2020年マンション大崩壊 (文春新書) [Kindle]

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著者 : 牧野知弘
  • 文藝春秋 (2015年8月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (139ページ)

2020年マンション大崩壊 (文春新書)の感想・レビュー・書評

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  • ・5/9 読了.マンションは投資目的でも買おうと思ったことない.やっぱりなかなか難しい問題があるから手を出さなくて正解だったのか.賃貸じゃなくて購入となったら別に新築じゃなくてもいいから一戸建ての方がいいな.特に改造できるのは魅力だけど、日本では建築法かなんかで容易なDIYによる改築はできないのかもな.

  • 家賃はもったいないのではなく、住むための必要コスト

    元から住まいを購入するつもりはありませんでしたが、本書を読んで、マンションを購入する気は全くなくなりました。

    このご時世、ずっと同じ会社にいれる、同じ会社であっても同じ場所に居続けられる可能性なんて皆無ですので、ライフステージによって住まいの形を変えられる賃貸の方がいいと思ってます。不動産的価値についても、投資に回した方がよっぽど利回りがいいです。家賃も水道光熱費と同じ毎月かかる固定費と思えば、もったいないなんていう変な感覚もなくなります。

    こんなに偏った意見に接すると、逆も聞いてみたいです。家の展示会とか行けば、営業の人が色々教えてくれるのでしょうか。この本読んでそれでもいいことあるから教えて欲しい、なんて言ってみたいものです。

  • 2013年10月1日時点での日本の総住居数は6063万戸、国民2.1人に1戸でそのうち約1割の600万戸がマンションだ。人口減のため毎年10万戸が不要になる一方で毎年100万戸が着工されている。築30年を超える140万戸のマンションのうち旧耐震基準が106万戸、建て替えを考え始める築40年を超えるのが44万戸ある。うちもそうだが・・・。ところがこれまでに実際に建て替えられたのはわずか200棟、およそ2%に過ぎない。そして10年後には築30年を超えるマンションは277万戸に増える。建て替えを阻む要因は4/5の賛成が必要なことでそれが難しくなるのは空室率の増加、住民の高齢化に加えマンションを購入する中国人の増加と言う新たな変化もある。

    マンションの空室率は全体では2.5%と問題はないが79年以前のマンションでは10〜15%、69年以前では20%近くになる。日本全体の空き家数は820万戸で空き家率13.5%、マンションの方が良さそうに見えるが簡単に更地に戻せる一戸建てと違いマンションは住民同士の意見がそろわないと建て替えできない。この時に空室率の高さは修繕積立金の原因になるのだ。

    東京の空室率は10.9%と比較的低いのだが問題は空き家の実数が80万戸と言う多さだ。非木造の共同住宅をマンションとすると、空き家が51万戸でそのうち42万戸が賃貸用だ。都心に人口が回帰する一方で郊外は空き家が増えていくとばかりは言えず、東京都の72%の空き家は23区内にある。一方で千葉や埼玉では郊外の空き家が増えている。このままいくと2035年には日本全体の空き家率は30%を超える。現在の夕張市や破産したデトロイトの水準だ。デトロイトのようにスラム化し犯罪が増えるかはともかく住民サービスは続けられなくなっていく。同様に個々のマンションも空室率が30%を超えると管理状態の悪化が懸念される。

    空室率を高めるためには管理状態を保ち、場合によっては建て替えも必要になってくるのだが、世帯主の高齢化が障害になりかねない。年金暮らしで余裕のない住民にとって2年ほど住み替えが必要になる建て替えはいくら資産価値が増えるとしても必ずしも合理的な選択とは言えない。また積み立て金が充分でなければ建て替えのための費用負担が払えないことも起こる。容積率に余裕があり増築分で建て替え費用を賄えるケースはまだそれほど多くない。

    最近のタワーマンションには中国人富裕層の世帯主が増えている。あるマンションでは最高階の億ションを買った中国人が管理組合の総会を中国語でやるように要求したそうだ。これも一定数の住民がいれば簡単に却下できない、中国と日本では管理の考え方が違いすぎるためタワーマンションではますます住民同士のコミュニケーションや合意形成は難しい。

    合意形成が難しいのは日本人同士でも同じで、子供がうるさいとクレームをつけるのはむしろ高齢者が増えていると言う。定年退職した偉いさんがただの「おっさん」としてこれまで近所付き合いのなかったマンションにい続けると起こるエピソードも笑えない。定年後のサラリーマンは大きく2派に分かれる。理事となっていちいち口を突っ込み周囲からドン引きされるか、家の中に引きこもり退屈さにイライラしてクレーマーとなるか。

    日本は私権が強すぎるのでもう少しコミュニティの掟を厳しくしてはと言うのが著者の意見だ。もし自分のマンションの所有者の3割が中国人となったらと考えればその意味がわかるはずだ。中国人が買ってくれるのは悪いことではない、お互いの文化や生活習慣の違いを尊重しあえればね。民泊も同様だろう。

    「所さん たいへんですよ」12/10放送で苗場の10万円リゾートマンションに移る人が増えると紹介していた。しかし前の住人がもし管理費や積み立て金を滞納していたらそれも引き継ぐことになる。それに住人が滞納だらけなら修繕も出来ず手放すこともできなくなるかも知れない。マンション管理状態のリスクや10年後には中国人旅行者の民泊だらけになることも覚悟して住み潰すのならそれもまたいいのでは。

  • 牧野氏の著作は2冊目。国土交通省のマンション総合調査(平成25年度)では、築年数20年を超えるマンションでは、滞納が3ヶ月以上の区分所有者の割合が4割もあるという記述があって驚いた。これだけでも古いマンションは買えなさそう。でも新築マンションは高いだけ。買うとしたら築浅のマンション。人口減で住宅需要が衰えるから安くなるかというと、中国人が買い漁るから大して下がりそうにない。賃貸で済ませるのが吉かもしれない。

  • 人口密度の高い日本で住宅問題の解決策として、もてはやされた高層マンション。しかし、人口減少、核家族化が進む現代ではマンションの存在が社会問題を引き起こすようになった。

    新築されて約30年を過ぎたマンションで起こっていることは、管理費・積立修繕費の滞納、共同住宅ルールの崩壊、居住者亡き後の空き住戸。こうした問題を解決するためにマンション管理組合があるのだが、1戸1票の議決権では同じ1票を持つ住民の所得格差があり過ぎて、大きなコストを課す案件はほぼ否決されてしまう。加えて、投資と割り切っているオーナー、終の住処として使い倒そうとする居住者、外国の富裕層らが混在する組合内部で、彼らの要望が一致することはまずない。その結果、適切な管理がされなくなったマンションはスラム化し、買い手もつかなくなって取り残されていく。

    以上の問題を踏まえて、著者はズバリ言う。マンションは新築では買うなと。定期借地権付きマンションや中古マンション、または賃貸をすすめる。マンションは消耗品であり、その価値が失われる30年後に新たな住宅を考えることを提案している。

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