聖の青春 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
4.26
  • (39)
  • (34)
  • (16)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 294
感想 : 37
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (385ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • オーディブルは今日から大崎善生『聖の青春』。最初はムリにでも盛り上げよう、周囲の人たちをいい人に描こうという意図が垣間見えてやや鼻白んだが、聖少年が将棋にのめり込むにつれて気にならなくなってきた。

    オーディブルは大崎善生『聖の青春』がいよいよ終盤を迎え、谷川さんや羽生さんの村山評を聞くたびに涙があふれそうになって弱った。

    オーディブルは大崎善生『聖の青春』が今朝でおしまい。フロンターレホームの等々力陸上競技場のまわりを顔をくしゃくしゃにして泣きながら走ってたのは私です。

  • 持病のため、体調が悪い時はトイレに行く体力すら温存する必要があり、ペットボトルに用を済ませただひたすらに身体を休める。一方で、体調が良い時は深酒や徹マンも厭わない。

    療養学校時代、友人たちは閉鎖された空間とすぐそばにある死への恐怖感、動かしたくても動かせない体や広げたくても広げられない環境への怒りを抱えていた中、知れば知るほど広がっていく将棋の世界に強く心を引き付けられた村山聖九段の物語。村山聖さんはもちろん素晴らしいけど、師匠であるにも関わらず村山聖さんに対して献身的であり、また一見するとムダに思える深酒や徹マンも、幼少から入院と対局のみの人生だった彼にとっては人生の広がりになると信じて反対しなかった森信雄七段に感動。両親もとっても素敵な人だし、そんな周りに支えられての人生は短いながらも最高に輝いていたと思います♪

  • 将棋界で怪童といわれた村山聖さんの話だ。ネフローゼという病に悩まされていたが、将棋という打ち込むものを見つけ、その名人になるために生きた若者だ。同時期に羽生が出てきて、そのエピソードもある。また、村山聖さんの奇抜というか、面白い生活などが描かれており、とても興味を持って1日で読み終えた。生活の殆どを将棋に費やし、29という歳で亡くなられたが、将棋会に強烈な印象を残して旅立った怪童である。

  • 「3月のライオン」の登場人物のモデルとなったらしき方ということで読み始めたのがきっかけ。
    将棋に対する熱い心を持ち、弱者や若者をフォローし、世界平和を願い、親や森師匠にはおねだりをし、いつまでも素直すぎる少年のような心を持った人だなあと感じながら読んでいた。
    亡くなる前に、リアルタイムで会ってみたかった人の一人。

  • 前から気になってた故・村山聖九段に関するノンフィクション。Kindle化していたので購入。
    師匠の森七段とのお話とか、聞いていた以上で凄い・・・。ミーハーだけど将棋にまつわる話はおもしろいなあ、もっと色々読んでみるか。

  • 15年越し課題図書。
    親子愛、ライバル関係、友情、そして濃ゆい師弟愛。マザーテレサのような森師匠がいちばん興味深い。そういうふうに、森さんを描いている筆者、森さんと筆者の関係性も極めて特殊。
    まわりを巻き込むエネルギーと愛嬌をもっていた村山棋士。「命をかけて指す」、それを実際に、29才の若さでやってしまったひと。他の棋士にとっても、シンボル的な、たいせつにしたい存在なんだろうな。

  • 悲運の棋士の話。
    根性と努力、棋士会という勝ち負けが全ての世界の中でも異彩を放つ。
    三月のライオンでこんな人いた気がする。程度の知識でも、将棋なんて知らなくても楽しめる。
    何事にも懸命なのが読んでて苦しくなる。
    森師匠はいい人だなー。

  • 死を身近に感じながら生きる聖のすごく太くて短い人生のお話。ほんとは誰でもいつ死ぬかわからない。やりたいこと、達成したいこと、にはとことんこだわらなければならないな。聖のように。

  • 筆舌に尽くしがたい。少し本を開くだけで涙が出てくるので、読了まで長くかかってしまった。

  • 松山ケンイチさんの主演映画で村山さんの存在を知りました。
    自分の人生をとことん精一杯に生きぬいたとても強い方だと思いました。
    命を使い切るために決して妥協せずにひたすらストレートに物を言っていく姿に自らのあり方を省みました。

全37件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

1957年、札幌市生まれ。大学卒業後、日本将棋連盟に入り、「将棋世界」編集長などを務める。2000年、『聖の青春』で新潮学芸賞、翌年、『将棋の子』で講談社ノンフィクション賞を受賞。さらには、初めての小説作品となる『パイロットフィッシュ』で吉川英治文学新人賞を受賞。

「2019年 『いつかの夏 名古屋闇サイト殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大崎善生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×