愚か者、中国をゆく (光文社新書) [Kindle]

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  • 香港留学中の女の子が、天安門事件の少し前、30年余り前の中国をアメリカの友人マイケルと1ヶ月間中国を鉄道で旅した。
    ほろ苦く辛くて大変なことがあっても、青春と旅の本は面白い。

  • いつ読んでも面白い。そういう本です。

  • ものすごおおおーくおもしろかった。
    星野さんが大学生のころ、1986年ごろ、中国を鉄道で旅したときの話を、20年ほど経ってから書いたという。
    この20年ほど経って書いたっていうのもおもしろかった理由のひとつかも。大人になって、若者だった当時の自分を冷静な目で見てるところというか。冒険に酔っているようなところがないというか。それでも充分に、若者ならではの冒険といった刺激的な感じは伝わってくるし、おもしろおかしい。本当に文章うまいなー。

    当時の中国、列車の切符を買うのに何日も並び、並んだあげく、ない、のひとことで終わり、とか。一番安い列車の席、満員で硬い座席の「硬座」で二泊も旅すると「心が壊れる」とか。すごく様子が浮かんでくる。中国は人口が多い、ってひとことで言うけれども、その多いさまが想像できるような。
    社会主義と資本主義といったことも考えさせられてとても興味深かった。平等が行き過ぎて特権が必要になってくる、とか。中国という国に興味がわいてきた。あと、香港も。
    あと、一緒に旅行した、いかにも「外人」の外見のマイケルと途中からぎくしゃくしだして、その理由を西洋と東洋という点から考えるあたりもよかった。それも、年月が経ってふり返って書いたから書けたのかもしれない。

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著者プロフィール

1966年、戸越銀座生まれ。ノンフィクション作家、写真家。著書に『転がる香港に苔は生えない』(2000年、第32回大宅壮一ノンフィクション賞)、『コンニャク屋漂流記』(2011年、第2回いける本大賞、第63回読売文学賞随筆・紀行賞)、『戸越銀座でつかまえて』(2013年)、『みんな彗星を見ていた』(2015年)、『今日はヒョウ柄を着る日』(2017年)、『旅ごころはリュートに乗って』(2020年)など多数。

「2022年 『世界は五反田から始まった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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