バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) [DVD]

監督 : アレハンドロ・G・イニャリトゥ 
出演 : マイケル・キートン  ザック・ガリフィアナキス  エドワード・ノートン  エマ・ストーン  ナオミ・ワッツ 
  • 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
3.58
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感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988142105813

感想・レビュー・書評

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  • 今の彼氏に重ね合わせて見てしまった感じです。


    無知が奇跡につながることこそ奇跡に等しいのだということを、声を大にして叫びたいと思います。

  • アカデミーに愛された理由がわかった。全てのバランスが素晴らしい。
    実際に劇中劇のスタイルをとって、大衆好みのヒーローシリーズが
    台頭する今の映画業界を辛辣に描く内幕劇にもなっている。

    ひどい楽屋と古い劇場、資金不足、整形疑惑、ドラッグ、アル中、家族の不和、
    起訴、レイプ、妊娠、威圧的な批評家、傲慢な俳優とその浪費、
    貯蓄より長生きしている寿命、そして、自殺。
    窮屈な空間の中、現実と幻覚が行き来する。
    これらすべてが途切れなく、滑るように展開されていく。

    撮影賞は当然、キャスティングも絶妙。
    ザック・ガリフィアナキス、メリット・ウィヴァーなど脇を固める役者たち。
    この顔ぶれでの、辛辣コメディに作品賞を送った映画人たちは
    この映画に何を感じ、胸打たれたのだろう。
    コメディだけど、それは笑いではなかったはずだ。

    ドラムの音が緊張感を生む。
    感情を揺さぶられる。
    そして、見上げた笑顔に奇跡を感じた。

  • ドラムソロが緊迫感や停滞感の創出に大いに役立っている。
    ハリウッド映画でありながら、アベンジャーズなど大衆娯楽映画を揶揄し、ニューヨークの演劇界、ブロードウェイ文化に対し敬意と挑戦をつきつけているのか?
    演劇を創り上げるということに挑戦した物語として、少しドキドキしながら見続けた。リーガンの超能力は想像の世界なのか、最後に飛び出すために積み重ねたものなのか。映画ならではの不思議感があるが、空を飛び回った後にタクシー代の請求があるあたり、「単純な」超能力ではないことが示されているのか。

    エマストーン目当てで見たのだが、最近とはかなり異なる荒々しさが逆に初々しい。

  • 「もう一度輝くために。もう一度愛されるために。」
    人生をやり直そうと奮起する男の可笑しくて切ない物語。

    「ショービズの世界に精通した者によるショービズ自体を風刺した映画」
    「ニューヨークの街とブロードウェイは本作のキャラクターだ。
     街で起きていることや行き交う人々、照明や車の往来、
     そこにあるものすべてが必要だ。」

    役者が認められようとする気持ちは万人に共通するものだ。
    「リーガンは今まで賞賛を受けることが愛情だと勘違いしていたが、
     そうではないと気付いたことで、
     自分自身を認め他人を愛する方法を苦しみながら学ばなければならなくなる。」
    真に認められたい主人公と、すぐに有名になることを求める現代社会。
    現代人にとって、成功とは作品の成果ではなく、 
    “いいね!”を手にし、すぐに有名になることだが、
    それは勘違いに過ぎない。SNSメディアの即効性は、現実を簡単に捻じ曲げる。

    「愛と許しを気まぐれに求める」
    リーガンは愛されたいと願い、その愛をどこに求めればいいか、見つけようとする。
    彼は徐々に、芝居で自分が演じている男になっていく。
    絶望した男、モーテルへ出かけ、自分を愛してほしいと懇願する男に変わっていく。

    人に委ねるものが評価なら、自分に委ねるものは答えだ、真実だ。
    自分を愛し、許すのなら、鳥のように自由に羽ばたいて行ける。
    人を愛すことも自由だ。理由などないのだから。愛したいから愛すのだ。
    いつでも輝ける。いつでも愛される。人生は自由なのだ。

  • 全盛期を過ぎた中年俳優の再起を掛けた挑戦に、魔法をかけてみせられた感じ。
    どこか空想めいたシーンをちりばめた事でファンタジックでシュールなタッチが特徴的な作風だった。

    舞台での演技に最善を尽くす主人公(かつての英雄・バードマン)は誠心誠意頑張って(いるつもり)だか、もがけばもがくほど周囲から孤立していくのだ。家庭でもダメのレッテルを貼られ、プライドも底を尽き掛けた時、過去の自分=バードマンが現れ自身を鼓舞するのが主題の様だ。話の筋としては「人生のリベンジ」って意味でよく取り上げられるテーマだし、そこの所は過去の成功体験による浮き沈みを味わっている最中のトラウマを最新CGで鮮やかに見せた位で、特質して面白いか?と言われるとそうでもない。

    本作はアカデミー賞の賞レースには勝った方だが、個人的にはイマイチ。

  • 〜2015

  • 自分はもっと何かになれるはずだったと思う。リーガンはその何かを少し味わったことがあるので、喪失感が凄いのだろう。アイアンマンをこき下ろしたりするの可笑しかったし。娘に指摘されて何も言えない。バードマンは過去のことだと自分でもわかっているから、足掻く。カーヴァー作品を舞台劇にした理由もまぁ陳腐だけれど、そこもいい。超能力のようなものや、幻聴は精神世界をあらわしていると思った。観念的なのが苦手な人は無理かも、この映画。ワタシはとても気に入った。これから、何度も何度もみることになりそう。しかし、鼻の形がかわると全く別人ね。最後のシーンについてはもっと色んな風に考えられそう。ワタシはリーガンは死んでいないと思う。

  • 訳のわからない映画だった。一体どっからどこまでが幻覚なんだろう。と思ってまた見たら最初から宙に浮いていた。フィクションでそれを言っちゃおしまいよってやつなのかなー。
    愛されたい、認められたいの欲求が強すぎで、あまり感情移入できない。最後、黒のバードマンとの対比を顕著に意識した白の仮面を剥ぎ、バードマンの影響なしに空を飛ぶという狙いは分かるんだけど、そこに希望を感じることはなかった。ただそれだけ。
    批評家受けが良くてのオスカーなんだろうか。大衆映画とは言えない。この映画が好きな自分が好きタイプ。

    カメラワークは面白かった。ドラムの効果音も含めてスタイリッシュな映像がこの映画の世界観を作っているんだと思う。でもぐいぐい引き込まれることはなかった。単純に相性の問題と思うけど。
    エドワードノートンってやっぱりいい役者だなーと思った。

  • 素晴らしい映画だった
    全編通してカメラの動きとドラムの音がずーっと臨場感出してて
    超能力、達観、幼稚、エゴ、無知、栄光すべてしっくり理解できた

    久しぶりに揺さぶられる映画みた

  • 2回観ても面白い

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