教団X (集英社文芸単行本) [Kindle]

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著者 : 中村文則
  • 集英社 (2014年12月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (347ページ)

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教団X (集英社文芸単行本)の感想・レビュー・書評

  • 「幸福とは、その性質上、様々なものを排除した上に成り立つ閉鎖された空間であるからです。」

    面白い。
    多様な思想や科学知識から構成されている。

    教祖に偉大な目的がなった点こそ、リアル。

  • 【起こりうる現実】
    宗教、素粒子、歴史…様々な要素が絡みます。
    ただ、まとまってはいない印象。宗教とエロは切っても切れないけれど、狂気と混ざってちょっと執拗。
    評価が難しいですね…間違いなく人を選ぶ作品です。
    社会への問題提起はありますが、オススメはあまりできません。

  • 何というか、んー、深く、そして、個性的で、様々な原文が入り混じる、難しい内容だった。
    難しい本を理解しようと読むと、この本は素敵な物になるが、難しいなぁ複雑だなぁと読むと、ただの教科書。

  • 長い。語り部がちょこちょこ変わるのでわかりずらい。

  • 『1Q84』しかり、『20世紀少年』しかり、カルト教団モノというのは、どうしてこうもハマってしまうのか。
    そこに描かれている人間の狂気に、強烈な嫌悪感を抱きつつも目が離せなくなる。

    アマチュア思想家を名乗る松尾による穏やかな団体と、それに対立する沢渡による過激なカルト教団(通称・教団X)

    松尾が語る講話『教祖の奇妙な話』がすごい。心脳問題、物理学、宗教、戦争心理など。著者の博識さがわかる。

    ミステリーとしてもおもしろいし、雑学エッセイを読んでるような知的満足も得られる素晴らしい作品。確かにこれはおすすめしたくなる小説。

    ---

    memo

    491
    ベンジャミン・リベットと言う科学者による有名な実験です。その実験によると、人間は、何かをしようと意志を起こす時、実はその意志を起こすよりも前に、本人にはわからないところで、すでに脳のその部位が反応しているというのです。

    497
    意識「私」を司る脳の特定の部位は存在しない。脳の大局的な働きによって意識「私」が生まれる。脳がなければ、意識「私」は発生しない。脳の活動が、意識「私」に反映される。でも、意識「私」によって、脳に何らかの因果作用を働きかけることができない。

    515
    人間の身体が結局無数の原子できているのは前に話しました。しかも、人間の身体は、食べ物を食べ、排泄することなので、実は1年もすればその身体を構成する原子はすっかり変わっています。

    900
    重力は異次元に影響は与えることができる、とも考えられています。

    954
    もしかしたら、こういうことが可能かもしれません。「意識」はこの三次元的意味とは異なる領域に属するからと。この三次元的空間の中で、意識は唯一、何かの物体に働きかけることができない存在といえます。光は粒子でもあり波でもあると言われています。音も無形ですが波であり、振動で何かに働きかけることができる。同じく無形の重力もそう。でも意識は、以前にお話しした説が正しいとするなら、何にも働きかけることができない。

    1433
    地球が誕生して以来、そこにあったあらゆる原子は消滅していない、と考えられています。
    だからこう言いかえることができる。いわば人間の身体の構成物は、大昔からの使い回しであると。

    1451
    それを創り出す物体である脳の材料が入れ替わっているのに、「私」はそのまま引き継がれていくので。どうしてそんなことが可能なのでしょうか。

    2165
    あらゆる宗教の聖典は、それが大昔に書かれたと言うことのみによって信用され、それが大昔に書かれたと言うことのみによって変更不能なのです。聖典は仮にそれが神によるものであったとしても、その神は当然当時の世界情勢を見て言葉を発したはずです。そうであるのに人類はこれからも、過去によって規定され続けていくのでしょう。過去の現代の歪みの中に放置され続けていく

  • こんな思いで人を殺す人がいるのは最近の事件でもよく聞くのでいるんだろうなぁ、いやだなと思う。カルト教団の話ってなんかsexがらみで嫌い。

  • 小説として仕上げられたドキュメントと言えるぐらいの内容である
    現在進行形のデータに支えられた強い主張を示す社会批判と風刺物語である
    最先端の量子力学や宇宙科学更には脳科学を心や意識の構造に持ち込んだ上で
    遥かに届かない落ちこぼれの警察国家に頼る
    嘘と秘密という人為的な官僚政治の貧困さを
    丁寧に切開している奇想天外とも言える内容である

    最後に書かれたリストには
    仏教に関するもの
    異端の福音書に関するもの
    脳科学に関するもの
    生命に関するもの
    宇宙物理学に関するもの
    量子力学に関するもの

    靖国神社に関するもの
    第二次大戦に関するもの
    テロ戦争に関するもの
    飢えに関するもの
    軍需産業に関するものなど
    45冊の参考文献が示されている

    あえて言えば地球中の民族を丸ごと依存関係に巻き込んでいる
    ユダヤ教から始まった一神教の選民意識問題を浮き彫りにして欲しかった

  • いわゆるカルト教団を描いているが、教祖は何を語っているのかを詳細に描いているところがユニークであり、本書の本質的な部分であると感じた。
    教祖が語る内容は、現世に対する批判的なものであるところはカルト宗教らしいものであるが、荒唐無稽なものではなく、かなり的をついているように思える。これは怖いなと思う。現実にこのような教祖が出てくると、容易に大きな勢力になるのではないか、逆にいうと、現世の統治者の論理基盤がとても脆弱なものだということを感じさせる。

  • 傑作!賛否両論を呼んでいるのは、文章から溢れ出す"左翼臭"のせいか。確かに、いわゆる"ネトウヨ"な人は脊髄反射で反論したくあるような論旨の文章は多い。でも、あくまで"左翼的"であるだけで、左翼側の人にも的確な否定をぶつけていて、良くも悪くも全方位に喧嘩売ってる作品。
    エロと新興宗教を扱うという卑近さを持ちながら、極めて文学的に文章を重ねつつ、思想の骨子として量子論や超紐理論などの先端科学を扱っているという点も、純文学好きvs娯楽小説好き、文系vs理系のどちらにも媚びない(言い方を変えればやっぱり両方に喧嘩を売る)スタイル。

    文章で戦うオラオラ系のストロングスタイルな作風にしびれました。
    誰もが惹かれながらも批判したくなるという、読者一個人の中までも賛否を生むという、実にアグレッシブな作品でした。

    結構長い(厚い)作品ではあるものの、一気読み必至。
    本当に素晴らしい作品でした!!

  • かなりの大作というか、厚さでも、まだ足りないくらいにいろいろなパーツが放り込まれている。
    その1/4ぐらいは性的描写(?)
    新興宗教、カルトっていうのは、こんな感じなのかなと軽く思うレベル。
    そして、薬、武器、クーデター、公安といろいろそれらしいパーツはでてくるが、最後はシュッっとおしまい。
    厚い本を読んだなという感想だけが残った。

  • 【読書】作中に出てくるアマチュア思索家の話がかなりおもしろかった。それだけ別冊でほしい /

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