ハーバードの“正しい疑問”を持つ技術 成果を上げるリーダーの習慣 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  •  リーダーになることは、難しい。まして、リーダーを育てるとは、さらに難しい。
     後藤新平はいう「金を残して死ぬ者は下、仕事を残して死ぬ者は中、人を残して死ぬ者は上」と。
    なるほど、金も仕事も人も残さないなんて、箸にも棒にもかからないようだ。
    いや。借金は十分残せそうだ。こんなことを書いていたら、娘に叱られると思う。
     日本的なリーダーは、胆力を作るようにすることらしい。いわゆる覚悟だ。最近は、慌ただしいが故に覚悟だけは怠らない気持ちで、フルに動いている。
     ハーバードでは、どんなことをリーダーに教えているのか?興味がある。こういう本を読んで、自分を膨らませるには、手っ取り早い。明日から、カプランのように語るのだ。常に変化しなければ、毎日が楽しくない。環境に応じて変わり続けることこそが生き残る最善の道だ。

     リーダーシップを発揮するのに、すべて問いの答えを知っている必要はない。早い段階で身につけておきたいのは、「重要な問い」に向き合うこと。的確に疑問を抱き、思索し、状況を立て直し、前進する。この繰り返しを習慣化すること。
     最近、毎日のように繰り返している言葉がある。「何が問題なのか?なぜ?を問い続けること」
    解答よりも、問題を見つけることの方が重要だ。そして、なぜを繰り返す中で、いくつもある原因から真因を見つけ出すのだ。その真因は、シンプルなのがいい。
     疑問と思索を繰り返すことによって、リーダーは形成されている。
    この本では、7つの技術の大切さを定期している。①会社の未来像(ビジョン)を描く技術。②時間を管理する技術。③フィードバックを活用する。コーチングを活用する。④部下を育てる技術。⑤迷走した組織を正す技術。⑥みんなの手本となる技術。⑦自分の能力を開花させる技術。
     ありゃ。まぁ。みんなの手本にはなれないな。みんなとどう違うことをするのかということをしているのだから、無理やねん。でも、ここの章が一番いい。つまり、ストレスにさらされ、困難に陥った時にどう立ち向かうかだ。まぁ。いつも、そんなことばかりやってきたが、現在の状況はまさにピンチな状況だ。そしてそのピンチは、天気や他人のせいにはできないのだ。自分で決めて、自分で進んだことだから、自分の問題として捉えるしかないのだ。
     昨日言ったことが、今日言うことが全く違ったりするので、全く困ったものだ。私はブレていないと思っているが、周りはそう思わないようだ。ビジョンや未来のあり方は、自分なりに持っているのだから、それに立ち向かっている。ハーバードの教授先生の書いていることは、読みながら、薄っぺらいのうと言いながら、自分の疑問に対して答えがないかを探しているのは惨めでもある。
     結局は、自分の持ち味でしか、困難は切り抜けないのだ。とにかく、疑問を見つけ、その疑問をぶつけて、粉砕されれば、たいした疑問ではなかったのだ。
    カプランは、何をすべきか。どうすべきかとやるべきこととやり方を変えることをわけて考えようと提案する。そうなんだな。今の中心的課題が何で、やるべきことを明らかにして、やり方を考えることなのだ。やり方だけを考えて対処すれば、また同じように失敗するのだ。
     リーダーシップを発揮するためのスキルは、教わることができるかと本の冒頭に書いてあるが、優れたリーダーは、生まれながらにある種の能力、洞察力、カリスマ性を持っていると言っている。ようは、生まれながらなのだ。
     そして、カプランはいう「自信を失って先が見通せない時期にどう対処するかで、潜在能力を発揮できるか否かが決まります。重要なのは、苦しい時期を避けることではありません。苦しい時期に物事を客観視し、分析し、立て直して前進するには、どうすればいいのかを知っていることなのです」。
     なるほど、困難な時こそ冷静に問題を客観的に見ることでしか、前に進めないのだ。
    「的を射るような疑問を抱くこと」と「定期的に物事から一歩距離を置いて疑問を抱く習慣を身につけること」が必要なのだ。
     私は、スタッフに「農業って楽しい」と聞く。スタッフは、「まぁ」とか、「ぼちぼちです」なんて答える。あまり、スタッフに相手にされていないのだ。そう言う自覚が大切だ。
     ところが、「あまり楽しくないのです。トマトが言うことを聞いてくれないし、何を考えているかわからない」と言う。ふーむ。まさに、楽しいの中心核にぶつかっている。それがあるから、農業はやめられないのだが。
     後藤新平の遺訓・自治三訣は、「人のお世話にならぬよう 人のお世話をするよう そしてむくいをもとめぬよう」。あぁ。カッコ良すぎる。カプランは、技術に埋没している。

  • リーダーとしてどうあるべきか,自分を見つめ直すきっかけになった.
    コーチングとメンタリングの違いはちゃんと勉強しようと思う.
    あとは行動や発言を見直すことも.

  • 「ハーバード流…」みたいな本は敬遠してきたのですが、やっぱり読まなくて良かった一冊。

  • この本は:
    リーダーを、個人、会社、トップ、部下、多面的に定義するものである
    気になったところ:
    委託する。後継者。
    自分が部下の成長を奪っているのでは?
    委託の仕方
    これを日常で実践するには
    →会社のビジョン設定
    自分の業務の見直し
    と他の人への委託
    自分の使い方実際に落とし込んでやってみたい
    必ず、思ったことをチームで共有

  • 質問力的なものと思って買ったけど違った。今の自分に対してという方向。でもかなり大事な事には違いない。

  • 基礎
    一度は読むべき本

  • 読み応えのある本。
    管理職として仕事をする上で、必要な8つの技術について、多くの事例を挙げながら説明されている。それぞれにつながりも持たせてあり、非常に読みやすい。

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著者プロフィール

ハーバード・ビジネススクール経営学部教授 。
マネージメント・プラクティス(経営実務)を専門とし、同大学のMBAプログラムなど、さまざまなリーダーシップ講座を担当。2005年にハーバードで教鞭を執りはじめる前は、ゴールドマン・サックスに22年間勤務。

「2016年 『ハーバードのリーダーシップ講義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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