最速の仕事術はプログラマーが知っている [Kindle]

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  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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感想・レビュー・書評

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  • <どんな本?一言で紹介>
    国家認定の「天才プログラマー」清水亮氏がおくる、非常識だが合理的な仕事術。

    <どんな人におすすめ?>
    今よりも、さらに効率的に仕事を片付けたい人。
    時代に合わせて、仕事の仕方をアップデートしたい人。
    仕事の基準値を上げたい人。

    <読んだら、どんなことが分かるの?>
    国家認定の「天才プログラマー」が、プログラマーでない人でも使える効率アップする仕事術。

    ・同じことは繰り返すな「DRY原則」(Don't Repeat Yourself)
    ・シンプルにしておけ、この間抜け!「KISS原則」(Keep It Simple, Stupid!)

    ・Web検索では、重要なものにつながる「キー」を探す
    ・一次情報を集める最も効率のいい方法は「発信」

    ・トップが「思い込み」から抜け出すために、チャットで経営会議
    ・客からの電話には出ない

    ・進捗会議は、チャットで同時書き込み
    ・ハッカソンを取り入れる

    <日々の生活、仕事などに活かせるポイント>
    1.自分だけのテンプレート集を持つ

    プログラマーは同じことの繰り返しを嫌う。この考え方を仕事に応用すると、「ライブラリ」「自分だけのテンプレート集を持つ」発想につながる。

    例えば、メール。ビジネスメールを送るときに必ず入れる「お世話になっております」や「よろしくお願いいたします」は、毎度打ち込むのではなく、かな漢字変換のIMEの辞書登録を使う。
    ぶ→不躾なメールで失礼いたしました/さ→「ご査収いただければ幸甚にございます、といったように登録しておけば、最低限のタイピングの手間でメールができあがる。

    2.情報は頭の中ではなく、外部にメモとして保存しておく
    Webを見ているとき、スマートフォンでSNSを見ているとき、道端を歩いているとき、とにかくあらゆるタイミングでピンと来たらとりあえず情報を捕まえて(キャプチャして)おく。

    クラウドサービスのEvernoteなら、世界中のどこからでもアクセスが可能で、自分が保存しておいた情報を瞬時に入手することが可能だ。
    (iPhoneユーザーなら、デフォルトの「メモ」でスピーディに保存できるので、それらと併用してもいいかも。「記憶に頼る」なんて論外で、自分のツールを固定して、メモする癖をつけることをお勧めしている)


    3.本当に重要な情報は、自分でネットワークを構築することでしか得られない


    インターネット上に、本質的に重要な情報は落ちていない。情報交換は常にギブ・アンド・テイクだ。
    例えば、情報発信のためにブログやWebページを公開し、有名な書き手になれば、自分の名前を出すだけで会える人も増える。そこまでにならなくても、不思議と情報が集まってくるようにもなる。

    また、人的ネットワーク同士をつなぐことでも、ネットワークを広げることができる。例えば、展示会や勉強会などで出会った人を5~6人集めて飲み会をする。そうしたことで広がる人間関係をたどっていくと、本当の情報を持っている人に出会える。

    インターネットは情報の手がかりを見つける場であり、本当に重要な情報は、自分でネットワークを構築することでしか得られない。

    <感想>
    3つに絞れない!(絞ったけど、、)「二択の賭けにはどっちにも張る」とか、「集中するためにこそタスクは機械に覚えてもらう」とか、すぐ取り入れられそうなノウハウから、大きなプロジェクトに出会うための考え方まで、40ほどの仕事術がのっている。

    ちゃんと実践すれば、確実に同期との差別化がはかれる(はず)。「習慣」「チリツモ」の大事さを実感するが、それ以前に「知っているか、知らないか」を強く感じる。ほんとに、この本に出会えてよかった。

  • 再読したがやはりよい

  • いかに効率良く、情報を集め、整理しながら格納し、共有・活用しているのかについて具体的にわかりやすく紹介されています。読んで得したと思える内容でした。PGやSEなら、自分が使っているツールや活用法と比較しながら読めて興味深いと思います。

  • 超・面白い.内容も素敵だし,文章が格好良い.「プログラマとしての矜持」があまりにもキラキラ輝いているので,ついつい自分もプログラマを自称できるレベルにならなきゃと思う.何回でも読み返したい.

  • 最終章を読むころになってようやく『プログラミングバカ一代』の著者の本と知りました。ということで天才が一気に書き上げた本です。

    プログラマーがものぐさであることは、増井教授がGyazoを作ったことで明らかでしょう。だからこそ最速の仕事となります。
    本書に「リーダーは『働いたら負け』」という章があるのですが、「プロの無職」を自任する人もいることですし、その通りだと思いました。

    私が特にいいなと思ったのは、「仕事を最速にするためには仕事のループ構造を考える」という話です。
    (読み返していないしメモも取っていないので言い回しは違うと思います)

    要は「ループの内側にある仕事は何度も実施されるので仕事全体のパフォーマンスに大きく響く」ということです。

    たとえば、メールの署名。
    たいていのメールソフトではシグニチャ(署名)を設定しておけばメール作成時にそれが入っていたり任意の箇所にシグニチャを挿入することができます。
    これは1通1通で都度シグニチャーを書くという手間をループの外に追い出すことで作業を軽減しているという見方もできます。

    故古川先生は

    --------------
    よろしく。

    ----
    古川善吾@(以下略…)
    --------------

    とシグニチャに「よろしく。」を含めていることでさらに効率化していましたね(笑)。
    偉い人あてのメールのときには「よろしく。」ではなかったそうで、、、何と書いてあったかは一度も戴いたことがないのでわかりません。

    閑話休題。

    このように仕事のループ構造を分析してから最適化するって、とても大切なことのように思います。

    たとえば、「テストの自動化」という仕事では、「操作を自動化して実施すること」と「操作した結果を期待値と比較してOK/NGを判定すること」の2つが一番内側の同じループに入っています。
    ですから「操作の自動化」だけでは作業効率はそんなに上がりません。
    なんというか、自動化する前に作業の構造や各作業に要する時間の分析を徹底的に行ってほしいのですが、あまりそういう発表を見たことがありません。
    自分も過去1回しか発表したことがありません。

    他にもおもしろい話が盛りだくさんの本でした。

著者プロフィール

日本学術振興会特別研究員

「2022年 『「予科練」戦友会の社会学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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