イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 コレクターズ・エディション(2枚組)[初回限定生産]アウタースリーブ付 [DVD]

監督 : モルテン・ティルドゥム 
出演 : ベネディクト・カンバーバッチ  キーラ・ナイトレイ 
  • ギャガ
3.93
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感想 : 95
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4589921401371

感想・レビュー・書評

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  • レンタル>2014年英・米。実話ベース。実在の人物,天才数学者,アラン・チューリングを描いた伝記映画。
    (暫く軽めなのやDBばっか見てたせいかw久々に)とても真面目で硬派(正統)な作品。見て大変良かったと思える作品でした(´ω`*)。
    第二次世界大戦中にエニグマ暗号の解読に取り組み、のちに同性間性行為のかどで訴追を受けたイギリスの暗号解読者アラン・チューリングを描く。(by Wiki)
    現在ではこんな刑罰を受けるなんて事はあり得ないけど、この時代では同性愛が処罰を受けるだなんて…聖書(の教え)では禁忌だったのかしらん?
    この天才も異端で普通じゃない,凄い人だったんだと実感。何よりベネさんの演技が素晴らしかった。ちょっと神経質そう、物の見方や捉え方が凡人とは違う独特な雰囲気を演じてるのがほんとに素晴らしい。圧巻。
    チューリングさん自身の最期が哀しい末路を辿ってしまったのが切ない(泣)。非凡な天才って孤独なんだな。。
    各英俳優陣も良かった。ヒューさん役素敵♪マーク・ストロングも相変わらず渋みのある演技で、ここでは割と鍵を握る人物。
    元妻ジョーン(K.ナイトレイ)役も良かった。ダウントン・アビーのトムさんが出てて驚き^^。
    戦時中の暗号解読って必須で水面下の戦争って感じ。外的被害を直接被る訳ではないけど、こんな戦争もあったんだなぁと。ガシャンガシャン動く暗号解読機も迫力でした。こんなお話があったとは。。びっくりと共に勉強になりました。
    ベネさんの役者魂…というかこの人”華”があるなぁ(´ω`*)…英国ドラマ「シャーロック」,スマウグ,スタトレ;イントゥー~も良くて好きだけど、M.ファスベンダー同様、演技で惹きつけられる注目な英国俳優さんです♪♪

  • 第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)はドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かすが…。

    ナチスドイツの解読不能と呼ばれた暗号「エニグマ」を打ち破り、劣勢だったイギリスを勝利に導いた天才数学者の物語。時代の雰囲気がよく出ていますし、暗号解読を通じてチームが一丸となっていくさま、更にその後の展開もドラマチックで観応え十分。天才だけど変わり者で周囲に馴染めないという難しい役柄を演じたB・カンバーバッチが圧巻です。

  • 主人公の暗号を解くことへの執着の理由が次第に明かされていく流れに引き込まれた。
    戦争に勝つためには救える命をも犠牲にしなければいけないという葛藤。
    大切な人を守るため、遠ざけなければならない苦しさ。
    2時間があっという間だった。

  • ストーリーは第二次大戦中の英国。ナチスの暗号機エニグマを解読した天才数学者アラン・チューリングを映画化した内容。


    同性愛の廉で逮捕され警察で取り調べを受ける現在(1950年)。戦間期のエニグマ解読をめぐる頭脳戦。アランの生い立ち。3つの時間軸で物語が作られている。それぞれのエピソードでおそらく1本の映画が撮れるだろう。それをひとつの作品にまとめ上げるとは。脚本の腕の良さだろうか。構成の妙で観る側を物語に惹きこむ。 特にエニグマを解読したシーンは胸に迫るものがあって思わずホロりとした。
    2015年度のアカデミー脚色賞を獲った理由が分かる(グレアム・ムーアの受賞スピーチも素晴しかった)。映像のテンポもいいので最後まで飽きない。

    脚本といえば、これだけ胸に響いてくる台詞や言葉がある映画は久しぶりだった。
    アラン・チューリングの生い立ちや功績は知っていたが、それでも観終えると切ない。
    エニグマを解読した頭脳。それが第二次大戦の勝敗に与えた影響。コンピューターの基礎を作った彼の偉業は、現在の生活の隅々まで影響を与え、その恩恵に浸っている。
    でも。アランが為したことへの対価が「富と名声を得た幸福な人生」ではなく、偉業の秘密指定という「歴史からの忘却」と性的マイノリティーゆえの「差別」という孤独な人生だった事実が悲しい。 名誉回復したとはいえ、戦後も70年近く過ぎていた。その仕打ちはあまりに酷い。

    自分も含めて世の中の大勢の人は、天才という「特別」な人を待ち焦がれるのに、人を「普通」という暴力で枠にはめようとする。そこからはみ出た人を「異質」だといって排除する。でも、映画を見ると枠からはみ出た人が世界をひっくり返す偉業を成し遂げ歴史を作ってきた。
    だから人間はおもしろい。だからこそ世界は(残酷で酷い場所だが)豊穣なんだと気づく。
    そう思うと劇中に出た台詞が響いてくる。

    「時には想像も付かないような人物が、想像できないような偉業を成し遂げる」。
    「あなたが普通じゃないから、世界はこんなにすばらしい」。



    主演はベネディクト・カンバーバッチ。好演だった。
    なぜここまで人気でチヤホヤされるのかいままで分からなかった。けど作品を見て見直した。風変りな所作はもちろん、感情の機微を細かく表情ひとつで演じ分けている。今年オスカー獲ってもよかったのではと思ったほど。
    音楽も素晴らしい。アレクサンドル・デスプラの曲が観る側の感情を盛り立てる。抒情性豊かな曲調が物語と調和している。
    あらゆる面で作り込まれた良い映画だった。
    また見返したい。

  • 実話は評価の高い映画になりやすい。これもその一つ。事実に裏付けされているから手応えもホンモノになる。暗号解読の顛末、それをそのまま使えないジレンマ、エキセントリックな主人公とどれもフィクションとしても面白いネタだけど、基本的には事実だから面白い。同性愛は罪という時代がイギリスにあったんだというのも興味深い。主人公のキャラクターはベネディクト・カンバーバッチにピッタリで好演です。

  • 暗号解析を成功させた歴史の話なのかと思っていたら
    人に理解されない孤独を抱えた人間のドラマだった……

    主人公のアランの色んな意味が重なった複雑な「孤独」がとても心に痛かった

    またイギリスの第二次世界大戦を人知れず操作していたのが、ひとりの数学者とクロスワード好きな暗号解析者たちだったという事実もかなり興味深かった

    アラン・チューリングを演じたカンバーバッチの蒼い瞳がとてもキレイ――たぶん監督もそれを意識して照明を当てて撮っているのか、とても美しくて
    途中から彼の瞳ばかり見ていた……

    瞳の美しさがアランの本当の純粋な心を見るようで、自然と涙が出た

  • 第二次世界大戦中、誰にも解けないと言われるドイツの暗号機械・エニグマの解読の為、アラン・チューリングはブレッチリー・パークにやってくる。毎日午前零時には変更されるエニグマの設定は2000万年かかっても計算できない程のパターンがあった。

    鼻持ちならない変わり者のアランを同僚は鼻白むが、彼はエニグマを解読するための機械を作ろうとしていた。
    彼はそれに少年時代の親友で死んでしまった初恋の人・クリストファーの名をつける。

    首相チャーチルに掛け合い、責任者になった彼は役立たずをクビにし、新聞でクロスワードを10分で解けた人間を募集し、そこに現れたジョーンという女性の助けにより、仲間とも上手くやっていくことを学ぶ。

    仲間内にいるソ連のスパイ、ジョーンとの短い婚約、違法である同性愛者という秘密、エニグマ解読の最高機密によって最短での勝利のため選別しなければいけない死、全てが終わった時、全てが燃やされる。

    数年後、泥棒に入られた彼は警察に同性愛者として逮捕され、刑務所に行く代わりにホルモン注射を受けさせられボロボロになるが、それでもクリストファーの側から離れたくないと泣き…

    今日のコンピューターの基礎を作ったアラン・チューリングのエニグマをめぐる物語。
    実際のエニグマ解読の機械の名前はクリストファーではなかったようだけれど、少年時代の恋とそのショック、それが物語にとても効いている。
    クリストファーがくれた言葉をジョーンに与え、またその言葉をもらう。
    偉大で、とても切ない。
    ヒューの皮肉も随所に効いてて、全体にイギリスっぽいウィットにも富み、面白くもあり、何十年もその功績が秘匿されていたということが、世界はまだまだ知らないことだらけだと知らなかった事に対するショック、でも知る喜び、考える喜びを思い出させてくれる映画だった。

  • 扱うテーマがどれを取ってみても重く視聴前は少し気負っていたが、いざ観始めると二時間があっという間だった。
    特にカンバーバッチ氏の演技が凄まじい。彼に泣かされた。
    作品はハッピーエンドではない。救いがあるとは言えない。でも観終えた後に残るのは後味の悪さだけではなかった。

  • ナチスの暗号「エニグマ」を解読し、戦争に勝つことによってたくさんの命を救うという使命と、エニグマを解読すること自体に賭ける情熱がバランス良く備わった人だったからこそ、実際に太平洋戦争を連合軍の勝利に導いたことに貢献できた、というふうに描かれている。コミュニケーション能力があまり高くない変人で、数式を解くなど数学そのものに没頭しそうなタイプに見えるが、事の本質を理解し、その本質をまっとうするために上層部とハードな交渉をし、解読が佳境に入ってきたら周囲の人間も巻き込み、最後には政治的な動きもしてみせる。数学のことはよくわからないが、コンピューターの素地も築いた人だというのだから、チューリング氏はただの数学者ではなく、未来が見通せる人なのだと感嘆した。

  • エンドロールで涙が止まらなかった。
    実話って説得力がある。
    こんな風に生きた人がいるんだって考えさせられる。

    観てよかった。

    第二次世界大戦中。
    イギリスでドイツのエニグマの暗号と戦った男。
    戦争には色々な戦い方がある。
    この人は、スーパーコンピューターで暗号と戦った。
    そして、たくさんの市民を救った。
    でも、たくさんの大切なものを失った。

    どこをどう切り取っても、やっぱり戦争はしてはいけないと思う。
    この人だって、この素晴らしい能力をもっと別のものに生かすことができたら、人生も世の中ももっと素晴らしいものに変わっていたかもしれない。


    自分以外の人にはなれないけれど、自分以外の人の気持ちのわかる人間でありたいと思う。

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