ゼロの未来 [DVD]

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監督 : テリー・ギリアム 
出演 : クリストフ・ヴァルツ  デヴィッド・シューリス  メラニー・ティエリー  ルーカス・ヘッジズ 
  • Happinet(SB)(D) (2015年11月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953066328

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ゼロの未来 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • 主人公コーエンが「生きる意味を教えてくれる電話」がかかってくるのを待っている家が廃墟となった教会だという点など、実は説明が不要なほど分かりやすい作品だ。

    コーエンの心の中のビジョン、渦を巻きながら星々を飲み込んでゆくブラックホールは、この世界がやがては吸い込まれて無=ゼロとなって消えてしまうことを暗示している。しかしその前に、彼自身が語るように、われわれはいつかは死んで無に帰してしまうだろう。3人の医師の一人がその言葉を肯定するように、われわれの生があらかじめ死に向かってプログラムされていることを告げる。

    この世界が、そしてわたしたちの生が、やがては終わってしまうならば、いったいそこに何の意味があるのだろうか?それゆえコーエンは神からの電話が、その意味を明らかにしてくれることを待ち望む。

    人生の意味が手に入らないのならば、われわれに残されているのは現世的な営利だけではないか。コーエンが街中を歩くと「金持ちになる」「人生で成功する」方法を提供するということをうたった安っぽい広告群が追いかけてくる。

    神の与えた使命(召命説)としての意味を失った労働は、労働者の精神のメンテナンスまでもその機能として組込んだITによって秒単位で管理されている。ギリアム監督の相変わらずの管理社会批判だ。しかしその主体が「未来世紀ブラジル」では中央集権的な国家であったものがこの作品では環境管理型権力=IT企業として描かれており、今日的なアップデートがしっかりなされている。

    そういった企業の影響は今やわれわれが身を置くIT環境の隅々まで及んでおり、いたるところに設置された監視カメラや、突如、カメレオンのように環境から出現するマネージメント(マット・デイモン!) の遍在性がそれを象徴している。

    この作品の設定は近未来だが、描かれている光景は決して目新しいものではない。むしろ現代のわれわれが置かれた状況そのものだ。

    社会から疎外された男が、唯一自分を理解してくれる女性によって救われるという「未来世紀ブラジル」で描かれたような幻想は、主人公自身の手により話の中盤で切り捨てられる。コーエンの前に現れた魅力的な女性、ベインスリーはマネージメントが彼を自らの意図に従わせるために差し向けた道具に他ならなかった。

    コーエンがマネージメントから命じられて悪戦苦闘する仕事=ゼロ定理の証明は、ブロックを秩序立った形に組み立ててゆくゲームの体裁をとっている(ゲーミフィケーション!)。しかしブロックが組立て終ったと思いきや、なぜか突発的に崩壊して瓦礫と化してゆく。「ゼロは100%でなければならない」というアナウンスがゲーム中頻繁に流れる。この描写は、無秩序(秩序ゼロ=カオス:生命の死、宇宙の終わり)へと向かう力と、その中で秩序(銀河など宇宙の構造、生命)を構築して維持しようとする力がせめぎあっているこの世界のありようを暗示している。ゆえにこの仕事は、生命や宇宙が終わる(ゼロが100%になる)まで果てしなく続く。

    こうした八方ふさがりの状況から脱出する術は果たしてあるのだろうか?それはひょっとすると積極的に無=ゼロの中に身を投じること(終わりを受け入れること)かもしれない。

    コーエンの元を去ったベインスリーやボブは二度と戻っては来ない。けれども彼女との恋や彼との友情の思い出はコーエンにとって、かけがえのない美しいものなのだ。そのかけがえのなさや美しさは、やがては失われてしまうものだからではないだろうか。海辺のつかの間の夕日の美しさも、やがては沈んで消えてしまうものだからではないか。わたしたちのこの生命のかけがえのなさも、この世界の美しさも、実は同じなのだ。

    この世界や、われわれの生に、神様が与えてくれるような意味はないかもしれない。けれどもこの世界の美しさと生きることのかけがえのなさを、わたしたちは確かに感じ取ることができる。

    ボブが改造してくれたVRスーツにより魂の奥底に到達したコーエンは、すべてを受け入れた穏やかな表情で、いつまでも沈まなかった夕日を自らの手でゆっくりと沈めてゆく。たとえその先に生命の終わりや、この宇宙の終わりがあるとしても。

    カレン・ソウサの歌う「クリープ」が流れるラストの美しい光景に、不覚にも涙した。

  • 医者のベンさんがかっこよすぎるー。
    街並みとかガジェットとかは好き。

  • 滑稽劇とでもいえばいいだろうか…
    チョロチョロといい役者さんがコミカルな役割を得て出演しているところがオモシロイ。やっぱりティルダは最高です(笑)
    ブレードランナーや攻殻機動隊、トータルリコールに出てくる未来の混沌とした街並みも英国が舞台だからか一味違って見えますね。
    やたらとド派手でポップで、でも建物や調度品は歴史的な遺物のような佇まいのまま…文化的な背景の違いで未来予想図が違っているところは興味深いですね。面白いです。

    やはり愛されているという事、それを実感できているかどうかということがいかに人生において大事な事なのか…
    そこにたどり着いたような気がします。
    本当は何もかも投げ打ってでも運命の人とともに生きたほうがいいんだと思う。
    だけどそれが出来なくても、手に入れられる何か…があって心の平穏を手に入れる事もできるんですね。
    人生の答えは、0か?100か?だけじゃない…

    面白い作品でした。

  • ☆8

    2016.2.23 鑑賞

  • 近未来的なおしゃれ感があったけど、内容は面白くなかったし最後も残念というかよくわからなかった。
    期待していた分残念

  • 面白かない

  • 映画館にて。

    http://www.zeronomirai.com

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