神様の御用人3 (メディアワークス文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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  •  神様の御用人シリーズの3巻目。
     フリーター萩原良彦と,もふもふの狐神,黄金とのコンビが活躍。
     2巻から登場した,神様の見える『天眼(てんげん)』を持つ美少女,吉田穂乃香も。

     3巻では,天棚機姫神(あめたなばたひめのかみ),大山祇(おおやまづみ)の稲の精,高龗神(たかおかみのかみ),田道間守命(たじまもりのみこと)の御用を果たすために奔走。

     古事記などに出てくる神様のことは何も知らないけれど,お人好しで,なんだかんだ言って神様のためにがんばる良彦。
     もふもふの狐神で,威厳があるはずなのに,甘いものになると目がない黄金。
     一人と一柱(と書いて読み方はひとり)で交わされる,心の機微がなんともいいです。

     また,機織りと服飾の技術はすごいのにセンスがぶっ飛んでいる天棚機姫神など,それぞれの話に出てくる神様が人間臭くていい。
     日本の神様についての知識がない人でも,御用人ながら神様のことをほとんど知らない良彦と同じ目線で,黄金から教わっている気分になれます。創作の部分はあっても,日本の八百万の神はこんな感じなのかなあと。
     どの神様も,ふつうの人間の目には映らないところで,深く人間に関わっているんだと思いました。

     あと,3巻にして初めて書きますが,表紙イラストのくろのくろさんの絵がものすごくいい。
     どの巻でもそうなんですが,光と影の感じがとても美しい。大好きです。

  •  前回から引き続き登場キャラも増えて読みやすく面白い。今回はお菓子の神様や、オオヤマツミに使える精霊、衣類の神様などマイナーな登場神物が多くそういった意味でも新鮮。
     自身の存在目的を見失ってしまった神、見失ってしまった絆を再確認したい神、かつての約束に思い悩む神などそれぞれが抱える事情を優れた洞察と寄り添いの姿勢で見抜き、解決する主人公の活躍が目覚ましく、遅れてやってきたヒロインも自身の神の見える悩みなどの持ち味を活かしいい感じに活躍している部分が良い。

  •  前作を読んでから随分と時間が経ってしまったが、相変わらずのワクワク感。
    全体的にほのぼのした雰囲気だが、その中に感動要素があってクセになる。史実や神話にも基づいていて奥が深いなぁ。

     最近神社に参詣することが増えたり、神話に興味を持ったりした。少し知識がついた上で本書を読むと、より物語を味わって読めたように思う。

     まだ3巻までしか読めていないが、次作以降はどのような神様が登場するのか。そして良彦の周囲や良彦自身の物語はどのような展開になっていくのか楽しみ。


  • 嫌々始めたけれど毎回ちゃんと御用人の役目こなす良彦の成長が、読んでいて心地よい。
    人の気持ちを推し量ることが出来る彼だからこそ、表向きの御用の奥に隠れた気持ちを引っ張り出せるのだと思う。

    お菓子の神がぼやいた「はっぴーたーんの旨味の粉の正体がわからない」には笑ったが「それは企業秘密」位の突っ込みは欲しかったなぁ。(^_^;)

  • 安定のほろ泣けるストーリー。
    もふもふカワイイなー。

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著者プロフィール

第17回電撃小説大賞で<メディアワークス文庫賞>を受賞。「空をサカナが泳ぐ頃」でデビュー。

「2023年 『神様の御用人 継いでゆく者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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