地方消滅 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) [Kindle]

著者 :
制作 : 増田寛也 
  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • 地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書) 新書 – 2014/8/22

    防衛・反転線の構築。地方中核都市を軸とした人口流出を防ぐダムの役割
    2015年10月4日記述

    増田寛也氏、日本創生会議のメンバーによる提言。
    レポート、対談をまとめた書籍。
    日本が少子高齢化が進んでいること自体は誰もが知るところである。

    2040年を境にして三段階で人口が急減していく。
    具体的に2040年頃それぞれの地域の人口が何人になるかを予測した巻末の資料は特に重要でこのことを見越した対策が必要だ。
    自分の住んでいる地域、すぐ隣の県はどうかなど考えて欲しいのだ。

    出生率自体を上げていくことはもちろん大事だ。しかし既に若年女性人口が減り始めており
    生まれてくる赤ん坊の絶対数が減り続ける。

    東京自体も子育てがしやすい地域になる必要がある。
    地方の若者を吸い込むだけのブラックホールになってはいけない。

    地方の国立大学と公立大学の合併も含めた再編強化を進め、地方大学を核とした研究組織や産業を育成。

    高齢者の定義を改める。身体が元気で働ける内は支える側に回ってもらう。

    防衛・反転線の構築。地方中核都市を軸とした人口流出を防ぐダムの役割。
    現在、これまで行われてきた地域再生の取り組みの延長線上ではこれまでの轍を踏む可能性が高い。
    47都道府県が同じことをしていてはいけない。
    防衛戦は規模のメリットを生み出し、人材や資源がそこに集積して付加価値を作り出していく再生産構造を持ったものにしなければならない。

    これまでの都道府県の枠組みを越えた発想、対策をしなければ本書巻末にある人口まで急減していくだろう。
    残念ながら全ての地域でこの取り組みが成功するわけでもあるまい。
    (もちろんまじめに取り組んだ地域は効果が出て生き残れるだろう)
    地方自治体の財政はどうなるのだろう。
    特に住民が半分になる地域は明らかに維持出来ない。
    大合併なり何なりの再編もどうしても必要だろう。
    しかし大半の地方公務員(特に若手)の給料を増やしていくことは達成不可能な困難であると思わざる得ない。
    今、就職先に公務員が大人気だ。しかしこのデータからどこの地方公務員でも良いわけではないことを考えた方が良い。東京都23区は人口も増えていくのでマシだろうが。
    もう一つは日本国と地方の借金が1000兆円を越えている問題に本書では触れていないのが疑問である。今の財政は明らかに続かない。
    どこかで破綻せざるを得ない。財政破たんした場合どのような影響があるのか。
    紙面の都合上そのことに触れていないのだろう。
    しかしその考慮もどうしても必要だ。

    本来なら財政再建や道州制などの統治機構改革もやるべきだろう。
    しかしあとがきで著者が指摘しているようにそれらの改革と人口急減対策は切り分けて考えるべきだというのはその通りだ。
    出生率が2.1を切っている限りは人口減少が止まる目処は立たない。
    病気に例えると慢性疾患のようなもの。簡単には治らない。
    しかし体質改善が早期であればあるほど効果が上がる。

  • 若年女性20-39歳の人口動態に着目し、日本の将来を想定。
    日本創成会議。

  • 少子高齢化,人口減少,地域活性化,まちづくり…などのテーマを考えるとき,よく読まれる本の一つです.そのタイトルは衝撃的であり,学術的研究においても多くの論文で引用され,数多くの反論も示されてきました.それだけこの本の内容のインパクトが大きかったといえます.
    内容は日本における人口変化のデータと,それを踏まえた国,地方の戦略などによって構成されています.
    ベッドタウン,コンパクトシティといった地方都市,あるいは地方創生といったテーマに関わる用語にも触れられているので,関心のある方には是非おすすめします.

    【中央2F:文庫・新書コーナー 081//C64//2282】
    【OPAC: https://opac.lib.niigata-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16358263?hit=3&caller=xc-search

  • もっと中身の濃いものを期待していたが、割とあっさりとして終わった。少々期待外れの感がある。

  • 読み終わったと思ったら、数ページ残っていた。

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