- Amazon.co.jp ・電子書籍 (188ページ)
感想・レビュー・書評
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いやぁ、久々に本読んでボロボロ泣いた。
ラストをおうちで読んでてよかった。
盲腸の事後治療に訪れた病院で、「共病文庫」と名付けられた日記を見つけた主人公。
根暗で人との関わりを持たぬよう生きている彼だったが、その日記は偶然にもクラスの
人気者の女の子、桜良のものだった。
家族以外には誰にも、親友にすら病気のことを話していないという彼女は、その後
何かにつけて彼を巻き込んでいき、彼もまたその時間を楽しむようになるのだが…
といったお話ですね。高校生、病、切ない系。
大雑把に分類してしまうと、セカチュー系だね。
ああいう、あざとい、涙させようとする話は嫌いだ、なんて思わずに、なんの先入観も
持たずにぜひみんなに読んでもらいたい一冊。
タイトルはちょっと小説を手に取るのを躊躇させてしまうものだけど、これもまた
物語上とても意味のある一文なので勇気を持って手にしてほしい。
本当にいろんなことを考えさせられた物語でした。
住野さんはこれがデビュー作。
今後にも期待だな。 -
久しぶりに表紙だけみて衝動買いしました。ジャケ買いていうのかな?ちがうか。
単に職業柄「膵臓」という臓器名に目が取られたというのもあるのと、最初の数行を読んでみて気に入ったのと、「最近小説よんでないなぁ」という思いとかいろいろあったみたいです。
なかなか読み心地よくてよかったですよ。
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もうなにもかにもが素晴らしい
主人公の少年と桜良の言葉のやり取り
単なるコミュ障ではない、「 」くんが形成された経緯が明らかになってハッとして
少年が歩き出した未来にグッときます
少年の名前を最後まで「形容詞」で綴る技法
固有名詞が一切でてこない舞台の表現方法
僕のことを「あんた」って呼ぶたったふたりの存在、おかあさんと「桜良の」親友恭子
常に背中を叩いて応援してくれるお父さん
いっつもガムを勧めてくるクラスメイト
キッラキッラに眩しくてとっても切なくて
これほどまでに読む人の想像力を掻き立てる文体に惚れてしまいました。
少年くんと桜良の感性に憧れる
作者の才能に憧れる
まぎれもなく、自らが選んで僕たちはいまここに居る
誰のせいでもなく、自分の意思で選んだ今だから
たった二人の高校生に大切なことを教わりました。
この物語に綴られる一文一文に感動できることに幸せを感じました。 -
最高だった
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色々な意味で、想定外だったような。
もっと青い、切ない話を想像していた。
痛いくらいに切なかった。
何のために生きるのか、考えさせられた。
この人に会うために、そういう出会いは誰にでもあるものなのだろうか。 -
圧倒的におすすめ。
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変化球的セカチュー
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青春は美しく描かれてこそ青春かも。割とありがちな設定、なんとなく現実感のないセリフ回しはライトノベル的。読み易さと、展開のテンポの良さは主人公の持つリズムより少し早くて、それが主人公の内心の機微を際立たせてくれる気がする。
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2016年本屋大賞第2位の作品。猟奇的でキャッチーなタイトルとは裏腹に、中身は爽やかな青春モノ。ある意味予想通りの展開で、ある意味予想外の結末。
好き嫌いがわかれる作品だと思う。読みやすい文章だったのは良かったが、ライトノベル風かな。少し物足りない感じ。タイトルや、【】で表現された僕については、その理由が後でわかるのだが、小説であることが存分に活かされていると思った。
読み終わってから著者のデビュー作だったという事を知った。本作はまだ荒削りな感じだったので、今後の作品に期待。