ふなこさんの感想
2015年12月11日
----- 「はじめまして…パパ」デザイン会社に勤める蒼衣の前に突然現れたのは、覚えがない自分の娘!?その事実になぜか蒼衣以上に取り乱す会社のいけ好かない社長・国見。突然「俺も一緒に子供の面倒を見てやる」と言い出し、蒼衣と子供の生活に強引に転がり込んできて、半同棲状態に!犬猿の仲である国見との同居に最初は不満だらけの蒼衣だったが、ある日、川の字で寝ている布団の中で突然国見が触れてきて…!?素直になれない男たちの同棲子育て奮闘ラブ! ----- パタンナーの一倉蒼衣と蒼衣の勤めるデザイン会社のデザイナーであり社長でもある国見知のカップリング。 蒼衣に気があるのに素直に態度に表せなくて、これみよがしに女性との修羅場を展開してみたりと、好きな子に絡む小学生男子みたいな国見。一方、そんな国見の蒼衣への気持ちを周囲の誰もが感づいている中で、ただ一人気付かないで、自分と国見が犬猿の仲だと思っている蒼衣。 突然、蒼衣を「パパ」と呼ぶ５歳の女の子、若葉が現れ、蒼衣が引き取ることになり、国見が一緒に子どもの面倒を見ると強引に乗り込んできて、半同棲状態になる。子どもに不慣れな蒼衣を国見が支えるという形で２人の距離が縮まって…という話。 子はかすがい的な若葉の位置づけはあるものの子ども中心の子育てＢＬではなかったし、蘇芳のもふもふ感もそんなではなくて、当初期待した子育てもふもふはさほど堪能できなかったけれども、鈍感なうえに素直でない蒼衣と、小学生男子みたいなアプローチしかできないのかと思いきや後半直截に押しまくる国見の、実はべた甘けんカップルなやりとりが期待以上に楽しかった。
大阪府在住。第15回角川ルビー小説大賞にて『これだから童貞は』で読者賞を受賞。『上司と子育て同棲中！？』『砂漠の王子に見初められています』を執筆。 「2023年 『極道さんはイタリアでもパパで愛妻家』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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