくなった。