CHAPPIE/チャッピー アンレイテッド・バージョン  [DVD]

監督 : ニール・ブロムカンプ 
出演 : シャールト・コプリー  デヴ・パテル  ヒュー・ジャックマン  ニンジャ 
  • ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
3.50
  • (19)
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本棚登録 : 219
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4547462096845

感想・レビュー・書評

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  • 近未来の南アフリカ・犯罪都市ヨハネスブルクを舞台に人工知能(AI)を搭載したロボット(チャッピー)をめぐるストーリー。

    派手に敵を倒して終わりなら並のアクションSF映画で終わっていただろう。
    でも監督は「第九地区」のニール・ブロムカンプ。
    チャッピーに意識が宿ることで他のAIと違った特異性が生まれるストーリーとなっている。
    赤子が言葉を覚え、徐々に環境に適応しながら成長するように、起動したばかりのチャッピーも学習し適応を繰り返す。しかしその生育予想の範囲を超えて、成長したチャッピーがより人らしく見えてくる。これは決して人間に似た動作や仕草のためだけではない。(ちなみにモーションキャプチャでチャッピーを演じているのがシャールト・コプリー)

    バッテリーの残量をみて、死への恐怖を口にする。
    生みの親であるエンジニアと育ての親のギャングがムーア(ヒュー・ジャックマン)の巨大ロボに襲われたとき、必死に闘おうとする。
    終盤では「お前一番悪い奴。でも、チャッピーお前殺さない。許す」。と、ムーアを追い詰めボコボコにしつつも許したこと。

    死を怖れる。憎しみより許すことができる。誰かのために闘おうとする。ストーリーで描かれるチャッピーを通して私たちが曖昧に形容する「人間らしさ」という深遠を浮き彫りにする物語構造はお見事。


    「第九地区」ほどではないけれど、前作の「エリジウム」の単調さより監督らしさが戻ってきた内容だった。ストーリーや派手なアクションはもちろん、凝ったガジェットデザインは日本のアニメと「ロボコップ」の影響があるとはいえ、相変わらずセンスがいい。
    ムーアが操作する巨大ロボが「ロボコップ」のED-209そっくりだったのはちょっと笑ったけど。(クラスター爆弾搭載って、そりゃ治安用じゃなく軍事用だろう。笑)

    日本のアニメといえば、意識をロボにインストールするラストの描き方は士郎正宗の「攻殻機動隊」の影響だろうか。ただ、自在に意識(攻殻でいう魂・ゴースト)をロボにインストールすることは永遠の命を手に入れたとも解釈でき、それだとチャッピーに生まれた「人間らしさ」も変化するか消滅するのではないかと思った。そもそも、人間の身体は意識をインストールするためのただの器なのかという疑問もある。


    が、こんなに小難しく考える必要はないだろう。アクションや世界観を単純に楽しめばいい。
    充分見応えある映画だった。

  • すごいおもしろかったんだけど感想を述べようと振り返ると「テンション」しか出てこない。

  • CHAPPIE
    2015年 アメリカ 120分
    監督:ニール・ブロムカンプ
    出演:デーヴ・パテール/ヒュー・ジャックマン/シャールト・コプリー/シガニー・ウィーバー

    治安の悪いヨハネスブルグの警察は、大手兵器メーカーから人間型ロボット警官を雇うことにする。開発者のディオン(デーヴ・パテール)は、さらにロボットに感情を持ち成長するAIを搭載したがっていたが、経営者(シガニー・ウィーバー)に却下され、廃棄処分になる予定のロボット22号をこっそり持ち帰り実験を試みる。しかし頭の悪いギャングたちにより襲撃されたディオンは、完成したロボットをギャングたちに奪われてしまう。ロボットはチャッピーと名付けられ…。

    …見始めてから、テレビですでに見ていたことを思い出したのだけど、好きな作品だったので改めて観賞。基本的に人形やアンドロイド、ロボットが感情を持つようになる系の作品にとても弱い。SFだけではなく、ピノキオやフランケンシュタインもこの系列だと思っている。

    とう思うとチャッピーは、ちょっとピノキオぽいところがある。ディオンはさしずめゼペットじいさんか。創造主の意図を外れて、無垢なチャッピーはその無垢さゆえにギャングたちに感化されてしまう。

    しかしこの三人組ギャングのキャラクターがまた面白い。北斗の拳の悪役みたいなマッチョなヒャッハー系ニンジャ(なぜニンジャかは謎だが、日本語で「テンション」と書かれたズボンをはいてたりする)、アメリカに憧れているアメリカ、そして紅一点のヨーランディ。悪人だけどポンコツで憎めない。とくにヨーランディが大好き。女性=母性というのはベタではあるけれど、彼女がチャッピーに対して抱く愛情には本当に心温まる。黒い羊の絵本を読んであげる場面がとても良い。

    そんなわけでチャッピーは、ママ=ヨーランディからは無償の愛を得、パパ=ニンジャからはギャングのノウハウを学び、創造主ディオンからは良識を吹きこまれ、善だか悪だかわからないトンチキロボットに成長してしまう。こういうところがピノキオぽい。

    さて本作で悪役を一挙に担うのがヒュー・ジャックマン演じる、ディオンのライバル開発者のムーアという人物。とにかくこいつは最初から最後まで悪いやつで、擁護すべき憎めない部分など一切ない。人間のエゴを象徴するような人物。こんな悪いヒュー・ジャックマン見たことない。

    ピノキオは最後に人間にしてもらえるけれど、本作はラストだけは真逆。感情を持ってしまったロボットが人間になりたがるというのがこの系列作品の定番だけど、ニール・ブロムカンプはあえてそれを裏切り、人間のほうをロボットにしてしまう。はちゃめちゃなようで、こちらのほうがありうる未来のような気もする。

  • 内容紹介 (Amazonより)
    『第9地区』監督の原点回帰的最新作!圧倒的リアリティと衝撃の結末を体感せよ!
    2016年―犯罪多発地区、南アフリカ ヨハネスブルグに世界で唯一の“感じ、考え、成長する”AI(人工知能)を搭載したロボットが誕生。
    彼の名はチャッピー。
    起動したばかりのチャッピーは真っ新でまるで子供のようだが、彼の余命はたった5日間しかない。ギャングにさらわれたチャッピーは、ギャング式の生きる術を覚え加速度的に成長する。
    ただ「生きたい」と願うチャッピーの人知を超えた行動に、我々は衝撃の結末を目撃する。



    アマゾンプライムで観ました。
    DVD購入特典には『もう1つのエンディング』があるようで それを観たくなりました。
    観終えて思ったことは 人間って本当に愚かだなぁ...(自分も含めて...)とつくづく思いました。
    自分達で開発したいろんなモノにのみ込まれて 自分達の首を自分達で締めているような気がします。
    まぁ...そんな邪な変な欲を持ってるのも人間ならではとも思いますが...
    『もう1つのエンディング』を観たら何か気持ちが和らぐのかなぁ...?
    純粋無垢で生まれたばかりのチャッピーが どんどん人間の邪悪な面を受け継いでいく様が 観ていて腹立たしく感じ それを使う人間の愚かさが私の中で増大されていきました。
    将来、人間が開発したAI搭載のロボットたちに支配される時が来るのでは...と思ってしまいます。

  • レンタル>前作のエリジウムがどうも私的にイマイチだったので新作はどうかと思ったんだけど…こちらは面白かった☆!!ちょっと尺長かったな。。
    まず、チャッピーが可愛い♪♪
    機械って人間の使い用=エゴなんだなぁ~とつくづく感じた。。ラストの考え方はそう来たか!?って感じで驚いたんだけど、そう遠くない未来にはこういう生き方も出来るんだろうかwwちょっと倫理観揺さぶられる…永遠の命は要らないけど。。
    人口知能:AIの進化ってどこまでいくんだろうか?…今にAIに人間が支配されるようになってしまうのかなぁw?。。
    おヒュー(ヒュー.J)さんが今回は嫌な奴役。クラスター爆弾ブッ放した時には(爆)ww完全にイカレ野郎だけど思わず笑ってまったwwヒューさんが造ったムースがロボコップに出てたEDー209にそっくりw!!!ストップモーション的動きでカワイイ^^。209の頭良くなった進化版みたい♪♪おもろwww
    何も知らないチャッピーを苛めてるのを見てるのは心が痛んだ…お願いだからヤメテ><!!!
    でもまさか、クズのチンピラ共がチャッピーを教育するとは思わなんだwwでびっくりwでもママなどから受けた人間の愛情は伝わってるんだねぇw
    OP~映像が限りなく旧作,第9地区のまんま雰囲気のようだった。チャッピーの動きや造形は(モーションキャプチャ使った)フルCGなのかしらん?リアルで人間ぽい。凄いわ~^^。

  • 人工知能とは、感情とは。
    以前、NHKで2045年に人工知能は人類の能力を超えるというようなことをやっていたが、まさにその問題を突きつけた作品。
    最終的には攻殻機動隊的な話だが、人格が義体に入ることによって、ある意味”命”は永遠に受け継がれる。それがさらに進むとルパン三世のマモーの話になっていくのか?
    人間とは、命とは何かというものを考えさせられる。

  • 想定内の面白さでした。
    「第9地区」の空気感があって、名作SFのオマージュたっぷりの作品でした。

    チャッピーの自然な存在感は愕くほど愕かない。ww
    ロボットだけど身のこなしは人間そのもの。
    映像技術がすごい。

    ギャングに育てられた子供。
    でもその子供は無垢なAIを仕込まれた廃棄寸前の警察用ロボット。
    ギャングに芽生える母性、父性・・・
    ここまでの判断が伴うやりとりが実現するのは
    テクノロジー的にはもう少し先だろうけど
    友愛に関しては何となく足音が聞こえて競う
    iOSのシリ、ペッパー君とか、、、ほら。

    うがった見方も楽しく出来るけど
    あんまり難しく考えずにエンタメ映画として見ていいのかも。

  • 中盤まではチャッピーの紆余曲折に心和んだり胸を痛めたりしていたんですが、終盤に嫌な予感がしてからラストで一気に血の気が引いた。
    ニール・ブロムカンプはこういう人だった…と思い出しました。単純に終わらせてくれる筈がなかった。 倫理観をえぐるのが巧い。むごいけどクセになる。

  • 超面白かった映画「第9地区」のニール・ブロムカンプ作品ってことで期待大、ワクワクと観たのですが。。。。。
    面白かった、面白かったよ、でも何かイマイチかけてる。
    第9地区と違って描いてる貧困、マイノリティがもろにドキュンな彼らを描いていて、、
    そう、チャッピーはそんなドキュンな彼らに育てられギャングになっちゃうって展開なので何だか共感できない部分があったりしたのですが、でも、それでもやっぱりチャッピーはかわいいし。

    ヨーランディのママぶりが切なくってよかった。ヨ=ランディとニンジャは役名そのままでラップグループ、役者じゃないんですって、、、そうなんだ、なかなかうまい演技でしたよね。

    不満点は挙げるとすればヴィンセント(ヒュー・ジャックマン)がただの筋肉バカみたい。
    ディオン(デヴ・パテル)も何で電池切れになるロボットにAI入れるんだ。
    チャッピーは何でディオンを助ける時、病院に連れて行かずにロボットに意識を伝送するんだ、、
    何で簡単にヨーランディの意識をUSBなどに入れられるんだ。
    そして、、ハッキングして作られるヨーランディロボは何であんなにかわいいんだ

    これだけ不満を挙げるってことは面白いってことでしょう(笑

  • 面白いんだけど 面白いんだけどさー
    意識アップロードてのがなー
    LUCYもトランセンデンスも見てるとまたかーと思ってしまう
    チャッピー可愛い

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