弟の夫 : 1 (アクションコミックス) [Kindle]

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  • 双葉社
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感想・レビュー・書評

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  • いま学校に入れたいマンガ
    その10「弟の夫」
    全4巻完結。

    ある日双子の弟が、オレはゲイなんだ、と言い残しカナダに行ってしまう……。
    残された兄貴は未消化のまま、ある日弟が亡くなったことを聞かされ、弟の夫になった男から会いに行きたい、といわれ、戸惑います。
    これは差別感と偏見を持っていた側が、気のいい白人のおっちゃん、弟の夫、と何週間か過ごすうちに自分の偏見を消していく、当事者ではない側の物語なのです。
    作者は外国ではかなり有名なマンガ家さんだそうで、この作品で受賞しました。
    次の作品「僕らの色彩」で、当事者、自分がゲイだということがバレることを恐れている中学生の話も描いています。
    そっちも入れておきたいところです。
    図書館にこういう本が並んでいる、ということは図書館はあなたの味方だよ、ということを伝えることになるからです。
    本は、たとえ読まれなくても、背表紙だけで子どもたちを支えることができるのです。

    2023/09/05 更新

  • マイクがいいキャラではあるよね。

  •  タダだったから読んでみた( ´ ▽ ` )ノ

     まあ、いろいろと話題になったマンガ( ´ ▽ ` )ノ
     ゲイに関して寛容な人しか登場しない、非常に特殊な作品世界……( ̄ー ̄)
     カナちゃんの雑さに比べ、主人公ら男性陣(特に肉体)の描写に対する力の入りよう……( ̄ー ̄)

     そういった思想(嗜好)的な何やかやはともかく、あくまで一個のマンガとして見ると、いくらなんでも主人公の心の声(ありきたりな煩悶ばっかり)が多すぎ、ページ数に比して話の展開が遅すぎる(>_<)
     単行本一冊費やしてこれしか進まないってのは……(´ε`;)ウーン…

     第2巻以降はどうでもいいや( ´ ▽ ` )ノ
     正直、主人公がふたりとも(若い)女だったらな、と思った( ´ ▽ ` )ノ

    2020/03/25
     
     

  • ゲイ漫画好き。

  • ・カナダ人の来訪
    ・母、生きてるじゃん!

    タイトルの通りである。
    亡くなった双子の弟の夫が、来る。

    その存在は主人公と、その娘に大きな影響を与え、考えさせる。

    確かに考えさせられる内容である。作者がもともとそういった作風に造詣が深いのか、どうもシャワーシーンからして色っぽい。

  • 弟がカナダ人の男性と結婚するという設定でストーリーが始まる。その弟がカナダで死亡。その連れ合いが日本に挨拶にやってくる。唯一の家族である兄がどう対応するかを描いている。さらに、兄は離婚して娘と暮らす母子家庭。離婚した妻とも今も付き合っているという設定。現在の家族関係をも問題にしている。内容は濃い作品だ。

  • シンプルなことをシンプルに考えることがあまりにも難しくて、その悔しさに泣いてしまう。夏菜ちゃんのあまりにも尊い幸福な時間にもまた、涙する。すごい漫画だ……

  • めっちゃおもしろい。すごく微妙な関係の主人公と主人公の双子の弟の夫マイクと、主人公の娘カナちゃん。主人公の先入観や偏見が、マイクの人間性とか、素直なカナちゃんとマイクとのやりとりの中でほどけていく感じがたまらなくおもしろい。最後にカナちゃんのママ(主人公の奥さん)が登場するけど、なんで主人公と奥さんが一緒に住んでないのか、奥さんのマイクに対する反応も含めて2巻も気になります。読んでよかった!

  • 我が家に訪ねてきたのは
    急逝した双子の弟の結婚相手、カナダ人・マイク、男性。
    心の準備はしてたものの
    実際相手を見ると動揺してしまう弥一。
    初対面とか外国人とかじゃなく同性同士の結婚…
    それも身内となるとその心情は穏やかじゃなく
    初めて会った義弟とどう付き合っていいか分からない。
    そんな中、弥一の小学生の娘は
    オジサンが出来たと大喜び。
    結婚は男女がするものという固定概念があるなか
    娘の無邪気な発言や質問にはっ…と気づかされる事も多く
    ゲイに否定的だったけど理解しようと歩み寄っていく。
    丁寧に心の揺れを描いている。

  • これからどうなるのか、すごく気になる。
    主人公のとまどいが、どう変化していくのか…皆幸せになれば良いな。見守っていきたい。

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著者プロフィール

ゲイ・エロティック・アーティスト。
1964年生まれ。多摩美術大学卒業後、アート・ディレクターをしつつ、1986年よりゲイ雑誌にマンガ、イラストレーション、小説等を発表。
1994年から専業作家となり、ゲイ雑誌『G-men』(ジープロジェクト)の企画・創刊にも協力。
同時に、日本の過去のゲイ・エロティック・アートの研究、およびその再評価活動を開始。
また、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツなどのゲイ・メディアでも活動開始。
2006年『G-men』企画より離脱。
2015年、『弟の夫』で第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。
2022年、フランスPrix Sade賞(サド賞)

●マンガ
『嬲り者』(ビープロダクト)
『柔術教師』(ピープロダクト)
『獲物』(ジープロジェクト)
『銀の華(上・中・下巻)』(ジープロジェクト)
『PRIDE(上・中・下巻)』(ジープロジェクト発行、古川書房発売)
『田亀源五郎短編集 天守に棲む鬼/軍次』(ジープロジェクト発行、古川書房発売)
『田亀源五郎[禁断]作品集』(ポット出版)
『ウィルトゥース』(オークラ出版)
『君よ知るや南の獄(上・下巻)』(ポット出版)
『外道の家(上・中・下巻)』(テラ出版発行、技術と人間発売)
『髭と肉体』(オークラ出版)
『童地獄・父子地獄』(ポット出版)
『田舎医者/ポチ』(ポット出版)
『筋肉奇譚』(オークス・コミックス)
『銀の華 復刻版(上・中・下巻)』(ポット出版)
『冬の番屋/長持の中』(ポット出版)
『エンドレス・ゲーム』(ポット出版)
『奴隷調教合宿』(ポット出版プラス)
『嬲り者〈復元完全版〉』(ポット出版プラス)
『弟の夫(1〜4巻)』(双葉社)
『僕らの色彩(1〜2巻)』(双葉社)
「GUNJI」(H&O Éditions/フランス)
「ARENA」(H&O Éditions/フランス)
「Goku - L’île Aux Prisonniers (3 volumes)」(H&O Éditions/フランス)
「Racconti Estremi」(Black Velvet/イタリア)
「LA CASA DE LOS HEREJES 3 volumes」(Ediciones La Cúpla/スペイン)
「VIRTUS」(H&O Éditions/フランス)
「VIRTUS」(Ren Books/イタリア)
「The Passion of Gengoroh Tagame」(PictureBox/アメリカ)
「Endless Game」(Bruno Gmünder/ドイツ)
「Gunji」(Bruno Gmünder/ドイツ)
「L’inverno del pescatore」(Ren Books/イタリア)
「Fisherman’s Lodge」(Bruno Gmünder/ドイツ)
「Cretian Cow」(Massive/アメリカ)
「The Contracts of the Fall」(Bruno Gmünder/ドイツ)
「Passion of Gengoroh Tagame: Master of Gay Erotic Manga (expanded edition)」(Bruno Gmünder/ドイツ)
「아우의 남편」(Imageframe 길찾기/韓国)
「Le mari de mon frère」(Akata/フランス)
弟之夫 (臉譜出版/台湾)
Der Mann meines Bruders (Carlsen/ドイツ)
My Brother’s Husband ด้วยสายใยรัก (Dexpress/タイ)
O Marido do meu Irmão (Panini Brazil/ブラジル)
Chồng Của Em Tôi (Sky Books/ヴェトナム)
El marido de mi hermano (Panini Mexico/メキシコ)
El marido de mi hermano (Panini España/スペイン)

●小説
電子書籍Kindle版『デカとヤクザとニンジンと 田亀源五郎小説作品集』(Bear’s Cave)
電子書籍Kindle版『田亀源五郎小説作品集SINGLE 工事現場の夜』(Bear’s Cave)

●評論
『ゲイ・カルチャーの未来へ』(Pヴァイン)

●画集
『日本のゲイ・エロティック・アートvol.1 ゲイ雑誌創生期の作家たち』(ポット出版)
『日本のゲイ・エロティック・アートvol.2 ゲイのファンタジーの時代的変遷』(ポット出版)
『日本のゲイ・エロティック・アートvol.3 ゲイ雑誌の発展と多様化する作家たち』(ポット出版)
「THE ART OF GENGOROH TAGAME」(H&O Éditions/フランス)
Gengoroh Tagame Sketchbook(Massive/アメリカ)

「2023年 『外道の家 下 【復刻版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田亀源五郎の作品

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